パラグアイ大統領が2度目の訪台 台湾との絆を強調、中国は「正しい側に立つべき」と断交圧力

2026-05-08 16:03
台湾を訪問したパラグアイのサンティアゴ・ペニャ大統領は、国立台湾科技大学で名誉博士号を授与された。(写真/AP通信)
台湾を訪問したパラグアイのサンティアゴ・ペニャ大統領は、国立台湾科技大学で名誉博士号を授与された。(写真/AP通信)

南米における台湾の国交樹立国、パラグアイのサンティアゴ・ペニャ大統領が2度目の台湾訪問を果たし、このほど行った公の演説で、「両国の友好関係は自由、民主主義、そして制度への信頼に深く根ざしており、単なる外交の枠組みを超えている」と強調した。

一方で中国政府はパラグアイに対し、台湾との長年にわたる関係を断ち切るよう改めて圧力をかけている。

英『ロイター』の報道によると、ペニャ大統領は国立台湾科技大学で名誉博士号を授与された後、学生に向けて英語でスピーチを行った。その中でペニャ氏は、台湾とパラグアイの同盟は、労働の尊厳と自由という価値観に対する共通の信念に基づいて形成されたと指摘した。

さらに同氏は、「両国の関係は単なる外交儀礼にとどまらず、具体的な行動や確かな実績、そして両国民のために創出された真の機会として表れている」と語った。

中国の強硬な圧力

しかし、ペニャ氏が台北に到着した7日、中国外交部(外務省)の林剣報道官は定例記者会見で、パラグアイは他のラテンアメリカ諸国と同様に「歴史の正しい側に立つ」べきだと述べ、台湾当局との外交関係を速やかに断ち切るよう改めて要求した。林氏は、「一つの中国」原則は既に国際社会の基本規範、普遍的な共通認識となっていると強調した。

パラグアイは1957年に中華民国(台湾)と外交関係を樹立して以来、南米における台湾の唯一かつ最後の外交の砦であり続けている。

台湾の「揺るぎない支持者」を自任するペニャ氏。南米の友好国パラグアイ大統領のサンティアゴ・ペニャ氏が国賓として台湾を訪問し、7日に中央通信社(CNA)の単独インタビューに応じた。同氏は、台湾はすでに国家としての要件を満たしており、国際的に承認されないのは不合理であるとの見解を示した。中央通信社記者・王騰毅撮影 2026年5月7日
「台湾の確固たる擁護者」を自称するパラグアイのサンティアゴ・ペニャ大統領は、南米の友好国の元首として台湾を国賓として訪問。7日に中央通信社のインタビューに応じ、台湾はすでに国家としての要件を満たしており、国際的に承認されていないのは理不尽だと述べた。(2026年5月7日、中央通信社・王騰毅記者撮影)

ペニャ氏、米国と良好な関係維持

注目すべきは、ペニャ氏が米国政府とも良好な関係を維持している点だ。今年2月に遡ると、同氏は米ワシントンに招待され、ドナルド・トランプ米大統領が主導する「平和委員会(New Board of Peace)」に参加。その際、この若きラテンアメリカの指導者はトランプ氏から高い評価を受けた。台湾とパラグアイの外交関係の背景には、常に米国による目に見えない影響力の支えがあり、それこそがパラグアイをして長期間にわたり中国からの経済的誘惑や外交的圧力に対抗せしめている最大の要因となっている。

​台湾ニュースをもっと深く⇒風傳媒日本語版 X:@stormmedia_jp

最新ニュース
JR東日本と伊藤忠、不動産統合で2500億円企業へ 沿線開発と地方創生を加速
台南市と金沢市、観光・文化交流促進で合意 八田與一の縁を継承
【単独】台湾の最危険期は2027年ではない 元米海軍情報局長が警告する「2028~32年」
中国軍上層部で大粛清 前国防相2人に執行猶予付き死刑
【Netflix】原宿ポップアップが5月10日閉幕へ 人気作のプロップス展示や完売必至の限定アイテムに注目
【寄稿】イラン戦争は米国覇権衰退の転換点となるのか
台湾防衛特別予算案、8日採決へ 在野協議の行方が焦点
『ベイマックス』Happyくじ第3弾が5月15日より発売 ちょんまげ着物姿の限定BIGぬいぐるみなど全10等級
【新新聞】台湾株に熱狂、売買代金1.7兆元超 バフェット指標は「危険水域」
【舞台裏】台湾のM1A2T調達、前陸軍司令が「最も荒唐無稽」と痛烈批判
【新商品】ロイヤルホスト デリ、自宅で味わう「トリュフ香るきのこクリームソース」のオムライスを5月12日より発売
【舞台裏】台北ネズミ騒動で異例の共闘 蔣万安市長が頼った相手は民進党の元市長候補
【SSFF & ASIA 2026】 公式審査員が決定 石井裕也監督、北村一輝、和田彩花ら豪華な顔ぶれが選出
【麻布台ヒルズ】野外映画イベントが今年も 『マンマ・ミーア!』など厳選2作品を芝生の上で鑑賞、限定グルメも充実
米中首脳会談前にイラン外相が訪中 中国はホルムズ危機を動かせるか
JRA、第93回日本ダービーに向け豪華芸人集結の動画公開 川島明、見取り図ら「賞レース惜敗組」が競馬愛を語る
米イラン戦争は終結か、トランプ大統領が護衛作戦を急停止した舞台裏
鳥取・和歌山・福井の「日本一」を体感 航空券が当たる観光キャンペーン、5月6日より開始
メディアテック急騰、時価総額5兆台湾ドル突破 米クアルコムに肉薄
【プロ野球】野口智哉が決勝打 オリックス、ロッテに3―0で同一カード3連勝 本拠地6戦全勝
【プロ野球】真鍋勝已審判が通算3000試合出場 NPB史上21人目の快挙
高市首相、豪州でひざまずき献花 中国メディアが「西側への忠誠」と皮肉
【プロ野球】オリックス・渡部遼人が守備で激突、病院検査の結果は「異常なし」で安堵の復帰へ
米中首脳会談で台湾問題も焦点に ルビオ国務長官「地域の安定を損なう事態は望まない」
尹前大統領夫人・金建希氏に懲役4年判決のソウル高裁判事、裁判所テラスで死亡
AI時代の台韓逆転 半導体覇権で台湾が韓国を引き離す
北朝鮮、改正憲法で「祖国統一」削除 金正恩氏は統一放棄か、韓国学者は楽観視
【舞台裏】頼清徳総統のエスワティニ訪問、中国圧力回避にチャイナエアラインが全面支援
ニューヨークから台北へ 気候変動と都市過密が招くネズミ急増、台北では死亡例も
山下智久、地元・船橋に凱旋!「かしわ記念」表彰式登壇でファン熱狂 子供時代の思い出も語る
頼清徳総統、帰途は南インド洋を大きく迂回 専門家「首脳外交の新たな突破口に」
反民進党色を強める台湾民衆党 柯文哲氏が黄国昌氏に真意を問う舞台裏
【単独取材】五輪の夢からノーベル賞へ 世界的科学者が語る人生の可能性
世界選手権4連覇の偉業、坂本花織が引退表明 五輪3大会出場の激動のキャリアを振り返る
【李忠謙のコラム】対中包囲網を崩すトランプ 台湾は「ポスト米国秩序」をどう生き抜くか
台湾・頼清徳総統がエスワティニ訪問終え帰還 南インド洋迂回、空軍が護衛
台湾の頼総統、エスワティニ国王と会談 共同声明署名、「台湾は主権国家」と改めて強調
台湾「体育クラス」制度を問う 競技偏重が生む学業と将来の断層
訪問中止から一転 台湾・頼総統がエスワティニ入り、国王専用機利用に中国猛反発
台湾・国民党、国防予算案で内紛激化 韓国瑜氏批判の背後に次期総統選争い
台湾防衛特別予算巡り国民党内に亀裂 鄭主席は「3800億台湾ドル+N」維持を強調
【張鈞凱のコラム】台湾に「親米」と「媚米」しかないのか 対米武器調達論争の深層
【寄稿】台湾に必要なのは陣営選択ではなく、技術的バランス
楽天モンキーズ「Rakuten Girls」が東京ドームに降臨 6月の「楽天スーパーナイター」に華を添える
TSMCの2nm投資拡大で材料サプライチェーンに追い風 独占供給企業に注目
「上野の森親子ブックフェスタ」台湾絵本ブースが初出展 ベテラン翻訳家が選ぶ「今、大人も読むべき台湾絵本」
隈研吾氏外装設計の「MoN Takanawa」、ユネスコ建築賞「世界で最も美しいミュージアム 2026」に選出
【台湾海峡解読】中国、台湾への直行便再開を打診 「九二共識」棚上げで中国人観光客解禁も焦点
渋谷の新店舗「鮨匠 一石三鳥」がメディア試食会を開催 出汁と五感で味わう本格江戸前鮨の全貌を公開
渋谷に五感で味わう体験型寿司店「鮨匠 一石三鳥」が5月4日オープン 出汁を軸にしたコースで日本の食文化を世界へ発信