台湾防衛特別予算案、8日採決へ 在野協議の行方が焦点 深夜、立法院に現れた民衆党の黄国昌主席(中央)。国民党・鄭麗文主席氏の会談について言及し、「皆が安堵した」と語った。(撮影/羅立邦)
台湾の立法院(国会に相当) で8日、対米武器購入を含む防衛特別予算案の採決が行われる見通しとなった。野党第3党・台湾民衆党の黄国昌主席(党首) は7日午後10時すぎ、立法院の議場前に姿を見せ、翌日の議事日程確保のために徹夜で待機する同党所属の立法委員(国会議員)を激励した。
その席で黄氏は、最大野党・国民党の鄭麗文主席が先日、黄氏と武器購入案について深夜に会談したと明かしたことに言及。「鄭氏との会談後、国民党内の知人にもその事実を伝えたところ、皆が胸をなで下ろしていた」と語り、対立が続いていた野党間に歩み寄りが生まれていることを示唆した。
8日の採決における民衆党の基本方針について、黄氏は「米政府の売却提案書(LOA、Letter of Offer and Acceptance) が存在し、台湾の国防に不可欠なものは必ず支持する。それ以外の項目は一般予算に組み入れ、通常の審議過程に戻すべきだ」との見解を示した。
「理性的対話で誤解と対立を回避」 黄氏は協議に至るまでの詳細な経緯を明かすことは避けたものの、「重要な局面において、理性的な対話を通じて不必要な誤解や対立を回避することができた。これは大多数の野党委員にとって共通の目標だと確信している」と述べ、同時に野党に対する国民の期待にも応えるものになると強調した。
(羅立邦撮影)
その上で黄氏は、「台湾人は皆この土地を愛し、台湾の防衛を支持している」とした上で、「1兆2500億台湾ドル(約5兆8000億円)の予算から1台湾ドルたりとも削減してはならないという主張は、国民を愚弄する極めて無責任なものだ。彼らの本音が何であるかは、皆が分かっている」と厳しく批判した。鄭氏との会談内容については、「双方が極めて誠実な態度で臨んだ。鄭氏への敬意から詳細は語らない」と述べるにとどめた。
一方で黄氏は、自身との会談後、鄭氏が国民党所属の韓国瑜・立法院長(国会議長)や盧秀燕・台中市長とも会談したことに言及。「野党間、あるいは同一政党内部であっても、特定の議題に対して異なる見解が存在するのは極めて正常なことだ。誰と誰が権力闘争をしているといった曲解は不要だ」と指摘した。
「LOA存在が支持の前提」民衆党の原則 黄氏は、「冷静に見れば、当初から『LOAが存在し、台湾の国防に必要なものであれば予算計上を支持する』との非常にシンプルな原則で一貫している」と説明。この基本原則さえ押さえれば、他の法案も表現方法や立法上のテクニカルな相違にすぎず、本質的な差異はないとの認識を示した。
最後に黄氏は、8日の採決に向けた民衆党の方針を改めて強調。「LOAが存在し、台湾の国防に必要なものは確実に支持する。それ以外の項目は一般予算に戻し、党として本来の監督機能に基づき厳格に審議していく」と明言した。
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