立憲民主党、野田佳彦新代表選出 台湾海峡の平和重視

立憲民主党の新党首に野田佳彦が選出された。(資料写真、柯承惠撮影)

立憲民主党は23日、臨時党大会で前首相の野田佳彥を新代表に選出した。野田氏は67歳で、衆議院千葉第4選区の議員として9期連続当選。民主党政権時代には財務大臣を務め、2011年に首相に就任したが、翌年の衆議院選挙で敗北し民主党は政権を失った。2020年には立憲民主党に入党。

今回の代表選では、当初は慎重な姿勢を示していたが、党内から安定感と経験を評価する声が上がり、最終的に立候補を決意した。代表選では、他の野党との幅広い協力を通じて「政治と金」の問題を改革する立場を表明。また、消費税に関しては、立憲民主党内で意見が分かれる中、減税には慎重な姿勢を示している。

野田氏は8月20日から22日まで台湾を訪問し、公的色彩の強い遠景基金会主催の第8回「凱達格蘭フォーラム:2024インド太平洋安全保障対話」で講演を行った。その際、賴清德総統と会見し、台湾日本関係協会会長の蘇嘉全氏らとも面会し、日台関係や地域情勢について意見交換を行った。

賴清德総統との会見では、就任演説で「平和」を強調したことに触れ、台湾海峡の平和を望んでいると解釈し、賴氏の高い指導力に期待を示すとともに、日本の支援の意向を表明した。

フォーラムで次のことにも触れた。日本と国際社会が台湾海峡の平和と安定の重要性を十分に認識していること、武力による一方的な現状変更に反対すること、そして両岸の問題は平和的に解決されるべきであることを強調した。また、今後も国際社会に向けて発信を続けていく意向を示した。風傳媒が最近行った東京大学大学院総合文化研究科の川島真教授へのインタビューでは、川島教授が野田佳彦氏について、台湾に特別な感情を持つ国会議員であり元首相であると言及している。

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