重要インタビュー》トランプ政権下で「台湾放棄論」が再燃!国民党副主席が警告「対米外交には"トランプ理解者"が不可欠」

2025-03-03 18:01
国民党副主席の夏立言氏は、与党チーム、特に国家安全保障チームには、より多くの「トランプ理解者」が必要であり、それによって国家の利益を守ることができると指摘した。(蔡親傑撮影)
国民党副主席の夏立言氏は、与党チーム、特に国家安全保障チームには、より多くの「トランプ理解者」が必要であり、それによって国家の利益を守ることができると指摘した。(蔡親傑撮影)
目次

アメリカのトランプ大統領は就任後、「習近平は良い友人で、彼を尊敬している」と述べ、就任100日以内に北京を訪問したいと宣言した。しかし同時に「台湾防衛のために軍を派遣するか」については明言を避けている。最新号の『フォーリン・アフェアーズ』には「台湾放棄論」に近い特集記事が掲載され、ワシントンに対して台湾をアジア戦略の中核とせず、台湾の重要性を過大評価しないよう呼びかけている。中国国民党副主席の夏立言氏は最近『風傳媒』のインタビューで、このような状況下で、ウクライナの例もあることから、トランプ大統領は絶対に台湾情勢がウクライナのような状況に発展し、アメリカの手に負えない重荷になることを望まないだろうと指摘した。そのため夏立言氏は、与党チーム、特に国家安全保障チームには、より多くの「トランプ理解者」が必要だと主張している。

風傳媒』は創刊11周年を記念して3月7日に晶華ホテルで「大波の到来(大浪當前)」フォーラムを開催します。国民党副主席の夏立言氏は重要ゲストとして招待されている。夏立言氏は昨年、世界中を奔走し、アメリカに2回、インドネシア、シンガポール、ベトナムを訪問し、さらに中国本土には約10回訪問して東西南北を巡り、国際情勢と両岸関係について深い観察を行っている。

両岸関係:「馬習会談」から「赤十字会対赤十字会」時代への後退

両岸関係の近年の変化について、夏立言氏は次のように述べている。過去には国共内戦や冷戦のため、「三不政策」(接触しない、交渉しない、妥協しない)という相互不関与があり、戒厳令解除後に両岸の赤十字会レベルから接触が始まり、その後、海基会と海協会(両岸二会)、さらに陸委会と国台弁の高官会談へと発展し、ついには「馬習会談」という両岸指導者会談でピークに達した。現在、両岸の交流は指導者会談から一気に後退し、「赤十字会対赤十字会」の時代に戻ったようである。例えば、2024年の「金門船転覆事件」では、泉州台湾事務所副主任が大陸赤十字会顧問の立場で金門に来て協議した。最近では、大陸赤十字会の副会長が台湾訪問を申請したが、申請期間が1年もかかるとのことである。

「馬習会談」の歴史的な会合の重要な実施者として、夏立言氏は、現在の台湾社会がまだ馬英九氏や馬政権時代に公正な評価を与えていないと指摘している。その時期は両岸の交流が頻繁だっただけでなく、台湾の国際的な空間も大幅に拡大し、8年間にわたり世界保健総会(WHA)、国際民間航空機関(ICAO)に参加し、アジア太平洋経済協力(APEC)首脳代表のレベルを引き上げ、ニュージーランドやシンガポールと自由貿易協定(FTA)を締結し、100以上の国と地域でビザ免除が実現し、台湾海峡は平和の海であった。現在、北京は福建からの観光団の台湾訪問を再開しようとしているが、台湾政府は「観光小二会」を通じてしか開放できないと主張している。与党が交流強化を訴えながらも、なぜわざと難癖をつけるのか理解に苦しむ。実際には、パンデミック前の状態に戻すだけで十分なはずである。

最新ニュース
「台湾はウクライナより孤立無援に」台湾の作家が警告―半導体交渉カードも失われつつある現実
李忠謙コラム》トランプ氏が大国間の駆け引きのチェス盤をひっくり返したとき
ウクライナへの全軍事支援停止をホワイトハウスが正式確認  トランプ氏「ゼレンスキーが譲歩するまで再開せず」
海外優秀人材を誘致 京都が「スタートアップビザ」推進に協力 第一号は台湾人起業家
台湾総統府、野党に大法官推薦の文書送付は慣例ではないと主張 黄国昌はこう反論:去年の民進党を否定するのか?
台湾・台南の黄偉哲市長が熊本訪問!「日台会館」オープンに出席 両地域の絆さらに強く
トランプ大統領の関税政策でも揺るがぬTSMCの台湾生産基盤 エコノミスト誌が明かす半導体産業の現実
台湾台中市・盧秀燕市長、初の訪日で札幌・名古屋・東京を結ぶ!小池都知事との会談も実現
東京銀座の新ランドマーク「Ginza Sony Park」を現場取材 チームの建築理念を広報担当者へ直接インタビュー
舞台裏》台湾の無人機、少なくとも10年遅れ!中国軍「1万台制御可能」と主張 台湾侵攻の脅威に軍はどう対応?
日本で「声優」の夢を追いかけ… 台湾人女性“ねんねん”がYouTubeクリエイターに転身!
【南投旅行】日月潭が287万人を魅了!CNNが認めた絶景サイクリングロード、清境や九族文化村を上回る
19年ぶりに台湾人監督が黒澤明賞 受賞 傅天余監督「非常に光栄だ」
キャンバスからカメラへ転身 写真家・小孟が日本で挑戦:「瞬間を記録する感覚がより私を満たしてくれる」
インディーズバンドSweet John、初の日本公演「夢の武道館へ第一歩」
逢甲夜市は4位!台中の最強スポット第1位は917万人集客 観光客絶賛:「台中で必ず訪れるべき、半日は過ごせる」
高雄トレンドフェスティバル、週末に愛河で盛り上がろう! トレンディなマーケット・音楽パーティーが登場
重要インタビュー》台湾経済研究院理事長・呉中書:トランプの威嚇は米国と台湾の経済に影響、国民の投資はリスク管理を最優先に
台湾女性「新千歳空港保安検査員に胸を触られる」被害! 容疑者逮捕…「触ったか覚えていない」と弁明
舞台裏》呉春城が責任認め辞任!なぜ柯文哲は壮世代を重視したか 仲介者は当時影響力を持った「あの女性」だった
台湾祝日“二二八”とは? 二二八記念日の由来と死者数:80年前の語られざる秘密
「これは台湾人の人権と尊厳に関わる問題だ」!日本の戸籍で台湾表記が可能に 日本議員が舞台裏の推進秘話を公開
収監中の元台北市長柯文哲、父親死去で一時面会許可に 妻「人の命はお別れ式で終わらない」
呉典蓉コラム》台湾のゼレンスキーになることは、もはや褒め言葉ではなくなった時
日本中部の名古屋市と台湾中部の台中市が「友好交流覚書」を締結
「ゴシップガール」悪女役・ミシェル・トラクテンバーグさん死去、享年39歳
風評》曹興誠の札束と女性たち
【インタビュー】「龍が如く6」美女キャラから実業家へ!日台ハーフSORAさんが語る波乱の幼少期と文化の架け橋への夢
ウクライナが米国に屈服、鉱物資源協定へ トランプ氏「金曜日にゼレンスキー大統領がホワイトハウスで署名」
台中市長が札幌ドームを視察、多機能設計に感銘 「人間中心」の理念を台湾へ持ち帰る
中国軍が台湾の高雄・屏東沖で予告なく「射撃演習」実施 国防部:国際航空に重大な危険をもたらす
【メジャー引退】イチローの元同僚・チェン・ウェイン、台湾史上最高額5年8000万ドル契約の左腕が現役に別れ
論評》トランプ氏、ウクライナをメニューに変え、次の一品は台湾か?
北海道ボールパークFビレッジが台湾の手本に 台湾・台中市長が日ハム新球場を視察
台湾・澎湖間の海底ケーブル切断!中国系貨物船が関与か 台湾当局「中国のグレーゾーン作戦の可能性」
山口議長が台湾・高雄市を訪問 TSMC進出で熊本と高雄の絆深まる
李忠謙コラム》トランプが欧州を見捨てた時、台湾は今日のウクライナの二の舞になるのか?
台湾の救急外来の混雑問題はどこにあるのか?医師が日本と比較:台湾救急医療の4つの課題「半分だけの対策」
日本野党の「キーパーソン」リーダー玉木雄一郎と会見 頼清徳:共に非レッドサプライチェーンを構築
京華城事件》朱亜虎、威京法務部が柯文哲への贈賄を認め、起訴猶予が確定
台湾のYouTuber・Lindaさんがアンバサダーに就任、日台の自転車愛好家をつなぎ、福島の再生と変貌を共に見届ける
台湾出身の采さん「3.5個の学位」を持ち、3カ国を経て 東京で新しい人生を見出す
鹿児島県出水市長が台湾・桃園市訪問 桃園市の蘇副市長が外交の秘密兵器を披露
韓国の半導体技術水準、中国に逆転される!トランプ氏のTSMC圧力とインテル救済がサムスンの転換点に
DeepSeekの奇襲で2億ドルが蒸発!中国が米国のビッグ・テック7社を複製中
世論調査》大規模リコールが自身に飛び火?頼清徳氏の信頼度が50%を下回り、不満度は就任以来最高に
特報インタビュー》関税より科学技術戦が主戦場へ―中央研究院・朱敬一院士が語る台湾半導体の優位性
内幕》民進党高層は以前から林岱樺との調整を望んでいた?「防風林」が形成され 高雄市長予備選は単純化へ
内幕》45日かかった柯文哲に対し、黄国昌はたった3日で彼女の同意を得る この人物の民衆党復帰が最強の政治的布石に
日本で餃子店経営 9億元稼ぐも、自身は破れた畳で生活…100歳の台湾独立革命家・史明の私生活明らかに