台湾総統府、野党に大法官推薦の文書送付は慣例ではないと主張 黄国昌はこう反論:去年の民進党を否定するのか?

民衆党団総招集人の黄国昌は、与党が現在の国内外の重要な問題や、急激な政経情勢の変化に対して、有効な対策を打ち出せていないと批判した。(柯承惠撮影)

大法官候補者推薦の最終日、野党は先日、総統府が前例に従って野党に推薦通知の文書を送らなかったと批判。これに対し総統府の郭雅慧報道官は、馬英九前総統および蔡英文前総統の任期中も、いかなる政党にも文書で推薦を求めていなかったと説明した。これについて、民衆党の黄国昌主席は本日(3日)、「もし民進党政府のこの説明が成り立つなら、昨年の考試院の正副院長から考試委員まで、他の政党から良い人材を求めるべきではなかったはずだ。今日の民進党は去年の民進党を否定しているのか?」と述べた。

黄国昌は率直に、「それとも民進党の基準は気まぐれで、都合に合わせて変えているのか。欲しい時は他の政党から人材を求め、欲しくない時、特に支配したい憲法法廷については、緑色(民進党系)の大法官しか認めないのか。もしこれらの指名された人々が民進党に忠誠を誓わず、民進党を批判する勇気があれば、台湾大学の劉静怡教授のように批判され、否決され、排除される運命になるのか」と強調した。

黄国昌は、「最も根本的な問題は賴清徳総統の度量と姿勢だ。各界の賢才を広く取り入れ、憲法法廷の早期運営を目指すのか、それとも独断で色彩審査・思想審査を行い、民進党を批判する者、民進党の党意に違反する者は大法官になる資格がないとするのか。これこそが現在の問題の根源だ」と強調した。

民進党団の柯建銘総招集人が、賴清徳は大リコール戦で「大きく関与する」と述べたことについて、黄国昌は「賴清徳に出てきてリコールについての民進党の立場を明確にするよう呼びかけたい。国民は混乱している。与党は本来の仕事をせず大リコールを叫び、民進党を支持しない者全てを中共の同路人と決めつける。これが賴清徳の言う台湾の団結なのか?むしろ台湾を分裂させ、台湾の地で文化大革命の紅衛兵のような批判と分断を行っているのではないか」と述べた。

黄国昌は、「与党は国内外の重要な問題や急激な政治経済情勢の変化に直面しながら、有効な対策を打ち出せず、具体的な行動も見えない。国民の前に示されているのは、国内の政治闘争か党内の派閥争いだけで、台湾は混乱に陥っている。人々はもう耐えられない。今本当に関心を持つべきは、与党の具体的な行動がどこにあるのかということだ。それとも賴清徳にとっては、台湾をどうやって民進党の一党独大、さらには一党専制に戻すかが、民進党の関心事なのか?」と批判した。

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