韓国株はなお過小評価か 李在明大統領、台湾市場の上昇を引き合いに地政学リスク論に反論

2026-06-09 18:23
8日、就任1周年記念の記者会見に臨む韓国の李在明大統領。(AP通信)
8日、就任1周年記念の記者会見に臨む韓国の李在明大統領。(AP通信)

韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は8日、青瓦台(大統領府)迎賓館で就任1周年の記者会見を開いた。この日、韓国総合株価指数(KOSPI)は一時7500ポイントを割り込んだものの、1年前に内乱の影や戒厳令の余波、さらに世界的なインフレの板挟みの中で政権を発足させた李氏にとってこの1年は、一定程度、説得力のある成果を挙げたと言える。

李氏は韓国株について「依然として過小評価されている」と主張し、「地政学的リスク」は株価低迷の直接的な要因ではないと指摘。「そうでなければ台湾の株価が右肩上がりになるはずがない」と述べ、「朝鮮半島は台湾より危険ではない」と強調した。

韓国紙『朝鮮日報』によると、李大統領は会見で、足元でKOSPIが8000ポイント前後で乱高下している現象について見解を示し、これは暴落の前兆ではなく、株価が急騰した後に適正な均衡点を探る「息継ぎと調整の過程」だと強調した。李氏は「過去に抑え込まれていた韓国の資本市場は、異常な市場環境の解消と半導体特需の相乗効果によって本来の位置に戻りつつあるが、依然として過小評価されている」と述べた。

李氏の大統領就任当初、韓国株は2700ポイント前後に低迷していた。大統領選で掲げた「任期内にKOSPI 5000ポイントに挑戦する」との公約は、野党から「非現実的だ」と冷笑された。李氏も公約達成には2~3年を要すると予想していたが、わずか半年で実現し、一気に8000ポイントまで上昇したと振り返った。

一方で、「これは意図的に作り出された新局面ではなく、過度に抑圧されていた『異常な状態』が正常に戻った結果だ。そのため市場が状況を正確に認識すれば、バネのように正常な水準へと回帰する」と強調した。

2026年6月8日、韓国大統領・李在明氏が就任1周年記者会見を開いた。(AP通信)
2026年6月8日、韓国大統領・李在明氏が就任1周年記者会見を開いた。(AP通信)

朝鮮半島情勢は「台湾よりまし」

これまで韓国株式市場には、「いつ戦争が起きてもおかしくないため、株価が安いのは当然だ」とする「コリア・ディスカウント(韓国株の割安評価)」が存在していた。

しかし、李氏はこの日の会見でこれに反論。「過去の韓国市場は、たとえ業績が良好であっても、せいぜい実体価値の6割程度にしか評価されてこなかった」とした上で、地政学上の不安は株価が過小評価される正当な理由にはならないと指摘し、「そうでなければ、台湾株の持続的な上昇をどう説明するのか」と疑問を呈した。さらに、朝鮮半島の情勢は台湾よりひどいわけではなく、韓国株が過小評価されている真の理由は、異常な市場環境におけるかく乱行為にあると力説した。 (関連記事: 韓国地方選で「投票用紙不足」騒動 ソウル市民が再選挙要求、政治家やインフルエンサーの便乗拒否 関連記事をもっと読む

「半導体特需」がKOSPI押し上げ

李氏はさらに分析を進め、直近の半導体産業による特需を除外しても、政府が推進した「異常の解消」に向けた改革措置だけで、韓国株には5000ポイントを突破するだけの実力があると主張した。その上で、直近で半導体関連の大型株が5~6倍に急騰し、輸出モメンタムを押し上げ、過去最高水準の経常黒字をもたらしたと指摘。この「半導体特需」がKOSPIをさらに2000~3000ポイント押し上げ、現在の8000ポイントに迫る状況につながったと分析した。

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