米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)のジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)はこのほど、台湾訪問を終えた直後に韓国へ向かった。現地では、メモリ、製造装置を含む半導体サプライチェーン関連企業を訪問する予定で、韓国が台湾の半導体クラスター(産業集積地)モデルの構築を加速させているのではないかとの見方が広がっている。
これに対し、台湾積体電路製造(TSMC)の魏哲家会長は4日、株主総会後に報道陣の取材に応じ、台湾の半導体産業の優位性は、数十年にわたり蓄積されてきた強固な産業エコシステムにあり、短期間で再現できるものではないと述べた。長年にわたりTSMCへの追随を掲げてきた競合他社についても、「夢のまた夢」だと切り捨てた。
韓国は台湾型クラスターを再現できるのか 魏氏「夢のまた夢」
韓国が近年、半導体クラスターの発展を積極的に推進し、台湾に似たサプライチェーンのエコシステム構築を目指していることについて、将来的に台湾の地位を脅かす可能性があるのかとの質問がメディアから出た。
これに対し魏氏は、台湾の半導体産業は決して一企業だけで支えられているわけではなく、数十年に及ぶサプライチェーン全体の蓄積によって形成されたものだと説明した。
同氏は、外部の関心はしばしばTSMC一社に集中しがちだが、台湾の真の強みは、半導体産業を支える完成度の高いサプライチェーンと、その統合力にあると指摘した。
競合他社について、魏氏はユーモアを交えてこう述べた。「過去20年間、競合他社は常に『10年後にはTSMCに追いつく』と言い続けてきた。20年前も10年後に追いつくと言い、10年前もまた10年後に追いつくと言った。そして最近でも、やはり10年後に追いつくと言っている。私の評価は『夢のまた夢』だ」
台湾の強みはTSMC単体ではなく、エコシステム全体にあり
魏氏は、真に再現が難しいのは、台湾の完成された産業エコシステムだと見ている。同氏によれば、ウェハー製造から後工程のパッケージングやテスト、さらにはシステム組み立て、ODM、ブランドメーカーに至るまで、台湾には世界でも最も完成度の高い半導体供給ネットワークの一つが形成されているという。
こうした分業と協業のモデルは、数十年にわたる蓄積を経て段階的に形成されたものであり、「韓国が簡単にコピーできるようなものではない」と魏氏は強調した。
台湾の半導体産業における最大の競争力は、単一企業の規模ではなく、サプライチェーン全体の緊密な連携にあると魏氏は説明している。
海外生産拡大でも、核心技術は台湾に
近年、世界的なサプライチェーン再編や米国への工場建設が進む中でも、台湾がTSMCにとって最も重要な拠点であり続けると魏氏は改めて強調した。
魏氏は、今後、米国を含む海外で生産能力を拡大しても、核心となる研究開発や新技術開発は台湾に残ると指摘した。さらに、いかなる次世代製造プロセスの大規模量産も、すべて台湾から始まるという。
「真の研究開発はすべてここ台湾で行われている。量産も台湾から始まる」。台湾の半導体産業の優位性はいつまで維持できるのかと問われると、魏氏はほとんどためらうことなく「永遠に」と即答した。
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編集:小田菜々香


















































