台湾積体電路製造(TSMC)は4日、株主総会を開いた。業績や設備投資に加え、米国での工場建設、技術流出への懸念、中国半導体産業との競争、サプライチェーンのコンプライアンス、先端パッケージング技術の展開などに株主の関心が集まった。
米国での工場建設により、2ナノメートル(nm)などの最先端製造プロセス技術が流出するのではないかとの懸念に対し、魏哲家会長は率直に反問した。「そこに工場を建てれば技術が盗まれるというなら、我々が行くと思うか」。そのうえで、技術流出の可能性については「ない」と明確に否定し、TSMCの技術保護に自信を示した。
米国工場で技術は流出するのか 魏氏「ない」と否定
株主からは、米政府が半導体の国内製造を強力に推進し、TSMCも米国での投資を拡大している現状を踏まえ、将来的に2nmなどの最先端技術が海外進出に伴って流出する可能性はないかとの質問が出た。
これに対し魏氏は、TSMCが世界の複数地域に生産拠点を展開していることに触れ、現地に工場を建設するだけで技術が流出するのであれば、そもそも海外投資など行うはずがないと説明した。
魏氏は「そこに工場を建てれば技術が盗まれるというなら、我々が行くと思うか」と述べ、技術流出の可能性を否定した。
魏氏の回答は、製造プロセスの機密保持、技術管理、人材制度に対するTSMCの自信を改めて示すものとなった。技術的な優位性は、単一の工場や製造装置だけで成り立つものではなく、総合的な研究開発能力、製造文化、組織管理の長期的な蓄積によって支えられているとの認識を示した形だ。
中国半導体産業との競争 「40年間、常に競争してきた」
米国での工場建設に関する議論に加え、中国半導体産業の拡大がTSMCの脅威になるかどうかも焦点となった。これに対し魏氏は、競争は決して新しい問題ではないとし、「40年間、競争は続いてきた」と述べた。
魏氏は、競合相手がどの国や地域から現れようとも、技術開発に注力し、生産効率を高め、顧客からの信頼を維持するというTSMCの基本戦略は変わらないと説明した。
さらに、TSMCは今後も「技術世界一」「生産効率世界一」「顧客からの信頼世界一」を維持し続ける方針であり、競争相手の背景によって方向性を変えることはないと強調した。
東京エレクトロンとの取引継続 従業員の不正行為は「個人の問題」
総会では、半導体製造装置大手の東京エレクトロン(TEL)の従業員が以前に関与した不正行為について言及する投資家もおり、TSMCとして同社をサプライチェーンのリストから外すことを検討しているのかとの質問が出た。
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魏氏は、当該事件はTELの企業方針によるものではなく、個別の従業員による違法行為であるとの見解を示した。TSMCとTELが協議した結果、TELは事件発覚後の調査に全面的に協力しており、関係者もすでに法的責任を問われていることから、同社との取引を継続する判断を下したという。

















































