米軍はイラン現地時間22日未明に空爆を実施し、3か所の核施設に爆弾を投下した。これにより、米軍がこの戦争に直接関与することを意味する。トランプ大統領は米国時間21日夜10時に会見を行い、「我々の目的はイランのウラン濃縮能力を破壊し、世界第一のテロ支援国家による核の脅威を終わらせることだ」と強調するとともに、イランに対し「外交的な手段に戻らない場合、さらなる行動を取る」と警告した。
長年にわたり米国を海外の「終わりなき戦争」から遠ざけることを誓ってきたトランプ大統領は、ついに米軍にイランの厳重な地下核施設への攻撃を許可した。トランプ大統領は21日にホワイトハウスで、米軍の爆撃機がイランの二大ウラン濃縮センターであるフォルドとナタンズの核施設を攻撃したと述べ、イランの準兵器級濃縮ウランの貯蔵施設も攻撃を受けたことを明らかにした。彼は「イラン、この中東のならず者は平和を求めなければならない。当然、そうしない場合は、今後の攻撃はより強力で容易になるだろう」とも述べた。
トランプ大統領は、過去40年にわたり、イランのテロ行為が世界で数千にも及ぶ無辜の命を奪ってきたことを強調。この軍事行動は、イランの長期的な脅威への対応として、米国およびその同盟国を保護する目的があるとされた。また、今回の行動の成功は米軍の優れたパフォーマンスによるものだけでなく、米国とイスラエルの緊密な協力にもよるものであると指摘。米大統領はイスラエルのネタニヤフ首相とイスラエル軍に感謝を表明し、「イランの重要なウラン濃縮施設は完全に消滅した」と強調した。さらに「もし平和が迅速に達成されない場合は、精確かつ迅速で巧妙に他の目標を追撃する」と警告した。
イラン当局は、フォルド近郊のゴム市緊急委員会の報道官が「フォルド核施設の一部地域が敵軍により爆撃された」と発表し、フォルドとナタンズが現地時間21日未明2時30分頃に爆撃を受けたことを確認した。イランはこれまで米軍および中東における米国の利益を直接攻撃することを避けてきたが、参戦が報復を招くと警告している。イランがどのような形で応答するかは今のところ明確ではないが、アナリストはイランが地域の米軍を攻撃したり、核計画を加速させる可能性があると予測している。ただし、それには米軍の爆撃後もその計画の存続が条件である。
何十年も敵対してきたイスラエルとイランは、6月13日にイスラエル軍がイランのインフラ(核施設を含む)と軍事指導者を攻撃して以降、度重なる交戦を続けている。イスラエルのネタニヤフ首相は、核による「破滅」を避けるために、行動を取る必要があると述べた。イランはミサイル攻撃で応答しつつ、核開発計画の再交渉を提案している。米国による空爆後、イスラエルのネタニヤフ首相はビデオでトランプ大統領を称賛し、「世界で最も危険な政権が最も危険な武器を手に入れることを阻止する行動を取った」と述べた。
編集:佐野華美
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