トップ ニュース 舞台裏》台湾・国民党に「隠れ実力者」副主席 鄭麗文主席が起用した蕭旭岑氏は柯文哲氏と習近平氏を結ぶパイプ役
舞台裏》台湾・国民党に「隠れ実力者」副主席 鄭麗文主席が起用した蕭旭岑氏は柯文哲氏と習近平氏を結ぶパイプ役 国民党主席鄭麗文は蕭旭岑(写真)を副主席に任命した理由は、前総統馬英九の支持を獲得することや集団国民党の鄭麗文主席が蕭旭岑氏(写真)を副主席に起用した背景には、馬英九前総統の支持取り付けや「集団指導体制」づくりだけではない思惑があるとされる。 (写真/劉偉宏撮影)
台湾の国民党で新たに主席に就任した鄭麗文氏が、党内で掲げていた「世代交代」の公約とは裏腹に、就任後の副主席や秘書長といった要職には75歳以上のベテランを多く起用した。この中で最も若いのが51歳の前・馬英九基金会執行長、蕭旭岑氏だ。党内外では意外性のある人事だとの受け止めが広がっている。
党内では、前総統の馬英九氏をはじめ、連戦氏、王金平氏といった大物の側近が起用されていることから、鄭氏が党内勢力の均衡を図り、党権の安定を優先したとの見方も出ている。
しかし、蕭氏の起用を「馬英九氏の支持を得るため」とする解釈は、実情とは離れているとの指摘がある。関係者によれば、馬氏はそもそも党員による選挙で選ばれた党主席は支持するという立場で、蕭氏抜擢は彼の意向ではないという。鄭氏が蕭氏を登用した本当の狙いは、蕭氏が持つ中国側の人脈を活用し、国共関係や対中交流の突破口を開くことにあるとされる。
国民党の鄭麗文主席(中央)は、副主席に蕭旭岑氏(右)を起用し、その対中人脈をテコに国共間の往来を再構築しようとしている。(写真/劉偉宏撮影)
馬習会を支えた調整役 習近平中枢とも直結する蕭旭岑氏 両岸問題に詳しい国民党関係者によると、2005年の連戦氏訪中で構築された国共プラットフォームは、2017年に前国民党主席の呉敦義氏が就任して以降、事実上停滞しているという。さらに、習近平氏が2022年末から中国共産党総書記として3期目の任期に入ってからは、原則として台湾からの訪問団との会見には応じていない。このため、近年において対中訪問を行う台湾の政財界関係者が北京で接触できる最高レベルの人物は、中国の対台湾政策を統括する“ナンバー2”にあたる全国政治協商会議主席の王滬寧氏に限られ、多くの場面では国務院台湾弁公室(国台弁)主任の宋濤氏が窓口を務めている。
その中で唯一の例外となったのが、2024年4月に馬英九氏が台湾の若者らを率いて北京を訪れ、「馬習二会」が実現したケースだ。2015年にシンガポールで行われた最初の馬習会と同様、この2度の会談の調整に深く関わったのが蕭旭岑氏である。習近平氏の中枢と直接やり取りし、一定の信頼関係を築いてきたとされ、その点だけを見ても、党内で両岸関係を担ってきた他の人物とは一線を画す強みを持つ。
蕭氏は台湾中部・南投出身で、『聯合報』や『中国時報』のベテラン党政記者として活動してきたほか、クラシック音楽の評論家として専門誌『Muzik』に定期的にレビューを寄稿してきた経歴も持つ。政界入り後は、国民党秘書長室主任、文化伝播委員会主委、総統府副秘書長などの党政要職を歴任した。沈着で慎重な性格で、政治記者出身ならではの幅広い人脈を政界に持ち、メディア関係者からの信頼も厚いとされる。政局の大きな流れについても独自の見立てを持ち、2013年9月に馬王政争が勃発し、馬英九氏が党内外で苦境に立たされた際には、副秘書長に起用された蕭氏が調整役を担い、王金平氏との対立を和らげた。この人事が、馬英九政権の後半期の政権運営を安定させる上で重要な役割を果たしたことが、後に明らかになったとされる。
元総統の馬英九氏(左から2人目)と中国の習近平国家主席(右から2人目)が「馬習二会」を行った際、蕭旭岑氏(左から3人目)は舞台裏で深く関わり、中枢との直接のパイプ役を担った。(写真/AP)
鄭麗文氏が副主席に招へい 宋濤氏が急行し蕭旭岑氏と会談 蕭旭岑氏は、国共関係における豊富な政治経験を持ち、二度の馬習会を成功させた中心人物として知られてきた。一方で、国民党(藍陣営)の副主席就任が取り沙汰される以前は、馬英九基金会の執行長として、馬英九氏を最も体現する存在と見なされていた。近年はメディアからの取材に頻繁に応じ、政治や両岸情勢への見解を示してきたが、その発言が与党・民進党(緑陣営)の反発を招くことも少なくなかった。党公職を持たない立場でありながら、政権与党と論戦を展開できる稀有な存在として注目を集めていた形だ。民進党側の批判も、実際には蕭氏本人より、その背後にいる馬英九氏を標的としたものが中心であった。こうした経緯から、鄭麗文氏が蕭氏を副主席として迎え入れる方針が伝わった際、国民党内では大きな驚きをもって受け止められた。
藍陣営の関係者によれば、蕭氏はここ数年、馬英九氏の訪中や馬習二会の実現に向けて複数回にわたり中国を訪れ、習近平氏の中枢との接触をさらに深めてきた。また、馬英九基金会が推進する両岸の青年交流は中国側の高層部から強く後押しされ、各省市が台湾の学生を積極的に招いている。こうした動きに伴い、蕭氏は訪問団を率いて対岸を頻繁に訪問し、2025年の夏休みだけでも十数の学生団が中国各地を訪れた。訪問が重なる中で、蕭氏は各省市の台湾事務部門や党政官僚との関係を深め、中央と地方の双方と太いパイプを築く存在になった。関係者は、蕭氏が北京の高層と直接つながり、同時に地方とも密な関係を維持している点で、現在の藍陣営において最も優位な対中ネットワークを有する人物だと指摘する。
10月下旬、蕭氏が再び訪問団を率いて中国を訪れていた際には、国民党副主席の人事はまだ正式決定していなかった。しかし訪問の途中で、鄭麗文氏が蕭氏を副主席に招く意向が伝わると、正式就任前にもかかわらず、中国国務院台湾弁公室の宋濤主任が急遽天津へ赴き、蕭氏との面会に臨んだ。この「蕭・宋会」について緑陣営からは批判が出たが、蕭氏は鄭氏の指示を受けて中国側に挨拶に向かったわけではなく、馬英九基金会が設定した半ば私的な行程で、家族も同行していたため、当初は宋氏との会談予定はなかったという。
むしろ、宋氏の側が自ら蕭氏に会いに赴いたという事実こそが、中国側が蕭氏を格別に重視していることを示しているとの見方が強い。扱われ方は既に「馬英九氏の代表」という枠を超えており、中国側の評価がワンランク上の段階に達していることを物語っている。
蕭旭岑氏の国民党副主席起用の情報が伝わった後、国台弁主任の宋濤氏(右)は、中国に滞在していた蕭氏との面会に急きょ応じた。(写真/AP)
馬英九氏の代理人から独自の立ち位置へ 馬龍の訪台が転機に 藍陣営の関係者は、蕭旭岑氏が国共往来や両岸交流の中で馬英九氏の強い信任を得てきただけでなく、次第に自身の政治的立ち位置を広げつつあると指摘する。その転機となったのが、2024年末に馬英九基金会が招聘した卓球五輪金メダリスト・馬龍選手らによる学生団の訪台だった。
訪台した馬龍選手は台湾で大きな人気を集め、一種のスターのような盛り上がりを見せた。一方で民進党系には受け入れがたい面もあった。特に復旦大学の宋思瑤氏が「中国台北チーム」を祝福した発言が緑陣営の激しい反発を招き、統一戦線工作や「台湾蔑視」に当たるとの批判が訪台した中国人学生に向けられ、馬英九基金会も攻撃の対象となった。圧力が高まる中で、藍陣営の一部からは「民進党政府の報復を避けるため、学生から距離を置くべきだ」と蕭氏に助言があったという。
しかし蕭氏は学生と距離を置かず、宋思瑤氏を擁護し、緑陣営からの批判を正面から受け止めた。この対応により、民進党支持層からは“目の敵”にされ、親しくしてきた緑側の友人関係も途絶えるなど、私生活でも敵意ある視線を向けられる場面があったとされる。それでも蕭氏にとって、訪台した若い学生たちを切り捨てることは道義的にも受け入れ難かった。20歳の女子学生の無意識の発言を政治的に狙い撃ちするのは過剰であり、台湾の品位を損なう行為だと考えていたからだ。
さらに蕭氏は、宋思瑤氏を含む訪台した学生たちは馬英九基金会の招待客であり、主催者側が政治的圧力を恐れて客と距離を置けば、将来誰も招待に応じなくなると危惧していた。人としての筋を通すべきだ——これが蕭氏の一貫した姿勢だった。
馬英九基金会が卓球五輪金メダリストの馬龍選手を招き学生団とともに訪台させたことで、台湾では各地で熱狂的な歓迎ムードが広がった。(写真/顔麟宇撮影)
国民党内でも随一の胆力 中国側で蕭旭岑氏の評価が急上昇 訪台学生を守ったことで台湾国内から批判を浴び、馬英九基金会が民進党政府から制裁を受けるリスクもあったが、対岸ではむしろ蕭氏への評価が急速に高まった。中国側が蕭氏を一目置くようになった背景には、台湾の政治環境において、藍陣営の大物であっても「赤いレッテル」を貼られることを恐れ、慎重な立場を取るケースが多いという事情がある。無名で選挙基盤も持たない20歳の学生が激しい圧力にさらされても、蕭氏は退かなかった。この“政治的な胆力”と客人を守ろうとする姿勢は、国民党内でも群を抜くものだと評価されている。
かつて国民党の幹部を務めた人物は、蕭氏の対中交流での重要性が高まった理由について、中国側が馬英九氏を「総書記の旧友」と位置づけつつ、蕭氏個人に対しても好意的な評価を示している点を挙げる。馬英九基金会が進める両岸青年交流は、商業的利害や個人の利益追求とは無縁で、純粋に若者同士の出会いや信頼形成に重点を置いた活動であるからだ。
過去には、両岸交流の名目で訪中する台湾側の関係者が、自らの利益を追求するケースもあった。しかし馬英九基金会の訪問団は極めてシンプルで、学生同士の交流を通じて信頼や平和の雰囲気を醸成することに専念してきた。企業を同行させてビジネスにつなげるような動きは一切なく、これは中国側が理想とする対台交流モデルに完全に合致している。
こうした背景から、中国各省市も安心して学生団を受け入れ、喜んで交流に参加していたとされる。
訪台中の宋思瑤氏が「中国台北」という表現を用いて波紋を広げる中、蕭旭岑氏(右)はその発言を擁護し、前面に立って対応にあたった。(写真/顔麟宇撮影)
国民党中央は白陣営と距離 それでも蕭旭岑氏と柯文哲氏には独自の繋がり 注目すべき点は、蕭旭岑氏が鄭麗文氏の国共関係修復、両岸交流強化の要となる存在であるだけでなく、国民党系と台湾民眾党(白陣営)との関係においても、最も良好なパイプを持つ人物と見られていることだ。将来的に藍白協力を図る上で重要な役割を担う可能性が指摘されている。
現在の国民党中央は、鄭麗文氏本人を含め、民眾党主席の柯文哲氏とは距離があり、新たに党主席となった黄国昌氏との接点も多くない。今週水曜日には鄭氏と黄氏が公式会談を行う予定だが、全面公開の形式で行われることから、友好ムード演出にとどまり、実質的な藍白協力に踏み込めるかどうかは不透明だ。
これに対し、柯文哲氏が台北市長だった時期、馬英九氏が両者の関係を修復するべく市政府を訪れた際、蕭氏と柯氏の間には一定の交流があった。また、2023年11月には馬氏が藍白協力の立会人として動き、両陣営は「6つの合意」に署名し、事実上の「侯柯配」へと踏み出した。最終的には白陣営内部の反対で破談となったが、民進党に強い警戒心を抱かせる結果となった。こうした過程でも、蕭氏が柯氏および白陣営との信頼構築に貢献していたことが明らかになっている。
藍白が別々の道を歩むことが決まった後も、投票前に柯氏は単身で蕭氏の母親の葬儀を弔問しており、両者の間に一定の絆があることが示された。
民眾党の柯文哲主席に対する司法訴追に抗議する集会で、蕭旭岑氏は国民党系から唯一、壇上に姿を見せた人物となった。(写真/顔麟宇撮影)
蕭旭岑氏は両岸業務が主務 藍白調整への関与は状況次第 2024年の総統選後、司法案件の捜査が本格化する前に、柯文哲氏はひそかに馬英九氏を訪ね、その場に蕭氏も同席していた。同年9月、白陣営が拘留された柯氏の「政治的弾圧」を訴える初の集会を開いた際には、蕭氏が馬英九氏の了承を得て招待に応じ、公開の場で支持を表明した。藍陣営の中で白陣営の活動に表立って参加したのは彼だけであり、民眾党の新リーダーとなった黄国昌氏や党公職、草の根支持者からは、蕭氏の働きが高く評価されている。2025年9月に柯氏が保釈された際には、柯氏が直接蕭氏へ電話で謝意を伝えたほどで、国民党副主席の中でも特に柯氏と話せる存在として位置づけられている。
蕭氏自身も、柯氏や白陣営との関係が良好であることは否定していない。国民党が将来の政権奪還を目指すには民眾党との協力が不可欠だと認識している。しかし、藍白協力に関する選挙戦略の立案は鄭麗文氏や李乾龍氏の所管であり、自身が担当する両岸交流とは直接関係しないと強調する。党内で問題が生じれば前に出て調整役を務める用意はあるとしつつも、現段階では職責の線引きのため、藍白の調整には関与しない方針を示している。
更多新聞請搜尋🔍風傳媒
最新ニュース
コーポレートガバナンス改革2025 日本取引所グループCEO・山道裕己氏が講演 日本取引所グループ(JPX)の山道裕己・取締役兼代表執行役グループCEOは11月5日、東京の外国特派員協会で講演し、日経平均株価が5万円を突破する中で、日本市場の強いモメンタムとその背景にある国内外の要因、さらに進展するコーポレートガバナンス改革について語った。日本取引所グループの山道裕己CEOは、日経平均が5万円を超える中、日本市場の勢いとコーポレートガバ......
蔡英文氏が欧州行を終えて台湾へ戻る 「台湾が必要とするなら、私はここにいる」 副総統・蕭美琴氏は先日、外交部長・林佳龍氏の陪同を受け、ベルギーの首都ブリュッセルにある欧州議会へ訪問し、その後、前総統の蔡英文氏が引き継いで訪欧に。蔡氏は15日早朝にドイツからの一週間の訪問を終えて台湾に帰国。外交部は蔡英文氏の訪問について、台湾とドイツの民主主義と自由をさらに強固にし、台湾が国際社会と共に世界を前進させる力となっていることを示した。蔡氏は......
中国の国営メディアが警告「高市首相の改心なければ、日本は破滅へ」 「台湾有事」は日本の「存亡危機事態」となり得ると語った高市早苗首相の国会答弁は、ここ最近安定していた日中関係に波紋を広げた。日本政府が台湾海峡の危機に「集団的自衛権」を行使、あるいは「武力で台湾海峡の紛争に直接介入」する可能性が指摘され、これは北京のレッドラインを踏み越えたと見られている。この件に対しては、中国の外交部、国防部、さらには官製メディアも積極的に......
WSTが明かすAI業界の光と影:なぜOpenAIは2030年まで赤字なのか? 「OpenAIが大手テック企業にどれだけの資金を投入したのかを正確に測ることはできないが、OpenAIの今季の損失額は、Microsoft、NVIDIA、Alphabet(Googleの親会社)、Amazon、およびMeta(Facebookの親会社)の今季の基本利益合計の65%に相当する。」《ウォール・ストリート・ジャーナル》人工知能が現代のテクノロジーに......
パグウォッシュ会議、広島で第63回世界大会 核兵器の危険性と新技術リスクを強調 パグウォッシュ会議の第63回世界大会が広島市で11月1日に開幕し、5日に閉会した。7日には会長のフセイン・アル・シャハリスタニ氏と事務総長のカレン・ホールバーグ氏が日本記者クラブで会見し、核兵器の危険性と新しい科学技術がもたらすリスクについて語った。司会は日本記者クラブ企画委員の滝隆一氏が務め、通訳は池田薫氏(サイマル・インターナショナル)が担当した。司会は......
中国が日本への渡航自粛呼びかけ 「台湾有事」巡る外交摩擦拡大、観光損失は2.2兆円規模と試算 日本の高市早苗首相が国会で述べた「台湾有事」に関する発言が、中国から「内政干渉」「軍国主義復活」だと批判を受けた問題は拡大を続けている。中国政府は官製メディアや報道官を通じて連日非難を繰り返すだけでなく、日本への旅行や留学を予定する中国国民に対して警告を発出し、日中関係は一気に冷え込んだ。こうした「交流阻害」の動きに対し、日本の木原稔官房長官は17日、「到底......
死刑制度廃止をめぐり専門家が会見 袴田事件後の再検討を訴える 11月4日、日本外国特派員協会で死刑制度廃止をテーマとした記者会見が開かれ、NPO法人監獄人権センター代表の海渡雄一氏、日本弁護士連合会の小川原優之氏、ECPM(ともに死刑廃止)事務局長のラファエル・シュヌイル-アザン氏が登壇し、日本の死刑制度が抱える問題と国際的な課題について議論した。袴田事件を受け、専門家3氏が日本の死刑制度の問題点と廃止の必要性を訴えた......
台湾・呉釗燮氏が中国外務省を痛烈皮肉 米大使も加勢し「日米関係を深めてくれて感謝」 中国外交部の林剣報道官が最近、SNSで「中国は平和を愛し、約束を守る」と主張する図カードを投稿したのに対し、台湾国家安全会議の呉釗燮秘書長は16日、自ら作成した「中共宣伝テンプレート生成器」を使い、林報道官の投稿を模した画像で反撃した。呉氏は、中国が平和を愛すると言いつつ台湾を威嚇し、フィリピンをいじめ、日本を騒がせていると批判し、「これは紛れもない覇権主義......
侍ジャパン、WBC新ルールへ本格調整 韓国との連戦前に公式練習と会見を実施 2025年11月14日、「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本 vs 韓国」(15日、16日)を翌日に控え、日本代表・侍ジャパンは試合会場である東京ドームで公式練習と公式記者会見を行った。練習前にはチーム全員で記念撮影が行われ、この日29歳の誕生日を迎えた西口直人(楽天)が祝福される場面もあり、和やかな雰囲気の中で調整が始まった。選手たちはキャッチボー......
中国共産党の元老が習近平に逆らえない理由 反腐敗で人脈も影響力も断たれた構造 中国の最高指導部の意思決定は長年ブラックボックスとされてきたが、習近平氏が共産党の「集団指導体制」を大幅に弱め、個人支配色を強めたという認識は国内外でほぼ共有されている。では、習氏はどのようにして権力集中を実現したのか。党内の長老たちは、なぜ抑止力として機能しなかったのか。かつて中共中央党校の機関誌『学習時報』で記者・副編集審査官を務め、2018年に中国を離......
日本、韓国に11―4で圧勝 岸田行倫の代打3ランが決勝弾 WBCへ向け台湾代表監督も現地視察 2025年11月15日、東京ドームで行われた「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本 vs 韓国」日本代表と韓国代表の強化試合は、日本が打線の爆発で11―4と快勝し、シリーズ初戦を白星で飾った。会場には、来年のWBCに向けて戦力確認を行う台湾代表(中華隊)の曾豪駒監督も視察のため訪れ、日韓両代表のパフォーマンスに注目が集まった。日本は韓国との強化試合で1......
台湾に今秋最強の寒気 北部で最低12度の予報 気象専門家「19〜20日が最も冷え込む」 気象専門家の呉徳榮氏は17日、今秋最強の寒気が南下を始め、各地で気温が下がり始めたと述べた。19日から20日の早朝にかけて最も冷え込み、苗栗以北の平地では最低気温が12度前後になる見通しだという。中央気象署によれば、今回の寒気による冷え込みは週末には次第に緩み、全体的に「この秋で最も体感的に冷たい寒気」としている。気象専門家の呉徳榮氏「寒気南下で北台湾は湿......
高市政権、「非核三原則」見直しを検討か 米軍の核持ち込み容認に現実味 韓国政府がトランプ政権の承認を得て、原子力潜水艦建造計画を正式に進めるとともに、ウラン濃縮や使用済み燃料の再処理能力獲得に向けた支援を受けるなか、第二次世界大戦末期に長崎・広島で「核爆撃」の被害を受けた日本においても、大きな政策転換が報じられた。共同通信によれば、日本の高市早苗首相が、日本の「国家安全保障戦略」など三つの安保関連文書の改定作業に合わせ、長年維......
「台湾有事は存立危機」高市首相発言で日中緊迫 産経「必要なら福建艦を撃沈」報道めぐり議論拡大 日本の高市早苗首相は最近の国会答弁で、台湾で重大な衝突が発生した場合、日本にとっての「存立危機事態」に該当する可能性があると述べた。この発言により日中関係は急速に緊張し、続いて日本の『産経新聞』は、もし中国人民解放軍の空母「福建」が台湾海峡への米軍介入を阻止しようとした場合、日本の防衛省が米軍と協力して同艦を撃沈する可能性があると報じた。こうした言説は世論の......
黄錦鐘の視点:高市早苗の「台湾有事」宣言 「斬首」騒動は日中悪化の序章にすぎない 日本の高市早苗首相が最近発した「台湾有事」発言は、中国側の激しい反応を招き、「斬首」発言にまで発展する外交騒動へとつながった。高市氏は重大な戦略メッセージを明確に示すとともに、政策上のレッドラインを明瞭にし、日本外交がその指導下で「米中の間でのリスク回避」から「対中バランス・制衡」へと移行しつつあることを印象づけた。日中関係は今後ますます悪化する可能性が高い......
高市首相「台湾有事」発言が波紋 日中関係が急冷、外務省が特命訪中で火消し図る 日本の高市早苗首相が「台湾有事」に関する国会答弁で示した見解が、瞬く間に日中間の新たな外交火種となった。中国駐大阪総領事・薛剣氏による「斬首」発言は、北京の「戦狼外交」が再び表面化したことを象徴している。中国が文書・軍事両面で日本への圧力を強めるなか、日本外務省の金井正彰アジア大洋州局長は17日、政府の指示を受けて北京を訪問し、混乱状態にある日中関係の調整に......
中国、民進党立法委員・沈伯洋氏を“分裂国家罪”で指名手配――八炯氏と閩南狼氏に懸賞金設定 中国は民進党立法委員の沈伯洋氏を「国家分裂罪」に関与したとして指摘し、官営メディア「央視」は「台独沈伯洋を暴く」ビデオを公開した。国際刑事警察機構を通じて全世界で追跡するとの意向を示したが、沈伯洋氏は12日、ドイツ連邦議会に姿を現し、偽情報および浸透事例の専門家証人かつ立法委員という二重の立場で台湾の経験に関して説明した。一方で、中国は重慶市公安局による「捜......
三井ガーデンホテル、名古屋と豊洲でクリスマス限定メニュー発表 三井ガーデンホテル名古屋プレミアおよび三井ガーデンホテル豊洲プレミアは、2025年のクリスマスシーズンに合わせ、期間限定の特別メニューを提供する。高層階からの絶景とともに楽しむ料理を通じて、特別なホリデーのひとときとなるだろう。名古屋駅から徒歩5分に位置する三井ガーデンホテル名古屋プレミア内の「The Living Room with SKY BAR(ザ リ......
第63回ギャラクシー賞上期、テレビ7本が入賞決定 ラジオ・CM・報道活動は入賞候補を発表 放送批評懇談会は14日、「第63回ギャラクシー賞」(2025年4月1日~9月30日)の上期選考結果を発表した。ギャラクシー賞は放送文化の質的向上に寄与する番組や制作者を顕彰する制度で、今年で63年目を迎える。今回はテレビ部門の7作品が正式に上期入賞として選出され、ラジオ部門、CM部門、報道活動部門については入賞候補作品が提示された。テレビ部門では、NHKスペ......
歴史小説を通じて台湾と日本を読み解く──『南光』作者・朱和之氏が東京で講演 文化部駐日台湾文化センターと紀伊國屋書店が共催する台湾・日本作家交流トークイベントが10月19日に都内で開催され、台湾の作家・朱和之氏と日本の書評家・倉本SAORI氏が登壇した。朱氏の小説『南光』(春秋社刊、2024年日本語版)を題材に、台湾と日本の歴史、戦争記憶、そして日常と文学の関係について語り合った。朱氏は歴史を背景に台湾社会の多様な姿を描く作家として......
小泡芙だけではない 義美が無人機・ロボット産業に本格参入 株主には雲豹エネルギーの名も 台湾は今後5年間で無人機関連に総額500億元(約2450億円)を投じる予算を計画しており、不対称戦力の強化を進める中で、政策の後押しを受けた民間企業の参入が相次いでいる。食品大手・義美(I-Mei)もその一つだ。昨年、義美の高志明総経理は無人機メーカー「新樂飛無人機」に出資した。同社は政府の「偏鄉物流運送サービス」プロジェクトに参加しており、昨年末の取締役会......
独身急増の世界潮流 若者が恋愛離れする理由とは いまや「結婚よりも独身がトレンド」と言われる時代に、世界はまるで「関係の大不況」に陥っている。米国の25〜34歳では、男性の半数、女性の4割が未婚で、北欧では成人の3分の1が独り暮らしだ。マッチングアプリをいくらスワイプしても孤独が募る人がいれば、「彼氏は面倒、独りのほうが気楽」と言い切る人もいる。英誌『エコノミスト』は11月6日、この潮流は性別観や時代の大......
高市早苗氏の首相就任と公明党との連立解消 佐藤千矢子氏・上久保誠人氏が分析 FCCJ会見 自由民主党が高市早苗氏を新総裁に選出し、公明党が26年間維持してきた連立を離脱したことを受け、日本外国特派員協会(FCCJ)は10月15日、今後の政局をテーマとする記者会見を開催した。登壇したのは、毎日新聞編集委員の佐藤千矢子氏と立命館大学教授の上久保誠人氏。両氏は高市政権発足の背景、政権基盤の脆弱性、野党再編の行方などについて、それぞれの視点から分析を示し......