トップ ニュース 謝長廷氏に旭日大綬章 中国が「歴史責任を反省せよ」と日本を非難 台湾外交部は「問題の張本人は中国側」と反論
謝長廷氏に旭日大綬章 中国が「歴史責任を反省せよ」と日本を非難 台湾外交部は「問題の張本人は中国側」と反論 前駐日代表の謝長廷氏が日本天皇から「旭日大綬」勲章を直接授与される。(写真/顏麟宇撮影)
台湾の前駐日代表・謝長廷氏が11日、東京の皇居で天皇陛下から旭日大綬章を授与された。これに対し、中国外務省は12日、日本政府が「台独を鼓吹する人物」に勲章を与えたとして批判し、「台湾問題における新たな誤った行動だ」と強く反対を示した。これについて台湾外交部は13日、「中華人民共和国が台湾を統治したことは一度もない」という国際社会が認める客観的事実と現状を改めて指摘し、「中国側の発言は覇権的態度の表れであり、国際秩序を変えようとするトラブルメーカーだ」と反論した。
謝氏は11日、皇居・松の間で天皇陛下から旭日大綬章を受章し、その様子をフェイスブックで公開した。当日は14人が授章し、このうち3人が外国人だった。謝氏は天皇陛下に対し、自身が台湾出身であることを伝え、「大変光栄であり、この栄誉に恥じないよう、今後も日台友好のため努力を続けたい」と述べた。また、首相の高市早苗氏が天皇陛下署名・押印入りの勲記を手渡した。高市氏は国会予算委員会の質疑が続いていたため、あいさつ後すぐに退席したが、忙しい合間を縫って駆けつけた姿勢から誠意がうかがえた。
一方、中国外務省の郭嘉昆報道官は12日の定例会見で、「日本政府が台独支持者に勲章を授与することを提案し、推し進めたのは台湾問題におけるまた一つの誤った行為だ」と述べ、中方の断固とした反対を表明した。また、「日本側は歴史的な責任を深く反省し、中日間の四つの政治文書に示された原則と精神を守るべきだ」と要求し、「一つの中国」原則を行動で示し、台湾問題で軽率な言動を控えるとともに、台湾独立勢力に誤ったシグナルを送らないよう求めた。
これに対し台湾外交部は同日声明を出し、台湾は主権を持つ独立国家であり、主権は全て台湾の人々に属し、中華人民共和国と相互に隷属しないと改めて強調した。「中華人民共和国はこれまで一度も台湾を統治したことがない。これは国際社会が認める客観的事実である」とし、中国が他国の主権行為に干渉する資格はないと厳しく批判した。また、中国側の主張は覇権的姿勢を示すものであり、国際秩序を根本から変えようとする問題の発生源だと指摘した。
台湾外交部はさらに、台湾と日本が自由、民主主義、人権、法の支配といった基本的価値を共有し、互いを重要なパートナーであり大切な友人と位置づけていると説明。謝長廷氏は2016年6月から2024年8月まで駐日代表を務め、経済、文化、教育、観光、青少年および地方交流など多岐にわたる分野で協力関係の強化に尽力し、日台の相互理解と友好深化に大きく貢献してきたと評価した。台湾政府は今後も良好な日台関係の基盤の上で日本との協力を深め、日台の包括的パートナーシップを推進しつつ、インド太平洋地域の平和・安定・繁栄の維持に取り組むとしている。
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