台湾文化、ドバイで開花:博物館チームが世界舞台で大規模展示

2025-11-14 16:59
台湾文化、ドバイで開花:博物館チームが世界舞台で大規模展示。(写真/文化部提供)
台湾文化、ドバイで開花:博物館チームが世界舞台で大規模展示。(写真/文化部提供)
目次

2025年国際博物館協会(ICOM)ドバイ大会が11月11日から17日までドバイ世界貿易センターで盛大に開催され、世界中の博物館専門家が集まり、文化ガバナンス、技術応用、無形文化財の未来について議論を行う。今年、台湾は「文化コンテンツを核心に、技術を言語として」を理念とし、人文の厚みとクロスドメインの想像力を兼ね備えた台湾館を展示し、ドバイで台湾博物館の文化視野と革新の力を世界に示した。

台湾館は中華民国博物館学会が主催し、文化部、教育部、国立故宮博物院、原住民族委員会、客家委員会などの跨部会が協力して参加。開幕交流会では席が空くことなく、国際博物館界の多くの委員会理事、学者や収蔵機関の代表が出席して祝賀し、台湾博物館コミュニティが国際的な専門領域で着実に根を下ろしていることを象徴した。

文化部次長の徐宜君氏は、開幕の挨拶で、台湾は2004年からICOM大会に参加しており、この世界で最も重要な博物館プラットフォームを通じて、文化の多様性を展示するだけでなく、若い世代、デジタル変革、創造的な共融のエネルギーをも示していると述べた。今回の展示は「山川歩道、花の咲く」をビジュアルのメインシンボルとし、島の文化が自然に育まれ、台湾博物館の生態系の多様性と韌性を表している。

開幕式で最も注目を集めたのは、屏東県瑪家郷から来た「娜麓湾楽舞劇団」が先住民の音楽と舞踊で幕を開けたことであった。古い調子の歌声が太鼓のリズムと融合し、ドバイで台湾の土地の雰囲気を持つ文化リズムが響き、多くの国際観客を引きつけ、先住民族の生命の物語が今大会で最も温かい文化的なハイライトとなった。

AI導覧×伝統楽舞×精緻工芸、島嶼文化の魂と未来を表現

展示場では、台湾は世代を超えた技術による展示方式で高く評価された。台湾博物館コミュニティが共同制作した「AIスマートガイド」は台湾黒熊AIアシスタント「一贝儿」を核心キャラクターとし、観客に音声インタラクションを介して台湾各博物館の特色を探求させた。技術は文化の拡張言語であり、取って代わるものではなく、国際視聴者に「技術は温度があり、文化には魂がある」という展示精神を深く実感させた。

さらに、多くの体験活動も中東とアラブの観客を熱心に引きつけた。客家の藺草編みは工芸師呂錦霞氏が直接指導し、国立原住民族博物館準備処が排湾族と魯凱族の最も代表的な琉璃珠工芸を紹介した。各琉璃珠には部族の家族の記憶、勇気の象徴、祖先の守護が込められており、多くの国際博物館専門家の目には「最も現代的な美学的無形文化財展示」として映った。

会期中、台湾代表団は国際的な専門能力を示し、30以上の論文とポスターを発表し、展示内容は館際ガバナンス、文化技術、収蔵管理、持続可能な発展、コミュニティのつながりなどの議題をカバーした。その中で、中華民国博物館学会の秘書長黄星达氏と北科技大の王雅璇助教授がそれぞれICME、COMCOLの理事に選ばれ、台湾博物館界の国際組織における重要な新しい力となり、ICME年会を来年台湾で開催することに成功した。

在ドバイ台北商務事務所長の陳俊吉氏は、ドバイは文化の兼容と革新精神を象徴しており、台湾館の展示言語がこの都市の文化特質に応じ、台湾が国際文化外交において持つソフトパワーを明らかにしたと述べた。

文化部は、今後も台湾の博物館コミュニティが「博物館国家チーム」の姿勢で世界に向けて進み、国際的な専門協力を深化させ、台湾の文化が世界の文化ネットワークで輝き続けるよう支援することを明らかにした。

編集:佐野華美

最新ニュース
セブン‐イレブン「福袋2026」発売へ 総額3,300円分クーポン+限定グッズ4点、10個に1個で500円カード当たる
舞台裏》台湾・国民党の傅崐萁総沼は何を恐れたのか 鄭麗文主席と組み「地下党主席」CK楊氏と極秘協議
「ミャクミャク公式X」が誕生 大阪・関西万博の勢い止まらず、新作動画に「可愛すぎ」の声
「血糖値を知ることこそ最大の治療」11月14日「世界糖尿病デー」に合わせ、デクスコムジャパンがメディアセミナー開催 CGM普及の必要性を強調
大谷翔平が史上2人目の3年連続MVP 山本由伸も「オールMLB」選出
「台湾有事」発言の波紋 高市早苗首相に反発する中国と動き出した中共艦隊
《エコノミスト》が読み解く「北京はこうしてトランプ氏を手玉に取る」
中国外務省、高市首相の「存立危機事態」発言に猛反発 台湾有事発言めぐり「すべての結果は日本が負う」と警告
大谷翔平、史上2人目「3年連続MVP」 Fanaticsが受賞記念グッズ販売開始
NHK「第76回紅白歌合戦」出場歌手37組を発表 初出場10組、放送100年企画と新キービジュアルも公開
トランプ大統領、国防総省を「戦争省」に改名へ 総費用最大20億ドルと報道 議会や国防総省内に波紋
台湾が欧州との連携を強化、外交に突破口か?
トランプ関税の行方に各国が翻弄 米国が台湾に最大5500億ドル投資を要求か、通商交渉は不透明なまま
米国史上最長の政府閉鎖、43日間の「滑稽な膠着状態」がついに終結 民主党内の分裂という意外な代償
中国が「クリーンエネルギー超大国」へ 1年で原発300基分を増設、世界の気候戦略を左右と『エコノミスト』分析
アジア持続可能サプライチェーン・循環経済展示会開催 「台湾最優秀中小企業スペース」で日台が国際商機を開拓
天気予報》秋の最強寒波到来!最低気温12度まで低下、「勢力は大陸寒気団並み」、寒くなるのはいつ? 週末の天気まとめ
「IBARAKI SAKAI Urban Sports Fes.」チケット販売開始 中村輪夢・明賀芽泉ら世界トップ選手が出場予定
静岡で冬の光イベント開幕へ 500mの光の並木道「おまちハートファンタジー」11月21日スタート 富士山や駿河湾を望む夜景スポットも紹介
台湾民意基金会の世論調査》台湾独立支持が約150万人減少「頼清徳氏の政権下での新低!」游盈隆氏が主流民意を明かす「異常事態」
北陸の“旨い”が一堂に JR東日本「北陸3県の酒と肴LOVER」POP UP SHOP開催 30銘柄の地酒&絶品つまみ集結
KKパーク詐欺との関係否定 タイ国王の訪中直前、カンボジアのカジノ大物シェ・ジージアン氏が中国へ移送・裁判へ
BBCスキャンダル拡大 内部報告書流出で報道姿勢の欠陥が露呈 会長辞任・トランプ氏は10億ドル提訴へ
頼清徳総統が30年でノーベル賞3人輩出を宣言 日本との「差が開いた100年」に学者が警鐘
舞台裏》台湾が仕掛けた外交戦 蕭美琴氏を欧州議会に送り込み、中国を翻弄した緻密な作戦
AIセラピーは「救い」か「死への危険」か 23歳米男性がChatGPT対話後に自殺 エコノミストが「AI心理相談」の両刃性を検証
北京観察》高市首相の「存立危機事態」発言で日中対立が加速? 専門家「東アジア政治危機誘発」を警告
韓国名門「SKY」3大学でAIカンニングが相次ぎ発覚 学生は「使わない方が損」と正当化
詐欺疑惑で世界の注目集めるカンボジア・プリンス・グループ 「無実」と声明し米・シンガポールの資産凍結を批判、陳志氏の冤罪を主張
台湾副総統・蕭美琴氏が欧州議会で歴史的演説 「極秘訪欧」の舞台裏、本人も直前まで知らず 「台湾・EU関係が新段階へ」と外交筋
台湾で「詐欺が新産業に?」技術者が2事件から民進党との関係を指摘 詐欺従事者がTSMC社員数に迫るとの声も
台湾副総統・蕭美琴氏の欧州演説が波紋 「国民党と民衆党協力の最大リスク」と識者が分析した理由とは
南アジアで巨大ダム競争が激化、5年で200件の水を巡る衝突 中国・インド・パキスタンが水資源を「地政学の武器化」
中国がレアアース輸出を「切り札」に、米国は2年で「脱・中国依存」可能? 米豪は包囲網構築も、専門家は「勝ち目は薄い」と警告
ソフトバンク、NVIDIA株を全売却 総額58億ドルでAI市場に衝撃 背景に「OpenAI再投資」計画も
NBAファン必見!「NBA 2025-26 TOPPS HOLIDAY」100箱限定発売 特大オーナメント&実着ジャージーカード収録
制服の「当たり前」を変える マルハン東日本カンパニー、約1,200人参加の新制服プロジェクト始動 多様性と個性を尊重する職場へ
創業139年の「うらわのうなぎ萬店」で“うな重食べ放題”開催 倍率200倍の96人が老舗の味を堪能
台北が「世界一安全な都市」に!『Time Out』が発表 『Travel + Leisure』も「世界で最も美しい25都市」に選出
蔡英文氏、台湾の抗戦力について語る:中国の武力侵攻を前に、台湾は犠牲になり得ない「1つの理由」
デリー中心部で車爆発 医師の容疑者が「ホワイトカラーテロ」関与か 死者10人超、数十人負傷
ウクライナ軍崩壊の危機 東部撤退要請と脱走兵2万人の衝撃
脱北した元北朝鮮外交官・李日奎氏、FCCJ会見で体制の実態と国際関係を証言
台湾・蔡英文元総統の公約が発端か 中油「第3LNG受入基地」予算が急膨張、第4基地は430億台湾ドル超の見通し
ピーティックス、「Peatixマルシェ」を開始 イベントの「出会いと体験」でブランドとユーザーをつなぐ新サービス
外国人政策を「人口減少時代の要」に 石川智久氏が警鐘 日本は『三つの不在』を克服できるか
中国外交官が高市早苗氏を挑発 「首を斬る」発言に波紋、台湾外交部「各国と建設的関係を」