トランプ氏、台湾による「100%の半導体製造」に嫉妬!過去の半導体法案を猛烈に批判し、関税で主導権を奪還する決意を表明

2025-11-18 13:15
アメリカのトランプ大統領は過去の半導体法案が愚かであったと批判し、関税によって半導体製造の主導権を奪還すると宣言した。(写真/AP通信提供)
アメリカのトランプ大統領は過去の半導体法案が愚かであったと批判し、関税によって半導体製造の主導権を奪還すると宣言した。(写真/AP通信提供)
目次

米国のトランプ大統領は17日、ホワイトハウスでのインタビューで再び半導体産業について強い言葉を使い、これまでの米国政策の失敗と台湾への生産集中を同時に批判した。トランプ氏は、米国がかつて半導体製造の海外移転を「愚かにも」容認したことが、現在の状況を招いたと指摘。そのうえで「今や台湾が半導体のほぼ100%を作っている。これは非常に恥ずべきことだ(It’s so disgraceful)」と述べた。

さらに同氏は、米国が半導体生産を取り戻しつつあるのは《CHIPS法》(CHIPS Act)ではなく、自身が進める関税政策のおかげだと主張。米中のハイテク覇権争いと供給網再編が進むなか、今回の発言は、過去の政策への断罪であると同時に、今後の米国の半導体戦略を示す政治的メッセージともいえる。

トランプ氏の言う「愚かな決定」と台湾半導体集中リスク

今回のホワイトハウスでのインタビューは、表向きにはH-1Bビザの話題から始まったものの、トランプ氏はすぐに半導体産業の問題へと議論を引き戻した。移民政策や労働力育成と、製造業の海外流出がもたらした長期的な影響を意図的に関連づけた形だ。

トランプ氏によれば、米国は過去数十年の間に国内での半導体大量生産を徐々にやめ、「かつては100%を握っていた半導体ビジネス」を政策判断によって他国に明け渡したという。氏の語り口では、「我々は半導体を台湾に奪われた。本当に愚かなことだ」と位置づけられ、半導体の海外移転は単なる産業上の選択ではなく、国家安全保障と産業主権に関わる「戦略的誤り」として描かれている。

さらにトランプ氏は「今や台湾が半導体のほぼ100%を作っている。これは非常に恥ずべきことだ(It’s so disgraceful)」と述べ、台湾を世界の半導体生産をほぼ独占する要所として示しつつ、米国が重要部品供給を一地域に過度依存することによる地政学的リスクにも言及した。こうした発言には、長年抱いてきたサプライチェーン流出への不満がにじむ一方、「米国が半導体生産を取り戻すべきだ」とする政治的正当性を積み上げる狙いも透けて見える。

H-1B論争から派生するアメリカ労働者再訓練の課題

トランプ氏はH-1Bビザに関する質問に答える中で、あえて半導体産業を例に挙げ、「アメリカ・ファースト」の産業政策と労働観を強調した。米国がかつて国内での半導体生産をやめた結果、市場シェアを取り戻すには「自国の労働者を再訓練する」必要があり、大量の外国人専門職に再び頼るべきではない、という主張だ。

この発言は、「半導体産業を米国に呼び戻すこと」と「米国人労働者の復帰」をセットで語るものだった。トランプ氏の論理では、当時の海外移転は「非常に愚かな判断」であり、流れを逆転させるには、工場と技術系の職を再び国内に戻すことが欠かせない。半導体生産を台湾や韓国だけに任せるのではなく、再び米国本土で根付かせるべきだ、という構図である。

最新ニュース
中国で「対日旅行キャンセル」急増 3日間で49万枚の日本行き航空券が取り消し 日中関係緊迫で日本観光業に打撃懸念
WSTが明かすAI業界の光と影:なぜOpenAIは2030年まで赤字なのか?
パグウォッシュ会議、広島で第63回世界大会 核兵器の危険性と新技術リスクを強調
高市首相の「台湾有事」発言で日中緊張 日本外務省局長が急きょ訪中し、立場を説明へ 大阪総領事の投稿にも正式抗議へ
中国が日本への渡航自粛呼びかけ 「台湾有事」巡る外交摩擦拡大、観光損失は2.2兆円規模と試算
死刑制度廃止をめぐり専門家が会見 袴田事件後の再検討を訴える
台湾・呉釗燮氏が中国外務省を痛烈皮肉 米大使も加勢し「日米関係を深めてくれて感謝」
侍ジャパン、WBC新ルールへ本格調整 韓国との連戦前に公式練習と会見を実施
台湾大学名誉教授・明居正氏「中国共産党は高市首相を政局から退陣させようとしている」日米が台湾問題で合意した可能性
中国共産党の元老が習近平に逆らえない理由 反腐敗で人脈も影響力も断たれた構造
ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025、第2戦は7―7の引き分け 韓国が終盤2本塁打で追いつき、対日本の10連敗に終止符
舞台裏》台湾民進党が高雄・桃園・台南で予備選を本格化 「神龍の戦い」へ 林佳龍氏は頼清徳氏に命がけで挑むのか
舞台裏》台湾民衆党・黄国昌主席が手綱握れず 柯文哲前台北市長の出所後も、党は「剣を抜いて行き場見えず」
自衛隊が中国空母の「撃沈検討」と言い出したのは誰か 高市早苗氏の「台湾有事」発言と関係はあるのか
日本、韓国に11―4で圧勝 岸田行倫の代打3ランが決勝弾 WBCへ向け台湾代表監督も現地視察
大谷翔平選手が「最優秀おむすびパーソン(MVOP)」に選出 ファミリーマートが「おいしさ、新次元へ。」キャンペーン発表会を開催
台湾REITs「樂富一號」、史上最大65億元を9日で調達 台茂ショッピングセンターを単独保有へ
台湾に今秋最強の寒気 北部で最低12度の予報 気象専門家「19〜20日が最も冷え込む」
高市政権、「非核三原則」見直しを検討か 米軍の核持ち込み容認に現実味
「台湾有事は存立危機」高市首相発言で日中緊迫 産経「必要なら福建艦を撃沈」報道めぐり議論拡大
高市早苗首相「台湾有事」発言で日中関係が急冷 中国官媒『日本は80年ぶりに中国を武力威嚇』と非難
黄錦鐘の視点:高市早苗の「台湾有事」宣言 「斬首」騒動は日中悪化の序章にすぎない
高市首相「台湾有事」発言が波紋 日中関係が急冷、外務省が特命訪中で火消し図る
中国、民進党立法委員・沈伯洋氏を“分裂国家罪”で指名手配――八炯氏と閩南狼氏に懸賞金設定
ADKマーケティング・ソリューションズ、「IBM Consulting Marketing Workbench」を国内最速導入
ADKマーケティング・ソリューションズとOgury Japan、AIを活用した新ペルソナ配信メニューを共同開発
三井ガーデンホテル、名古屋と豊洲でクリスマス限定メニュー発表
第63回ギャラクシー賞上期、テレビ7本が入賞決定 ラジオ・CM・報道活動は入賞候補を発表
歴史小説を通じて台湾と日本を読み解く──『南光』作者・朱和之氏が東京で講演
米国の対外援助停止が国際秩序と日米協力に陰――ピースウィンズ米代表と米日財団代表理事が日本に主導的役割を提言
台湾の男性カップル、メキシコで代理出産し一度に4人誕生 「無計画アピール動画」に批判殺到「なぜ子どものために備えないのか」
中国の水素エネルギー攻勢が加速、「二つの手段」で世界覇権を狙う? 専門家が警鐘:米国は二本柱戦略で対抗すべき
小泡芙だけではない 義美が無人機・ロボット産業に本格参入 株主には雲豹エネルギーの名も
谷關・福寿山を抑え「台中の最強スポット」が頂点に 2026年台湾観光100ハイライト発表、今まさに絶景の季節
独身急増の世界潮流 若者が恋愛離れする理由とは
高市早苗氏の首相就任と公明党との連立解消 佐藤千矢子氏・上久保誠人氏が分析 FCCJ会見
年末年始を彩る極上の旅と滞在——キュナードとリッツ・カールトンが贈るフェスティブシーズンの特別体験
中国外交官が「首を斬る」発言、日本で批判が噴出 SNSではビザ取消・資産没収の未確認情報が拡散 事実確認報告が経緯を再現
エプスタイン私信に「トランプ氏と被害少女が数時間同席」 性犯罪事件めぐる新証言にトランプ氏が反発
謝長廷氏に旭日大綬章 中国が「歴史責任を反省せよ」と日本を非難 台湾外交部は「問題の張本人は中国側」と反論
現代の野球の神様を行く!史上二人目、現役一位 大谷翔平が4度の「満票」MVPを制しメジャーリーグを席巻
中国外交官が高市早苗氏を「首を斬る」と威嚇 英シンクタンク研究者「国際社会は台湾か中国かの選択を迫られている」
トルコのC-130輸送機墜落 F-16整備部門所属の20名の兵士が犠牲に、空軍が機隊の全面停飛を命令
台湾議員来日で注目 「茶会外交」で産業のレベルアップと新たなプラットフォームを共に構築
高市首相の「台湾有事」発言に米国は慎重姿勢か トランプ氏・国務省とも支持示さず