1月27日公示、2月8日投開票の衆議院選挙を控え、日本記者クラブ主催の党首討論会が26日開催された。自民党総裁を務める高市早苗首相は、対中政策における「対話重視」の姿勢を改めて強調するとともに、衆院選で自民党と連立与党の獲得議席が過半数を割り込んだ場合、「即刻辞任する」と明言し、選挙結果に政治生命をかける覚悟を示した。
7党首が激論、外交・経済で論戦
討論会には、自民党の高市総裁のほか、立憲民主党の野田佳彥代表、与党・日本維新の会の藤田文武共同代表、国民民主党の玉木雄一郎代表、参政党の神谷宗幣代表、日本共産党の田村智子委員長、れいわ新選組の大石晃子共同代表の計7名が出席した。

外交安保分野では、高市氏が過去の国会答弁で「台湾有事」に言及したことによる日中関係の緊張が焦点となった。質問者は、中国からの経済的威圧が続く中、日本側だけが対話のドアを開けても関係改善は困難であると指摘。今年11月に中国で開催予定のAPEC首脳会議や、習近平国家主席との接触に向けた戦略を質した。
これに対し高市氏は、対中姿勢について「国会で説明してきた通り、基本スタンスに変更はない」と回答。「懸案や課題があるからこそ対話が必要だ」として、日本側は常に対話のドアをオープンにしており、現在も各レベルでの交流を継続していると強調した。習主席との直接対話の時期や形式については明言を避けたものの、「直接対話を含め、日本の立場を正しく理解してもらうよう努力を続ける」と述べた。
政権維持への「勝敗ライン」と連立の枠組み
討論会の後半では、選挙情勢と政権運営が議論された。衆院解散後に内閣支持率が微減したことについて、高市氏は「解散後の数字としては通常であり、下落幅も限定的だ」として不安はないと一蹴。その上で、勝敗ラインについて「自民党と連立与党で過半数を確保できなければ、やりたい政策も実現できない」と述べ、過半数割れの場合は即刻辞任する意向を明確にした。
また、高市氏は「自民党単独過半数」には拘泥せず、連立政権を前提とする現実的な路線を示唆。「自民党と日本維新の会の協力は不可欠」とした上で、国民民主党に対しても秋波を送った。高市氏は、国民民主党が掲げる政策と自身が提唱する「責任ある積極財政」には親和性があるとして、以前から同党に「ラブコール」を送っていたことを明かし、連立枠組みの拡大に意欲を見せた。

これに対し、国民民主党の玉木代表は「高市内閣発足後、信頼関係は進展した」と認めつつも、解散によって当初予定していた補正予算案の年度内成立が困難になったことを懸念材料に挙げ、「有権者にとって何が最善の選択かを見極めて判断する」と述べるにとどめた。
消費税「食料品ゼロ」と「裏金議員」の公認問題
内政面では、自民党の公約にある「飲食料品の消費税を2年間ゼロにする」案について、高市氏は2026年度内の実施を目指す考えを示した。与野党参加の国民会議で議論し、夏までに合意形成ができれば、秋の臨時国会で税制改正法案を提出する意向だ。
また、自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件(裏金事件)に関与した議員の公認問題については、「過失や不知によるケースもある」と説明。検察の捜査や外部弁護士の調査を経た上で、能力や必要性を考慮して公認および比例代表との重複立候補を認める判断を下したとした。
安全保障を巡っては、れいわ新選組の大石氏が、安保関連3文書の改定は米国の対中戦略への追従ではないかと批判。高市氏は「米国への従属ではなく、日本の安全保障環境と国益に基づいた主体的な判断だ」と反論した。高市氏は最後に、活力ある姿勢で選挙戦に挑み、政権の信認を問う決意を表明して討論を結んだ。
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編集:梅木奈実 (関連記事: 【解説】高市首相、乾坤一擲の冒頭解散 裏金封じと自公決裂、自民党に迫る「最難関」の決戦 | 関連記事をもっと読む )













































