もはや習近平氏の台湾侵攻を止める者はいないのか? 張又俠氏、劉振立氏も失脚ーー研究者が読み解く中国人民解放軍の「次の一手」

2026-01-28 06:33
中国人民解放軍の上層部に再び激震が走った。中国国防省の最新情報によると、中国共産党中央軍事委員会副主席・張又俠氏、および同委員会委員・劉振立氏が「重大な規律・法律違反」の疑いで、党中央により正式に立件され審査を受けていることが明らかになった。失脚したとされる人民解放軍上将の張氏(左)と劉氏(右)。(イメージ図/Weiboより引用)
中国人民解放軍の上層部に再び激震が走った。中国国防省の最新情報によると、中国共産党中央軍事委員会副主席・張又俠氏、および同委員会委員・劉振立氏が「重大な規律・法律違反」の疑いで、党中央により正式に立件され審査を受けていることが明らかになった。失脚したとされる人民解放軍上将の張氏(左)と劉氏(右)。(イメージ図/Weiboより引用)

中国人民解放軍の上層部で再び激震が走った。中国国防部の最新情報によると、中国共産党中央軍事委員会(軍委)副主席の張又俠氏、および同委員の劉振立氏が「重大な規律・法律違反」の疑いで、党中央による正式な審査を受けていることが明らかになった。この粛清劇は、習近平国家主席による軍権の絶対的な掌握を象徴するだけでなく、専門家からは、習氏が権力において「孤立無援(孤家寡人)」の状態に入ったことを示唆しているとの声も上がっている。軍の人事動揺を招いてでも、絶対的な忠誠を確保しようとする姿勢だ。習氏は上将(大将)クラスの切り捨てに加え、中将・少将クラスの粛清も進めており、権力基盤の強化、さらには今後5年から10年にわたる長期政権への準備である可能性が高い。

張又俠・劉振立両氏の失脚、習近平氏の狙いは今後5〜10年の長期政権への布石か

中国国防部の公式サイトによると、党中央政治局委員兼中央軍委副主席である張又俠氏、および中央軍委委員兼統合参謀部参謀長の劉振立氏が、重大な規律・法律違反の疑いを持たれている。これを受け、党中央は張氏と劉氏に対する審査・調査の立件を決定した。

台湾の通信社・中央社の報道によると、社団法人安全台湾学会理事長の楊太源氏は、習氏が現在、解放軍の各階層の将校を全面的に粛清している背景には、将校らの忠誠心への疑念があると指摘している。これは軍隊が「習氏の軍」であることを求め、権力を固めるとともに、今後5年から10年の長期執政に備えている可能性を示している。

解放軍高官の人事動揺について、楊氏は「軍内部に影響があることは間違いないが、軍隊組織そのものは存続しており、習氏が『軍は乱れない』という確信を持っているからこそ、高官の処分に踏み切れたのだろう」と分析した。現在は軍委副主席の張升民氏が管轄する軍規律検査委員会のシステムを通じて解放軍を完全に掌握しているという。楊氏はまた、「台湾軍はこの機に乗じて国防建設を強化すべきだ」と提言した。

権力の大粛清:「紅二代」の威光も通用せず、軍内は「習家軍」のみに

淡江大学国際事務・戦略研究所の林穎佑准教授は、習氏が権力を掌握して以来の粛清の歴史を分析した。胡錦濤前総書記時代の軍委副主席だった徐才厚氏や郭伯雄氏、第18・19期中央軍委の張陽氏や房峰輝氏、そして最近ではロケット軍出身の第20期軍委・魏鳳和氏、李尚福前国防部長、さらには習氏と福建省での勤務経験がある苗華氏らが次々と失脚している。

特筆すべきは、張又俠氏が「紅二代」(建国時の上将・張宗遜氏の子息)であり、習氏とも深い縁があることから、かつては安泰と見られていた点だ。しかし、今回の調査は、習氏にとってどのような背景や人的つながりも免罪符にはならないことを示している。 (関連記事: 張又俠氏失脚は「台湾海峡の危険信号」か? 米在住の翁履中氏が指摘「北京は“滑走路”を整備中」、台湾が最も恐れる「一点」とは 関連記事をもっと読む

林氏は、これまでに解任や党籍剥奪処分を受けた中央軍委メンバーを観察すると、軍種や地縁の有無にかかわらず例外なく処分されていると指摘する。かつて習氏は「太子党(党幹部子弟)」を支持基盤としていると噂されたが、張宗遜氏の息子である張又俠氏が立件されたことで、紅二代や軍二代といった人的コネクションも、もはや習氏には通用しないことが浮き彫りになった。

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