台湾・新北市で凶悪殺人 保護命令無視し妻と義妹を刺殺 「殺した」とSNS投稿、逃走の男を逮捕

2025-07-09 11:21
有家暴前科的謝男持刀追砍姊妹倆。(圖/記者爆料網)

台湾・新北市土城区で7月7日午前、46歳の男が妻と義妹の2人の女性を刃物で殺害し、その後逃走した事件で、容疑者は同日中に中部・彰化県で逮捕された。地元警察の調べによれば、容疑者は元妻からの家庭内暴力に関する保護命令に反発し、凶行に及んだとみられている。

事件は7日午前11時ごろ、土城区明徳路二段で発生。通報を受けた警察が現場に急行したところ、2人の女性が血まみれで倒れており、搬送先の病院で死亡が確認された。目撃者によると、容疑者は白い車で被害者らが乗ったバイクを追突させた後、車を降りて長刀で繰り返し刺したという。殺害されたのは容疑者の妻とその妹で、姉妹は当時一緒に外出中だった。

警察によると、容疑者は事件前日にも妻に対して暴力をふるい、妻が警察に通報したうえで「緊急保護命令」を申請していた。しかし容疑者はその命令を無視して妻の実家近くに潜伏。妻と義妹が家を出たところを車で追い、犯行に及んだ。

凶行後、容疑者は車で南部方面へ逃走したが、彰化県伸港郷で身柄を確保された。逮捕前には自身のSNSに犯行をほのめかす投稿を繰り返しており、「〇〇と〇〇を殺した」「神様の加護は今日までだ」「警察に追われている」などと書き込んでいた。こうした投稿は、警察の追跡にとって手がかりとなった。

逮捕後の取り調べで、容疑者は殺意を否認していない。調べによると、事件直前にはホームセンターで主厨房用ナイフやアルミ棒を購入しており、計画的な犯行であった可能性が高い。

また、被害者の父親は報道陣の取材に対し、「すべては父親である私の責任だ」と涙ながらに語り、容疑者について「結婚以来10年以上、娘に養ってもらい、働こうともしなかった」と厳しく非難。「家に住まわせ、食事を提供してきたのに、感謝どころか暴力までふるった。早く縁を切るべきだった」と悔しさをにじませた。

警察は、容疑者が逃亡・証拠隠滅の恐れがあるとして殺人容疑で逮捕・送検。8日夜には裁判所が勾留と接見禁止を決定し、事件の全容解明が進められている。

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