トップ ニュース 台湾で史上最大の後備動員演習「漢光41号」始動 ハイマースや無人機も投入
台湾で史上最大の後備動員演習「漢光41号」始動 ハイマースや無人機も投入 歴史上最長、最多人員を動員した漢光41号演習 国防部長の顧立雄氏(中央)が注視したこと。(資料写真、国防部提供)
史上最長の期間、最大規模の後備兵力を動員する「漢光41号演習」が7月9日より開始された。国防部政務弁公室主任兼報道官の孫立方中将は、今回の漢光演習にはいくつかの特徴があると説明した。たとえば、新型兵器である「ハイマース(HIMARS)」の登場をはじめ、無人機や無人艇の投入、戦闘の開始を従来のように海岸線での決戦からではなく、前線を灰色地帯まで引き上げ、早期の襲撃段階から戦争の様相を呈するような訓練内容となっている点などが挙げられる。
また、通信が遮断された場合においても、部下が上官の命令を待たずに行動を取れる「脱中心化型の指揮統制」や、市街地戦の演練も盛り込まれている。戦車が一晩中、民家の前を轟音を響かせて走行することもあるだろう。そしてその騒音は、夜通し続く可能性がある。
しかし、このように多くの変化や想定が盛り込まれる中で、国防部長の顧立雄氏が特に重視しているのは、新兵器でもなければ、新たな戦術でもない。台湾が採るべき戦い方の選択ですらない。では、顧立雄国防部長が真に関心を寄せているのは、一体何なのか。
漢光41号演習の多種想定の中で、国防部長顧立雄氏(左から二番目)が特に重視している事項。(資料写真、陳昱凱撮影)
後備動員は即戦力ではない まず専門訓練の再受講が必要 顧立雄氏が重視するのは、後備戦力が実際の戦力として機能するまでに必要な時間である。これは、台湾がどれほど持ちこたえられるかという根本的な問題に直結する。孫立方中将も自ら語っているように、後備戦力の動員とは、兵士が集合して銃を受け取ったら即戦闘に参加できるという単純なものではない。各人が自らの任務を理解し、状況を把握したうえで、専門訓練を再度受け、初めて戦術上の位置に配置されることになる。
今回の演習では、第206旅全体の後備兵力が動員された。目的は、戦力の回復に要する時間が本当に14日なのか、それとも10日で済むのかを検証することにある。国軍としては、2025年の「漢光41号演習」を、そうした戦力回復時間の検証における出発点と位置づけており、今年得られる経験とデータをもとに、今後はそのスピードをさらに高めていく考えだ。
とはいえ、後備戦力の形成に10日から14日を要するという見積もりは、どのようにして導き出されたのか。また、一般的な認識として、中国が台湾を攻撃する場合は電撃戦を想定している。果たして、台湾に後備戦力の形成を待つだけの10日から14日という猶予が存在するのか。この点について軍関係者は、後備戦力の動員には、戦時における緊急命令の発令など、非常に複雑なプロセスが関係していると説明する。そのうえで、近年では中国が演習から実戦へ移行するまでの時間差が縮小傾向にあることも踏まえ、台湾側のプレッシャーは増していると述べた。
では、なぜ後備戦力の形成に10日から14日も必要なのか。軍関係者によれば、後備部隊は県市ごと、また新兵訓練部隊ごとに分かれており、さらに任務や専門分野も異なる。加えて、各部隊を指導できる教官の配置も必要となる。単なる専門訓練だけでなく、戦闘訓練も行う必要があり、訓練課程や部隊の性質によって所要時間にはばらつきがある。こうした要素を総合的に計算し、軍は現在、10日から14日という基準的な所要日数を導き出した。まずはこの数字をもとに検証を行い、将来的には後備戦力の即応性をさらに高めていく方針である。
後備戦力の動員は即戦力ではなく、専門訓練を経て各自が状況を理解する必要がある。(資料写真、柯承惠撮影)
中国の「電撃戦」圧力が増大 台湾の後備部隊、最短で7日間の戦力化を目標に設定 国家安全関係者によれば、北大西洋条約機構(NATO)では、通常後備戦力が形成されるまでにおおよそ7日から14日かかるという。これは、召集された兵士がまず自分の軍歴における専門技能に慣れ、その後どの戦闘配置に就くかが決定されるためである。また、現在の多様な装備や技術的特性も影響し、期間には幅があり調整が可能だという。
問題は、後備戦力の形成に10日から14日を要するとされる一方で、中国が「速戦即決」を掲げていることである。では、台湾側は極限まで緊張状態が高まった場合、後備戦力が理想的に形成されるまでの最短日数を計算したことがあるのか。軍関係者は、これこそが顧立雄国防部長が特に重視するポイントだと明かした。
軍関係者はさらに、後備部隊は各県市や単位ごとに異なる形態を持つため、戦力形成にかかる時間も一律ではないと述べた。現在台湾が設定しているパラメーターでは、最速で7日間が目標とされている。加えて軍側は、後備部隊の戦力形成には時間が必要だが、常備部隊や戦備部隊も存在し、これらが第一段階で状況に対応するために必要な措置を行うことを忘れてはならないと強調している。
更多新聞請搜尋🔍風傳媒
最新ニュース
張鈞凱コラム:「終末予言」は外れたが…台湾で避難バッグが爆売れ、背景に“現実的な恐怖”とは 7月5日、日本で話題となった大地震の「終末予言」は空振りに終わった。出典は漫画『私が見た未来 完全版』で、作者の竜樹諒氏はインタビューで「災害日付は編集者が書いたもの」と釈明。一方、羽田空港は当日混雑し、日本の航空会社が恩恵を受けたとの声も。台湾でもこの一件はネット上で注目されたが、その裏で「防災避難バッグ」がネット販売ランキング上位に。人々の不安は単なる「......
舞台裏》国民党が頼清徳総統に「期待と警戒」 『国家の団結十講』を逆手に取る思惑とは? 7月26日、台湾全国で24人の国民党立法委員に対するリコール投票が予定されており、与野党の攻防が激しさを増している。総統の頼清徳氏が民進党議員に対し、リコール運動への全面的な支援を指示したとの見方もあり、民進党は国会での劣勢を挽回すべく、10〜12議席のリコール成立を狙っている。国民党側も危機感を抱き、8人の議員が厳しい状況にあると認めている。かつては国民党......
度を超えれば2,300万人の命が危機に──台湾が踏み越えてはならない「北京の一線」 国際情勢の不安定化により、台湾を取り巻く内外の環境が厳しさを増す中、両岸関係もまた緊張の影響を受けている。台湾に婿入りし、中華新時代智庫基金会の理事長を務める李大壮氏は、「風傳媒」のインタビューに応じ、両岸交流の困難さとその打開策について語った。現状維持は米中双方にとって受け入れ可能な選択肢であり、両岸が「誠意ある交流」を行わない限り、平和は維持できないと指......
北京観察》ダライ・ラマ転生発言に中国激怒 中米対立の火種が台湾問題へ飛び火 米中間の関税協定の期限切れや人権問題、台湾海峡をめぐる緊張が続くなか、中国外交部は8日に定例記者会見を行い、報道官の毛寧氏が「対等関税」「チベットのダライ・ラマ14世」「米中当局者の会談」などについて見解を示した。関税問題に関して毛氏は、「中方の立場は一貫しており、明確だ。関税戦争や貿易戦争に勝者はいない。保護主義は各方面の利益を損ねる」と述べた。ただし、中......
世界のレアアースは中国から では、中国のレアアースはどこから来るのか? 中国は世界全体のおよそ9割に相当するレアアース精製能力を握っており、補助金の投入や環境規制の緩和といった手段で、その独占的地位を強固にしてきた。これにより、北京は輸出量や価格を容易に操作し、世界の産業サプライチェーンに影響を与えることができる。米中ハイテク摩擦の新たな局面でも、トランプ大統領を揺さぶる材料としてレアアースを利用した。もっとも、中国が握るのはあ......
評論:トランプ政権、BRICSに制裁関税 「グローバル・サウス」に打撃の懸念も 米国のトランプ大統領は100日ぶりに関税強化の大鉈を振るい、中国やロシア、ブラジル、インド、南アフリカを中核とするBRICS(新興5か国)に対し、突如として10%の追加関税を課すと威嚇する声明を発表した。これに対し、ブラジルのルラ大統領はトランプ発言を「軽率である」と強く非難し、主権国家に対して「皇帝はいらない」と強調した。トランプの関税強化はBRICS諸国......
台湾・新北市で凶悪殺人 保護命令無視し妻と義妹を刺殺 「殺した」とSNS投稿、逃走の男を逮捕 台湾・新北市土城区で7月7日午前、46歳の男が妻と義妹の2人の女性を刃物で殺害し、その後逃走した事件で、容疑者は同日中に中部・彰化県で逮捕された。地元警察の調べによれば、容疑者は元妻からの家庭内暴力に関する保護命令に反発し、凶行に及んだとみられている。事件は7日午前11時ごろ、土城区明徳路二段で発生。通報を受けた警察が現場に急行したところ、2人の女性が血まみ......
トランプ新関税で日本経済に打撃か GDP0.85%減、景気後退リスク5割超 アメリカのドナルド・トランプ大統領は7日夜、独自のSNS「トゥルース・ソーシャル(Truth Social)」において、石破茂首相宛ての書簡を公開し、8月1日から日本からの全輸入品に対して25%の懲罰的関税を課すと発表した。この動きは日米貿易交渉の緊張を一層高め、日本国内で政府から民間まで大きな衝撃を引き起こした。経済学者は、日本経済が不況に陥るリスクが明確......
「国家を与えるな」──ネタニヤフ首相、パレスチナ国家樹立に改めて強硬反対 イスラエルのネタニヤフ首相は7月7日、ホワイトハウスでトランプ米大統領との会談を行い、パレスチナ国家樹立に関する強硬な立場を示す重要な声明を発表した。ネタニヤフ首相は、パレスチナ人との平和共存を望んでいるとしつつも、将来いかなる独立したパレスチナ国家であっても、イスラエルを破壊するための脅威となり得る「拠点」となりかねないとの認識を示し、安全保障に関する主権......
トランプ氏、さらに5カ国に最大40%の関税を発表 日本・韓国に続き市場に衝撃広がる 米国のドナルド・トランプ大統領は台湾時間の9日未明、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル(Truth Social)」で新たな「対等関税」措置を発表し、日本と韓国に続き、マレーシア、カザフスタン、南アフリカ、ラオス、ミャンマーの5カ国に対し、25%から最大40%の関税を課す方針を明らかにした。これを受け、国際市場では株価指数先物の下落が加速し、台湾の株価指数......
賴清徳総統、米国交渉団と深夜のテレビ会議 「国家のために正当な関税を」4項目を指示 台湾の賴清徳総統は7日深夜、米国で経済・貿易交渉を進めている台湾代表団とテレビ会議を行い、交渉の進捗状況について直接報告を受けた。総統府は8日、賴総統が会議で行政院副院長の鄭麗君氏や総合貿易交渉代表の楊珍妮氏ら交渉チームの労をねぎらいながら、「国家と産業の利益、国民の健康、そして食料安全保障」を交渉の核心に据え、台湾の利益にかなう正当な関税体系を勝ち取るよう......
【SSFF & ASIA 2025】観客を魅了した短編映画は?各賞受賞作品を発表 アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)2025」が6月30日に閉幕し、観客賞、最多視聴賞、ベストアクター賞の受賞作品が発表された。観客賞は、東京会場およびオンライン・グランドシアターでの観客投票によって決定され、インターナショナル部門ではニュージーランドの『I See You』(監督:ブリ......
「潜水艦が主役の時代へ」 元海将が警鐘、中国の「水中戦略」が第一列島線を変える 中国が潜水艦部隊の増強を加速させる中、第一列島線は将来的に水中戦の主戦場へと移行するとの見方が強まっている。海上自衛隊で三つ星海将として退役し、前潜水艦隊司令官を務めた矢野一樹氏は、2025年7月7日に行われたオンライン講演で、中国のA2/AD(アンチアクセス・エリア拒否)戦略がアジア太平洋の安全保障構造を根本から変えつつあると警告。台湾、日本、米国は潜水艦......
独占インタビュー》台湾の潜水艦は「日本超え」か 元海将が語る海鯤号の実力 中国が潜水艦戦力の拡大を続け、軍事のスマート化に拍車をかける中、日本海上自衛隊の元潜水艦隊司令官で退役三つ星海将の矢野一樹氏が、「風傳媒」のインタビューに応じた。矢野氏は、第一列島線が徐々に「水中戦の主戦場」へと変化するなか、台湾の国産潜水艦「海鯤(ハイクン)号」を、中国の圧力に対して同盟国が結束を示す象徴的成果だと評価した。台湾側の発表によれば、「ハイクン......
台湾の神が日本の神輿に乗る理由 豊原で封印された信仰の記憶とは 台湾台中市・豊原の街に、毎年旧暦6月14日だけ現れる特別な光景がある。十数名の男たちが浴衣をまとい、赤い扇を手に「ヘイショ!」と声を張り上げながら、日本式の神輿を担いで町を練り歩く。その神輿に祀られているのは日本の神ではなく、地元の神・豊原城隍爺(旧称・墩脚城隍爺)。台湾の信仰と日本の伝統が融合したこの独特な風景には、約100年にわたる信仰と時代の記憶が刻ま......
評論:米国の「理不尽な条件」に台湾が苦悩 関税交渉の不透明さに不安広がる 米国による対等関税の猶予期間が7月9日に終了する中、トランプ氏は7日から各国に対して関税通知書を送付する方針を明らかにした。ただ、台湾に関する具体的な状況は不明のままであり、先行きへの不安が広がっている。仮に台湾・米国間の関税交渉が行き詰まれば、与党内からも政府に対して交渉経過や米国側の要求を明らかにすべきとの声が上がっている。米国のムニューシン財務長官は、......
米テキサス州の洪水で89人死亡 気象機関の「人員削減」巡り政治論争に発展 米南部テキサス州で発生した壊滅的な洪水により、少なくとも89人が死亡したことが明らかになった。この災害を受け、トランプ前政権下での気象機関の予算削減が再び議論の的となっている。一方で、複数の気象専門家や関係機関は、米海洋大気庁(NOAA)および米国家気象局(NWS)は災害発生時に適切に対応し、むしろ人的リソースを増強していたと主張している。「通常より多くの人......
イーロン・マスク氏、新党「アメリカ党」設立 トランプ氏と全面対決へ 完全決裂の内幕 トランプ大統領の「元」盟友である億万長者のイーロン・マスク氏は、トランプ大統領が推進する「大きくて美しい法案」に不満を示し、7月5日に新しい政党「アメリカ党」を結成し、「自由を国民に返す」と誓った。この動きに対して、トランプは6日に反撃し、マスクを「暴走列車」に例え、政党設立を「馬鹿げている」と批判、「第三政党は成功しないだろうが、彼は楽しむことはできる」と......
トランプ関税発表で株価急落 日本・韓国に25%課税、台湾も警戒高まる 台湾時間8日(火)午前0時ごろ、アメリカのトランプ大統領は、8月1日より日本と韓国からの輸入品に対して25%の追加関税を課すと発表した。これは、トランプ政権が最近相次いで通告している制裁措置の中でも、最初に具体化した例である。この発表を受け、米国株式市場は急落し、日経225先物や台湾加權指数夜間取引も一転して下落に転じた。本稿執筆時点で、台湾が受ける関税の具......
台湾海峡解読》馬英九氏「平和民主統一」発言に中国ネット民が猛反発 習近平側近は擁護姿勢も 台湾元総統・馬英九氏はいくつかの大九学堂の学生を引率し、先日中国を訪問した。まず厦門で開催された海峡フォーラムに参加し福建省の訪問を終えた後、甘粛省を訪れた。6月26日、敦煌研究院での中華文化振興イベントのスピーチ中には「平和的で民主的な統一を目指すべき」と発言。この発言に対して、聴衆の拍手が起こったが、中国の国務院台湾事務弁公室主任宋濤氏は、「台湾は全ての......
福島事故から14年──日本が再び「原発復興」に舵を切る理由とは 2011年3月11日、東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故は、世界の核安全性に対する痛ましい教訓となり、日本を一時的に全面的な脱原発に導いた。しかし14年後の現在、エネルギー価格の高騰と人工知能(AI)の驚異的な電力需要による二重の圧力を受け、この地震が頻発する島国は静かにエネルギー政策の転換を進めつつある。埋もれた核反応炉を再稼働させ、次世代の核電......
陸文浩の見解:米ミサイル追跡艦が黄海に出現 中国の極秘ミサイル試射を監視か? 6月初旬から7月初旬にかけて、中国軍は渤海および黄海沿岸の葫蘆島、秦皇島、唐山、大連、威海、連雲港周辺の海域で軍事任務や演習を相次いで実施した(写真参照)。とくに大連の南西から南の海域にかけての4カ所では、合計1,146平方キロメートルに及ぶ範囲で軍事活動が行われている。ここ半年間、同様の海域封鎖が頻繁に見られ、特異な動きが続いている。こうした中、米海軍のミ......
【新関税リスト】トランプ氏、14カ国に新関税 日本・韓国に25%、台湾は対象外 アメリカのトランプ大統領は7日、14か国を対象とした第一弾の関税通知を発表し、新たな関税率を8月1日より適用すると明らかにした。注目すべきは、今回の対象国リストに台湾が含まれていない点である。どの国が最高関税を課せられているのか?トランプ氏が発表した内容によれば、ラオスとミャンマーには最大40%の関税が課され、対象国の中で最も高い水準となる。このほか、日本、......
トランプ氏、日本に「25%相互関税」発表 石破首相への書簡公開で波紋 米国のドナルド・トランプ大統領は7日、自身が運営するSNS「トゥルース・ソーシャル(Truth Social)」を通じて、日本に対する「相互関税」を2025年8月1日より現行の10%から25%へ大幅に引き上げる方針を発表した。あわせて、日本の石破茂首相宛てに送った書簡を公開し、大きな波紋を呼んでいる。トランプ氏は、投稿内で日本の石破首相および韓国の李在明大統......
TSMC、熊本第2工場の遅延と米国拡張の加速?学者が政治的考慮を指摘:台湾政府は備えるべき TSMC、熊本での建設延期を受けてアリゾナ州での投資を加速TSMCが日本熊本での第2工場建設を延期し、一方でアメリカ・アリゾナ州での投資を加速する方針を示したことが明らかになった。これは同社のグローバル拡張戦略が新たな段階に入ったことを示唆している。旅米教授の翁履中氏は、この決定は精緻に計画された戦略であり、競合他社との差を拡大し、世界のチップ受託生産のトッ......
石破茂氏、中国の空母展開を警戒 「台湾周辺は平和への重大な脅威」 『共同通信』によると、自民党総裁で元防衛大臣の石破茂氏は、参議院選挙を目前に控えた7月6日、山梨県甲府市で街頭演説を行い、中国の軍事的台頭への懸念を強く表明した。特に「中国は台湾周辺に航空母艦を展開しており、驚異的なスピードで軍備拡張を進めている」と指摘し、国民に対しアジア太平洋地域における中国の影響力拡大という現実を直視するよう呼び掛けた。石破氏はさらに、......
大谷翔平選手のオールスター記念ユニフォーム登場 限定グッズをファナティクスが発売へ 2025年MLBオールスターゲーム出場選手の公式アイテムが登場米メジャーリーグベースボール(MLB)の公式グッズを手がけるファナティクス・ジャパン合同会社は、7月16日(日本時間)にアトランタで開催される「MLB™オールスターゲーム2025」に合わせて、出場選手の記念グッズを発売する。なかでも注目されるのは、ナショナル・リーグのファン投票で最多得票を獲得した......
調查》台湾の医療に潜む「戦時の弱点」 医薬品の6割が中国依存、レジリエンス体制に懸念 台湾は地政学的に重要な位置にあるため、中国との対立を背景に、戦争リスクが常に付きまとう。2025年7月に実施された「漢光演習」と「社会防衛レジリエンス演習」を統合した動きは、政府が危機に対する認識を高めている証ともいえる。しかしながら、日米からの軍事支援や兵器の備蓄といった目に見える部分ばかりに注目が集まる一方で、実際に戦争が勃発した際、台湾の医療体制が島内......
舞台裏》台湾・頼清徳総統、軍人にビジネスクラス昇格を指示 航空業界は「寝耳に水」 台湾・頼清徳総統は2025年7月から、6つの国籍航空会社に対して軍人の「優先登機」サービスを実施する方針を打ち出した。さらに、交通部に対して、軍人が搭乗した後に空席があればビジネスクラスへ自動的にアップグレードするよう求め、加えて93軍人節(軍人記念日)には、現役軍人が各種店舗で割引を受けられるようにすることも発表した。しかし、この発表は歓迎一色ではなかった......
「2027台湾侵攻」は本当か?習近平氏が語らなかった「統一タイムテーブル」の裏側 アメリカで今年5月に開催された公聴会で、中国共産党が2027年に台湾への攻撃を計画している可能性があるとの見解が示され、台湾海峡における軍事衝突のリスクが再び注目された。こうした議論に対して、中華新時代智庫基金会の理事長・李大壯氏は、風傳媒の番組『下班國際線』に出演し、2023年に行われた米中首脳会談で、習近平氏が党内部で「台湾統一の具体的なタイムテーブル」......
評論:総統に知識なし、院長に常識なし?──「大リコール」が映す台湾政治の空洞 台風ダナスの接近により、頼清徳総統は「国家の団結全10回」の第5回講演を急遽中止したが、全国で進行中の「大リコール」の動きに影響は見られない。リコールを訴える市民団体は花蓮から台東へと歩を進め、行政院長の卓栄泰氏も財政部主催の「公共建設招商大会」でリコールに言及。現金給付を例に「ドローンがリモコン機に、潜水艦が救命具になる」と語った。こうした発言は、頼氏が客......
「中国製なのにベトナム発」? トランプ関税をかわす中国の新手法とは イギリスの『フィナンシャル・タイムズ』は7日、最新のデータに基づき中国の「南向政策」を明らかにした。米国のトランプ大統領が高い関税の壁を築く中、中国の輸出は止まることなく、むしろ大規模なサプライチェーンの「大移動」を通じて、巧妙に「中国製」商品を東南アジア経由で米国市場に送り続けているという。この政策と対抗策が入り混じる米中貿易戦争は、世界の貿易地図を大きく......
トランプ氏の「壊滅的関税」回避へ 米財務長官が交渉延長を提示、世界貿易に再び猶予 米国のトランプ大統領が設定した7月9日を期限とする貿易協議のカウントダウンが始まり、世界各国は壊滅的な関税戦を避けるべく最後の努力を続けている。このような状況の中、米国財務長官のスコット・ベセントは6日、一部の国が3週間の「猶予期間」を得られる可能性があると示唆し、経済危機に再び転機が訪れたとの見方が示された。この世界的な経済危機の核心は、トランプ氏が米国の......
【武道光影】天然理心流と幕末最強の剣客集団・新選組の結成について 現在、京都の霊山歴史館において、土方歳三の生誕190周年を記念した2025年夏の企画展が開催されている。幕末最強の剣客集団・新選組において「鬼の副長」と称された土方歳三は、幕末史に精通する者や、司馬遼太郎による新選組関連作品を読んだことのある者にとっては、言わずと知れた人物であろう。この武士道を体現し、命を懸けて戦った剣客集団・新選組の中核をなしたのは、実の......
米テキサスで記録的洪水 少女750人のサマーキャンプ襲う 子ども15人死亡、行方不明者多数 アメリカ、テキサス州で4日、大雨による深刻な洪水が発生し、これまでに少なくとも51人が死亡、そのうち15名は子供で、さらに20名以上の子供が行方不明になっていることが明らかになった。『ウォール・ストリート・ジャーナル』によると、これらの子供たちはハント市のグアダルーペ川沿いにあるキリスト教系の女子サマーキャンプ「キャンプ・ミスティック」に参加していたとのこと......
イーロン・マスクが新党「アメリカ党」設立 トランプ氏と決別、二大政党制に挑戦状 アメリカ東部時間2025年7月5日、有名なテクノロジー狂人イーロン・マスク(Elon Musk)が自身のソーシャルメディアプラットフォームXで、アメリカの政界を揺るがす衝撃的な発言を示した。彼は新党「アメリカ党」(The America Party)の設立を正式に発表した。この動きは、かつて親密な同盟者であったトランプ元大統領との関係を、最も公然たる政敵へと......
最高税率70%!トランプ氏、各国に8月1日から課税を指示 「第一波の国名リスト」明らかに アメリカのトランプ大統領は、7月5日より、10から12か国の貿易パートナーに正式な通知を送ることを発表した。これは、8月1日から全ての対米輸出品に対し新制度に基づく「対等関税」を課し、その上限税率が最大で70%に達する可能性があるというものだ。彼は、国ごとの交渉を行わず、「一斉通知+統一税率」で直接実行に移すと強調。最初に課税対象となる国はどこか?現時点で完......
「台湾を守る参拝者に」 全国31地域の罷免団体、花蓮から『護国大行進』開始 4日、全台湾31地域の罷免団体は花蓮に集結し、大規模な「護国大行進」決起集会を開催した。市民が民主主義を守る行動で、中国寄りや共産主義寄りの青委員の排除に強い意志を示し、行進が正式に花蓮からスタートすることを宣言した。反共護台連盟の発起人である曹興誠氏は、花蓮から出発し台湾全土を巡ることを発表し、全ての台湾人が参加し、台湾を守る「参拝者」として加わることを希......
江戸の美が動き出す 台北で「動く浮世絵展」開催、北斎・写楽ら300点がCGで蘇る 300年の時を超えるアートの旅が、この夏台北で始まる。日本のキュレーションチームとフィレンツェクリエイティブが共同で手がけた没入型アート展『動く浮世絵展』が、2025年7月5日から松山文創園区1号倉庫で開催される。会期は10月6日まで。これまでにも『印象派光影芸術展』や『動く清明上河図』などで、芸術とテクノロジーの融合が観客を魅了してきたが、今回は台湾で初と......