日本参議院選挙は20日、正式に開票が行われ、今回の期日前投票者は25%を超え、過去最高を記録した。自民党は今回「日本を動かす、暮らしを豊かに」を選挙の主軸としたが、選挙期間中、世論調査とメディアは一貫して自民党・公明党の与党連合の選挙情勢を悲観視していた。午後8時の投票終了後、開票が始まると、各メディアは「自公両党」の過半数獲得は困難で、過去最低議席数を下回る恐れもあると報じたが、最終結果は予想より良好だった。自民党総裁で首相の石破茂氏は午後10時頃、開票センターに入り、当選者に「当選バラ」を一つずつ貼ったが、自民党の大敗により、現場の雰囲気は非常に重苦しいものとなった。
総務省は20日、公示翌日の4日から19日までの参議院選挙期日前投票者数(選挙区)が2618万1865人に達し、全有権者の25.12%に相当すると発表した。2022年の前回参議院選挙の18.68%と比較して6.44ポイント増加し、過去最多だった前回選挙より約656万人多くなった。期日前投票制度は2004年に導入されて以来、投票者数は継続的に増加しており、今回は投票日が3連休の中日に当たったことも投票率上昇に影響したと考えられる。全国平均は前回比1.33倍となり、すべての都道府県で投票率が前回を上回った。増加幅が最も大きかったのは宮崎県の1.49倍で、熊本県が1.44倍、高知県と宮城県が1.43倍で続いた。

メディアが参議院選挙などの大型イベントを取材する際は、事前に在日外国報道協会(FPIJ)を通じて関連申請を行う必要があり、自民党本部に入る際も、まず保安検査を受け、メディア証を貼った後、開票センターで待機することができる。台湾とは異なり、開始前はきわめて静かであったが、関係スタッフは皆慌ただしく出入りし、開票センター以外にも、メディア向けのメディアワークスペースが別途設けられている。
午後8時の開票開始後、自民党幹事長の森山裕氏、政調会長の小野寺五典氏、選対委員長の木原誠二氏が相次いで開票センターに入り、メディアの中継インタビューを受けたが、選挙情勢が厳しいためか、彼らの表情は皆非常に深刻だった。同時に、関係幹部も絶え間なく開票センターを出入りした。議席大幅減の結果に対し、森山氏は率直に「責任をどう取るかについては、首相の石破茂氏とよく協議する」「物価対策の説明不足について深く反省している」と述べた。

開票開始後、森山裕氏は夜間にテレビ東京の番組に出演し、苦戦が予想される参議院選挙結果について「現在開票が進行中であり、責任の取り方については、今はコメントを控える」と述べ、自身の去就について明確な表明を避けた。野党が主張する消費税減税問題については「消費税は社会保障に使われる重要な財源であり、極めて重要な財源である」と表明した。小野寺五典氏は「力不足で申し訳ない」と述べた。
20日夜約10時、石破茂氏が開票センターに入り、テレビ番組の生中継に対し「真に謙虚かつ誠実な態度で厳しい局面に向き合わなければならない」と表明し、「我々は依然として相対的な第一党であり、国会で最も多くの議席を持つ政党として、第一党としての責任を深く自覚し、果たすべき責任を確実に履行しなければならない」と指摘した。この発言は、彼が続投の意向を示唆したものでもある。

参議院選挙結果の発表後、石破茂氏は21日午後2時に自民党本部で記者会見を開く予定で、その際に参議院選挙結果を踏まえた今後の対応策について説明する。
また、現場のパネルの比例代表、選挙区代表の人名の前に空欄が設けられているが、実は日本の選挙開票速報や政党開票センターでは、候補者名の前に鮮やかな赤い花が貼られているのをよく目にする。この花は「当選バラ」と呼ばれ、候補者の当選確定または当選可能性が極めて高いことを象徴し、用意された空欄は当選を示す赤い花を貼るためのものである。赤い花の効果は非常に直感的で、メディア、党関係者、視聴者が選挙結果を一目で把握でき、当選が確定すると、スタッフが名札に当選を示す赤いバラの花を貼る。
編集:柄澤南 (関連記事: 石破政権が崖っぷち 高市早苗氏が総裁選出馬表明、ポスト石破へ動き加速 | 関連記事をもっと読む )
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