東京・銀座の大型商業施設GINZA SIXでは、2024年より中央吹き抜け空間で展開されてきた現代美術家・ヤノベケンジ氏のインスタレーション作品「BIG CAT BANG」が、いよいよそのフィナーレを迎える。2025年7月23日(水)から9月7日(日)までの期間、「BIG CAT BANG:THE FINAL」と題した特別企画が開催され、アート、グッズ、パフォーマンスが一堂に会する集大成イベントとして注目を集めている。
宇宙猫、銀座から宇宙へ
「BIG CAT BANG」は、宇宙から命を運んできた神話的存在である“宇宙猫”をモチーフとし、ヤノベ氏の代表作「SHIP’S CAT」シリーズの中でも初の大規模展開として知られる。銀座の中心に浮かぶこの巨大アートは、岡本太郎の「太陽の塔」へのオマージュとして誕生し、銀河の物語を地球に展開してきた。
今回のファイナル企画では、1階エントランスに最新作「SHIP’S CAT Cosmo Red」が登場。宇宙飛行士のような佇まいの新作彫刻は、実際に宇宙への旅立ちを控える宇宙猫の姿を象徴している。展示は9月7日(日)まで行われる。
POP UP SHOPとサイン会で盛り上がる“終章”
イベント後半となる9月3日(水)から7日(日)までは、4階POP UPスペースにて「BIG CAT BANG:THE FINAL」公式ショップがオープン。人気のフィギュアマスコットやカプセルトイ、Tシャツなどのグッズ販売のほか、9月6日(土)にはヤノベ氏本人によるサイン会も予定されている。
特に注目なのは、展示終了後に中央吹き抜け空間で実際に展示されていたアートピース「SHIP’S CAT(Flying)」が抽選でプレゼントされる企画だ。詳細は後日、GINZA SIXの公式サイトにて発表される。
宇宙・大阪への“着陸”も視野に──未来へ続くプロジェクト
本プロジェクトは今後も継続展開される。「BIG CAT BANG」の象徴的存在である“フライングキャット”は、2025年8月に宇宙空間(成層圏)への打ち上げが計画されており、これは株式会社ゆめみによる主催となる。また、GINZA SIXで展示された宇宙船「LUCA号」は、大阪の地へ“着陸”する計画も進行中。2025年秋には「LUCA:THE LANDING」として、おおさか創造千島財団の主催のもと、新たな物語が始まる。クラウドファンディングも8月より開始予定だ。
GINZA SIXのアート&カルチャー、次なる章へ
「BIG CAT BANG:THE FINAL」は、ヤノベ氏が語る「宇宙から地上へ、そして再び宇宙へと還る生命の循環」を体感できる一大アートプロジェクトの総仕上げとなる。銀座という都市空間で展開された“妄想の神話”は、今まさに実体化し、観客とともに現実世界へと着地しようとしている。
GINZA SIXでは2025年秋より、次なる現代アーティストによる吹き抜け空間インスタレーションの展開が予定されており、引き続きその創造的エネルギーに注目が集まる。
編集:柄澤南 (関連記事: 台湾・台東で幻想的な夜明け体験!熱気球と音楽が織りなす「曙光ショー」が話題に | 関連記事をもっと読む )
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