在日華僑の代表組織である「日本中華聯合総会」は、7月12日に東京都内のホテルで第41期会長交代式および懇親会を開催し、羅鴻健(ら・こうけん)氏が全会一致で再任された。式典には、台北駐日経済文化代表処の李逸洋代表(駐日大使)や、僑務組の李承芸副組長をはじめ、各地の華僑団体代表や来賓が多数出席。華やかな雰囲気のなか、新体制の門出を祝った。

羅会長は再任にあたり、「この2年間、全国の華僑団体の支えがあってこそ活動が実を結んだ」と感謝を述べた上で、「今後の最大の課題は若い世代の参加促進。世代を超えた団結によって、より活力ある在日華僑社会を築いていきたい」と決意を語った。
来賓として登壇した李逸洋大使は、羅会長のリーダーシップの下で、台湾文化の発信や若手育成に取り組んできた日本中華聯合総会の貢献を高く評価。

さらに李大使は、台湾を取り巻く安全保障環境についても言及。「中国による軍事的圧力が年々強まっており、台湾海峡のみならず日本周辺においても空母の航行や戦闘機の異常接近といった事例が報告されている」と警鐘を鳴らし、「日本と台湾はともに民主主義を守る立場にあり、安全保障における連携強化が急務だ」と強調した。
また、「国際社会が自由と平和、民主主義を重んじる時代において、言論弾圧や力による現状変更は決して容認できない」と述べ、日本社会における台湾への理解と支持の重要性を訴えた。

式典の最後に李大使は、「今後も在日華僑社会がさらに繁栄し、地域と世界をつなぐ懸け橋としての役割を果たしていくことを願っている」と述べ、総会の発展と会員の健康を祈りながら挨拶を締めくくった。

編集:梅木奈実 (関連記事: 自民党青年局長・中曽根康隆氏、8月に約100人を率いて訪台 「日台若者の絆を未来へ」 | 関連記事をもっと読む )
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