トップ ニュース 資生堂、創業以来「最大の赤字」へ 米国不振で520億円の損失見通し、希望退職200人募集へ
資生堂、創業以来「最大の赤字」へ 米国不振で520億円の損失見通し、希望退職200人募集へ 資生堂が東京・銀座に構える旗艦店。(写真/公式フェイスブックより)
日本の老舗化粧品大手・資生堂(Shiseido)は10日、2025年の業績予測を大幅に下方修正し、「創業以来最大の赤字」に陥る見通しであることを発表した。米国市場での販売不振が主因で、年間の最終損益は520億円の赤字に達する見込みだ。
NHKなど の 報道によると 、 資生堂は2025年12月期の通期決算で520億円の最終赤字を見込んでおり、当初予想していた60億円の黒字見通しから一転した。市場関係者の間では「予想外の急転」として衝撃が広がっている。
同社が公表した1~9月期の連結決算によると、売上高は前年同期比4%減の6938億円、純損失は439億円にのぼった。
藤原憲太郎社長は会見で、「当社ブランドが想定する顧客層に十分届いていない」と現状を認めた。今回の大幅赤字の背景には、主に二つの要因があるという。ひとつは、過去に買収した米スキンケアブランド「ドランクエレファント」の業績不振。もうひとつは、アメリカ事業における資産の減損処理である。
業績悪化を受け、資生堂は日本国内の本社および一部子会社を対象に「早期退職制度」を実施する。12月から募集を開始し、約200人の社員が対象となる見通しだ。人件費削減を通じて収益体質の改善を目指す。
資生堂の人気スキンケア製品「アルティミューン パワライジング コンセントレート IIIn」(写真/SHISEIDO公式より)
早期 退職希望者には法定の退職金に加え、特別一時金を支給する。また、再就職を希望する社員にはキャリア支援サービスも提供する方針だ。
資生堂は1872年、元日本海軍薬剤師の福原有信氏が東京・銀座で創業した「資生堂薬局」が起源。創業当初は当時の日本では珍しい西洋薬を販売し、その後、飲料やレストラン経営にも手を広げた。1927年に株式会社化し、1957年には台湾に初の海外支社を設立。1981年には中国市場にも参入した。
資生堂は現在、「ANESSA(アネッサ)」や「Clé de Peau Beauté(クレ・ド・ポー ボーテ)」など多くの人気ブランドを展開。歴代のブランドアンバサダーには、李嘉欣、陳慧琳、伊東美咲、朴敏英、賴雅妍といった東アジアのトップ女優が名を連ねる。近年は男性市場にも進出し、林俊傑や姜濤らを起用している。
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