台湾・中央気象署は12日、台風26号(フォンウォン)の進路が南寄りに修正されたと発表した。これに伴い、台南・高雄・屏東・台東を中心に暴風域の影響が強まり、特に高雄、屏東、恒春、緑島の4地域では暴風侵襲率が100%に達した。台風は12日夕方に台湾最南端の恒春半島付近に接近し、夜間にかけて陸地を通過後、東北方向へ抜ける見込み。状況によっては今夜から深夜にかけて警報が解除される可能性もあるという。
台風中心は鵝鑾鼻南西約170キロ 今夜にも恒春半島上陸の恐れ
気象署の最新観測によると、12日午前6時時点で台風26号(フォンウォン)の中心は北緯21.3度、東経119.3度にあり、鵝鑾鼻の西南西約170キロの海上を時速14〜27キロで東北東〜北東方向へ進行している。中心付近の最大風速は毎秒23メートル(時速約83キロ)で、9級の風力に相当する。
気象専門家の賈新興氏は、「台風中心は今夜11時から13日未明にかけて恒春半島付近に上陸する可能性がある。上陸後は急速に勢力を落とし、海上に抜けた後は熱帯低気圧へ変わる見通し」と述べた。
南部陸地に暴風域が進入 嘉義・台南・高雄・屏東などに警戒呼びかけ
中央気象署によると、台風26号(フォンウォン)はこの3時間で勢力が弱まり、暴風半径も縮小している。現在、中心は鵝鑾鼻の西南西の海上にあり、東北東〜北東方向へ移動中。暴風域はすでに台湾南部の陸地に入り、嘉義、台南、高雄、屏東、南投、花蓮、台東、恒春半島、そして澎湖に影響を及ぼしている。
気象署は「台風の構造が崩れ始めており、今後も勢力は弱まり続け、暴風半径も縮小していく見通し」と説明した。
雲林・澎湖は陸上警報範囲から解除 夜には恒春半島を通過へ
台風26号(フォンウォン)の勢力低下により、雲林と澎湖は陸上警報の対象から外れた。台風は今夜、恒春半島に上陸後、東北方向に進むとみられる。進行中にさらに勢力を落とし、熱帯低気圧へと変わる可能性もある。
‧陸上警戒地域:嘉義、台南、高雄、屏東、南投、花蓮、台東、恒春半島
‧海上警戒地域:台湾海峡、台湾東北部・東南部の海域、バシー海峡、東沙島周辺
台風の構造が崩壊 「高低層分離」も確認
気象署の朱美霖予報官は記者会見で、「台風26号(フォンウォン)の構造は明らかに崩れており、高低層の分離が進んでいる。勢力は弱まっているが、沿岸部では引き続き強い風雨に警戒が必要」と述べた。

暴風侵襲率100%の地域は高雄・屏東・恒春・緑島
中央気象署が発表した最新データ「主要都市および離島の120時間内暴風侵襲率」によると、高雄、屏東、恒春、緑島の4地域は侵襲率100%、台東・花蓮・台南でも非常に高い数値を記録している。 (関連記事: 台湾で岩手県職員を再逮捕 6月の盗撮裁判中に再び同駅で犯行、スマホに大量画像も 県が謝罪「早期に処分」 | 関連記事をもっと読む )

各地の風雨時程 午後から夜にかけて南部で豪雨の恐れ
朱美霖氏によると、台風26号(フォンウォン)の進路はこれまでより南寄りに変化し、11日夕方には恒春半島に接近、夜間に南端を通過して台東付近から東北方向へ抜ける見込み。台風が北東方向へ進む過程で急速に弱まり、熱帯低気圧または温帯低気圧に変化する可能性があるという。


















































