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中国でヒト型ロボットの過当競争加速か 謝金河氏が警告「基幹部品価格は9割下落」の衝撃 ヒト型ロボットに国を挙げて資源を投入する中国。(資料写真/AP通信)
中国の春節(旧正月)恒例の特別番組「春節聯歓晩会」で披露されたヒト型ロボット(ヒューマノイド )のパフォーマンスが話題を呼んでおり、人工知能(AI)技術がけん引する スマートマシン時代の到来を改めて印象付けた形だ。ただ台湾の経済ジャーナリストで財信伝媒(Financial Wealth)の董事長を務める謝金河氏はFacebookへの投稿 で、中国におけるヒト型ロボット開発について「見世物としての性格が強く、奇をてらったものに見え、国家補助金の獲得を狙っている可能性がある」と指摘。中国では国を挙げてこの分野に参入しており、市場の断片化(マーケット・フラグメンテーション)が急速に進み 、ヒト型ロボットのレンタル価格はピーク時の1万人民元(約21万円)超から200人民元(約4200円)程度まで暴落していると述べた。世界的に有望視される産業でありながら、中国では急速な過当競争が進んでいるとの見方だ。
謝氏は、春節特番で2年連続して宇樹科技(ユニツリー)の王興興氏率いるチームが主役を務め、ロボットが人間と共に歌い踊る姿が注目の的となったことに言及した。このパフォーマンスにより 、中国のAI技術が米国を凌駕し、ヒト型ロボット分野では完勝しているとの声も聞かれる。しかし謝 氏は「その結論は尚早だ」と分析する。AI開発は大規模な「軍拡競争」の様相を呈しており、米国の大手クラウドサービスプロバイダー(CSP) による今年の設備投資額は累計7100億米ドル(約106兆円)に達している。こうした非常にコストのかかる競争の中、ハードウェア製造を強みとする台湾の GDPは飛躍的成長を遂げ、台湾株式市場の加権指数を 3万5000ポイントまで押し上げるの原動力となった。
中国の国家補助金によるロボット開発は吉か凶か 謝氏は、中国は国家戦略としてAIや半導体、ヒト型ロボットに資源を投入していると指摘。一方、企業主導で市場原理に基づく米国では、エヌビディア(NVIDIA) やテスラなどが産業発展のけん引役 となっており、トップダウン型で産業への補助金を投じている中国とは ビジネスモデルに明確な違いが生じていると分析する。この数カ月間、エヌビディアの ジェンスン・フアンCEOはヒト型ロボットにおける 「フィジカルAI」の活用についてたびたび言及した。テスラのイーロン・マスク氏もAI関連スタートアップ「xAI」 とテスラを連携させ、完全自動運転を目指す方針とみられる。テスラ氏はまた、米国では将来、ヒト型ロボットの数が人間の数を超えると予測している。なお米国ではまず、ヒト型ロボットを 生産性の向上に活用されるとみられる。
謝氏は、中国には国家補助金が存在するため、米国とは発展の様相が異なると述べ、宇樹科技のロボットによるダンスやマラソン、ボクシング、格闘技といったパフォーマンスは「見世物」の域を出ず、補助金狙いの可能性があると指摘した。そして国全体でのこの分野への参入が相次いだことで、早々に市場の断片化 を招いていると分析する。盟立自動化(Mirle Automation)の孫弘董事長によると、ヒト型ロボットの基幹部品、波動歯車装置 の価格は開発当初から9割も下落したという。次世代産業として期待されるヒト型ロボットだが、中国の国を挙げた参入により、想像を絶するほど急速な過当競争が起きているようだ。
謝氏は、2014年に本田技研工業を視察した際、ヒト型ロボット「ASIMO(アシモ)」がダンスなど高度な動作を披露し、大きな期待を集めていたと振り返る。しかし同社は2018年に開発終了を発表。アシモは歴史の中へと消えた。現在、中国が国を挙げて開発を推進するヒト型ロボット は、当時のアシモ とよく似ていると指摘する謝氏は、 エヌビディアのジェンスン・フアン氏が言及するフィジカルAIは一つの大局的な方向性を示しているが、この分野で最初に1兆ドル企業を築くのが誰になるのか、今後の動向を注視する必要があるとした。
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