2026年2月24日、日本外国特派員協会(FCCJ)において、映画、音楽、書籍、旅行など多岐にわたる分野の批評(レビュー)の在り方をテーマとしたパネルディスカッション「AMLC Crucial Critiques」が開催された
デジタルメディアの変容やAIの台頭という環境下で、いかにして読者の信頼を勝ち取り、独自の価値を持つ批評を執筆すべきかについて、各氏が長年の経験に基づいた知見を共有した
スティーブ・マクルーア氏:熱量の共有と「声」の凝縮
スティーブ・マクルーア氏は、1974年から始まった自身のキャリアを振り返り、1977年にタイム・マガジンで執筆したスティーリー・ダンのアルバム「彩(Aja)」のレビューを実例として挙げた
また、プロフェッショナルな「声(ボイス)」と権威を持つことの重要性を説き、かつての350単語から、現代のデジタルメディアで求められる30単語程度の極めて短い形式に至るまで、いかにエッセンスを凝縮させるかという技術的な変遷についても言及した
ティム・ホーニャック氏:客観性と専門性のバランス
ティム・ホーニャック氏は、ガイドブック「ロンリープラネット」の執筆経験を通じ、客観性と主観性のバランスについて論じた
さらに、AmazonのカスタマーレビューやTikTokのショート動画といった「Vox Pop(一般の声)」が溢れる現代において、プロの批評家が提供すべき専門性と、読者を惹きつけるリード文の重要性を強調し、独自の執筆概念である「S.H.I.T.」についても触れた
リチャード・ロイド・パリー氏:倫理的ジレンマとAIへの見解
書籍批評の分野において、リチャード・ロイド・パリー氏は、知人の著作を批評する際の倫理的なジレンマや、批評対象に対する個人的な感情の切り離し方について深く考察した
また、AI技術の普及に関する議論では、AIが事実関係の整理には有用である一方で、人間が現場で肌で感じた「官能的な経験」や複雑な文脈を理解し表現する能力には代替できない価値があるとの見解で一致した
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編集:小田菜々香

















































