【10/31 15:12速報追加】主催者が公演中止を決定
10月31日夜、主催者は台北アリーナで予定されていたアンディ・ラウ(劉徳華)公演の中止を正式に発表した。第21号台風コンウェイの接近に伴う台北市全域での休校・休業措置を考慮しての決定となった。これにより、蔣萬安市長と台北メトロが要請していた安全対策の問題は一旦の決着を見ることとなった。
2024年第21号台風コンウェイ(康芮)の接近で台北市全域で休校・休業が発表される中、台北アリーナでの劉徳華(アンディ・ラウ)コンサートが予定通り開催されることが決定。瞬間風速が危険レベルに達する可能性が指摘される中、台北メトロ総経理が中止を要請。台北市長も「不要不急の外出は控えて」と呼びかけ。
2024年第21号台風接近、休校中なのに予定通り開催?
波紋広がるコンサート 2024年第21号台風コンウェイ(康芮)が本日午後、花蓮・台東地区に上陸する見込みの中、台北市は31日、市内全域で休校・休業を発表した。しかし、台北アリーナで予定されている香港スター・劉徳華(アンディ・ラウ)のコンサートについて、主催者側が予定通りの開催を表明し、物議を醸している。
危険な風速値を観測、台北メトロが中止を要請
台北アリーナを管轄する台北メトロの黄清信総経理は、同社が管理するほとんどの施設で営業を停止する中、コンサート主催者側が開催を強行する意向を示していることを報告。文湖線では既に瞬間風速が10級を超え、高架部分でも9級に近い値が観測されていることから、「乗客と市民の安全を考慮し、主催者側と夜のイベント中止について協議を進める」と述べた。
市民の安全最優先:蔣萬安市長が緊急会見
台北市の蔣萬安市長は市災害対策センターで開かれた第21号台風コンウェイ第2回作業会議で、「今夜の劉徳華コンサートに注目が集まっているが、休校・休業措置は市民の防災準備を促すためのもの。不要不急の外出は控え、負傷のリスクを避けるよう」と呼びかけた。
契約条項の盲点が露呈:今後の対策へ
市長はまた、台北アリーナの管理者である台北メトロと主催者間の現行契約では、台風接近時の開催可否は主催者側に決定権があると説明。主催者側は十分な払い戻し体制を整えているものの、市民の安全を最優先に考えるよう要請。今後は台風接近時の休校・休業状況を考慮した新たな契約条項の追加を検討する方針を示した。
安全管理体制の強化を即時要請
蔣萬安市長は台北メトロを通じて主催者側に対し、スタッフや来場者の安全確保に関する万全の体制整備を要求。特に会場までのアクセス経路の安全確認、緊急避難計画の再確認、そして悪天候時の対応マニュアルの徹底を指示。今後の同様のケースに備え、台風接近時の対応をより明確にした契約の締結を目指す考えを示した。
イベント開催基準の明確化へ
この事態を受け、台北市は大規模イベント開催における気象警報時の判断基準の見直しに着手する方針。特に台風などの自然災害時における開催可否の判断について、より明確な基準作りを進めることを表明。市民の安全確保と文化活動の両立という課題に向き合う姿勢を示した。
編集:高畷祐子 (関連記事: 台風休業判断「各組織に委ねる」宜蘭県に怒りの声 日韓との違いはなぜ?専門家が指摘する危険要因 | 関連記事をもっと読む )
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