台湾の立法院で2024年から2025年にかけて複数回にわたり議員同士の身体的衝突が発生し、複数の立法委員が傷害を受けたとして互いに告訴していた問題で、台北地方検察署は12日、捜査を終結した。
検察は傷害などの罪で、謝龍介、廖偉翔、邱鎮軍、黄健豪、黄仁、林淑芬、林楚茵、王鴻薇、陳玉珍、柯建銘の各氏ら立法委員計10人を起訴したと発表した。一方で、洪孟楷、張嘉郡、呂玉玲、徐巧芯の各氏については不起訴処分とした。
複数の衝突で互いに告訴 検察が起訴・不起訴を判断
立法院では2024年5月17日、国会改革関連法案の審議中、条文ごとの採決に入った際に与野党の立法委員の間で激しい衝突が発生。国民党と民進党の双方に負傷者が出て、病院に搬送される事態となった。
民進党の邱志偉氏は、当日、議長席に近づこうとした際、国民党の廖偉翔、邱鎮軍、黄健豪の各氏から議長席の高所から突き落とされたと主張。さらに、議長席にしがみつこうとしたところ、国民党の謝龍介氏に引きずり下ろされ、後頭部を強打し、脳震とうおよび頸部の打撲を負ったとしている。
また、民進党の郭国文氏は、国民党の洪孟楷、黄仁、呂玉玲、張嘉郡の各氏から意図的に高台から突き落とされ、尾てい骨を骨折したと訴えている。
邱志偉氏「突き落とされた」 謝龍介氏ら4人を起訴
台北地方検察署は12日、傷害罪で謝龍介、廖偉翔、邱鎮軍、黄健豪の4氏を起訴した。また、郭国文氏への傷害罪で黄仁氏も起訴された。一方、洪孟楷、張嘉郡、呂玉玲の3氏については、犯罪の嫌疑が不十分として不起訴処分とした。
さらに民進党の沈伯洋氏は、2024年5月17日午後7時ごろ、議長席へ向かおうとした際、邱鎮軍氏に背後から衣服を強く引かれ、頭から議長席下の通路へ転落した。これにより、脳震とう症候群や左顔面打撲などのけがを負った。検察は邱鎮軍氏を傷害罪で起訴した。
民進党の陳亭妃氏は、同日午前の議場入場の際、徐巧芯氏に足を蹴られて転倒し負傷したとして告訴していた。しかし検察が監視カメラを確認したところ、多数の議員が殺到して将棋倒しになった状況が確認され、徐氏による直接的な加害とは断定できないとして、徐巧芯氏は不起訴処分となった。

林淑芬氏の平手打ち、陳玉珍氏の足蹴りも起訴
2024年5月24日の国会職権行使法の審議では、民衆党の麦玉珍氏が民進党の林淑芬氏から暴行を受けたと訴えた。検察は、林氏が麦氏の顔面を平手打ちし、左頬に打撲を負わせたとして傷害罪で起訴した。
また2024年7月8日の選罷法改正案審議では、議長席の椅子を巡り、民進党の林楚茵氏と国民党の王鴻薇氏が互いに平手打ちや蹴り合いを行い、双方が負傷。両名とも傷害罪で起訴された。
さらに2024年12月6日には、国民党の陳玉珍氏が民進党の林月琴氏を背後から抱え上げて地面に投げつけ、さらに右足で蹴って負傷させたとして、傷害罪などで起訴された。

柯建銘氏、机を叩いてつえ破損・直撃 過失傷害で起訴
2025年3月25日、国民党提出の住民投票案審議の際、民進党の柯建銘氏は議事進行への不満から、持っていた伸縮式のつえで議事スタッフ前の机を強く2回叩いた。
その衝撃でつえの先端部分が外れて飛び、近くにいた徐巧芯氏の右前腕部に直撃した。徐氏は傷害で告訴していた。
検察は、柯氏の行為は不満の表現であり、徐氏を傷つける故意はなかったと認定した一方、不注意による過失責任は免れないと判断し、過失傷害罪で起訴した。
一連の捜査において、複数の立法委員は「政治的言論の表現であり、免責特権の範囲内だ」と主張したが、検察は「意図的な身体的攻撃は職権行使とは無関係であり、憲法の保障対象外である」として退けた。
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編集:丁勤紜、小田菜々香


















































