TikTok運営会社も半導体事業に参入か ロイター通信「バイトダンスがサムスンと協力、自社向けメモリ安定供給を確保へ」

バイトダンス(写真/AP通信社提供)
バイトダンス(写真/AP通信社提供)

バイトダンス、自社AI向け半導体を開発か サムスン電子と協力、3月末までに試作品入手の可能性

中国の動画共有アプリ「TikTok」を運営するバイトダンス(ByteDance)が、自社専用の人工知能(AI)向け半導体の開発を進めていることが分かった。複数の関係者の話としてロイター通信が伝えたところによると、同社は韓国のサムスン電子(Samsung Electronics)と協力し、早ければ3月末までに「SeedChip」と呼ばれる試作品チップを入手する計画だという。


関係者によると、バイトダンスは2026年までに、AI推論(AI inference)向けに設計されたチップを少なくとも10万個生産することを目指しており、需要に応じて生産規模を最大35万個程度まで拡大する可能性もあるとしている。こうした動きは、同社がAI基盤の整備を加速させ、米半導体大手エヌビディア(Nvidia)など外部サプライヤーへの依存度を引き下げようとする戦略の一環とみられる。

Exclusive: ByteDance developing AI chip, in manufacturing talks with Samsung, sources sayhttps://t.co/SuYBjZnQfphttps://t.co/SuYBjZnQfp

— Reuters (@Reuters)February 11, 2026

「SeedChip」計画、AI戦略の柱に

この計画は社内で「SeedChip」とのコードネームで呼ばれ、バイトダンス全体のAI戦略の重要な柱と位置付けられている。実際、同社は2022年から半導体分野の人材採用を積極的に進め、2023年には社内にAIモデル開発チーム「Seed」を設立するなど、自主開発体制の強化を図ってきた。

2024年10月23日,首爾COEX會議中心正在舉行2024半導體展,圖為三星電子的攤位。(美聯社)
2024年10月23日、ソウルのCOEXコンベンションセンターで開かれた「2024半導体展」。写真はサムスン電子のブース。(写真/AP通信提供)

一方、ロイター通信の報道について、バイトダンスの広報担当者は「自社開発チップ計画に関する情報は正確ではない」とコメントしたが、詳細には触れなかった。サムスン電子は本件についてコメントを控えている。

サムスン電子への委託生産でメモリ供給も確保か

関係者によると、両社の協議内容は半導体の製造にとどまらず、AI向けメモリの供給確保も含まれているという。現在、世界的にAIデータセンターの建設が加速する中で、高帯域幅メモリ(HBM)の供給は逼迫しており、サムスン電子は有力な協力先とみられている。動画配信プラットフォームを運営し、AI関連技術の開発にも積極的に取り組むバイトダンスにとって、大規模なメモリ需要への対応は重要な課題となっている。 (関連記事: トランプ政権、TSMCへの「半導体関税」免除に条件か 生産能力の4割米国移転も?施俊吉氏が指摘する「割当枠」の衝撃 関連記事をもっと読む

2024年にはブロードコム、TSMCとの協力案も報道

バイトダンスがAI半導体分野への参入を検討しているとの報道は、今回が初めてではない。2024年6月には、米半導体設計大手ブロードコム(Broadcom)と提携し、専用のAIプロセッサーを開発する計画があると伝えられた。その際には、台湾の半導体受託生産大手TSMC(TSMC)に製造を委託する構想も報じられていた。

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