トップ ニュース 【舞台裏】国民党の新北市長選、侯友宜氏が「2度の密会」で李四川氏支持へ転換 鄭麗文党主席は「蚊帳の外」
【舞台裏】国民党の新北市長選、侯友宜氏が「2度の密会」で李四川氏支持へ転換 鄭麗文党主席は「蚊帳の外」 新北市長・侯友宜氏(写真)は当初、副市長・劉和然氏の後継を支持していたが、突如として台北市副市長・李四川氏への支持へ転換した。(資料写真:李梅瑛撮影)
注目を集めていた国民党の新北市長候補がついに固まった。台北市長・蔣萬安氏が米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)との契約を正式発表した直後、台北市副市長・李四川氏はフェイスブックで2月末の辞任を表明した。これは、李氏が新北市長選へ正式に出馬することを意味している。
異例だったのは、これに呼応して新北市長・侯友宜氏も即座にフェイスブックを更新し、「バトンをつなぐ。全力で李四川氏を支持しよう」と強調した点だ。さらに、党内のライバルと目されていた新北市副市長・劉和然氏も「団結して勝利を。四川副市長を全力で支持し、共に新北のために戦おう」と投稿した。
侯氏は以前、劉氏を支持していたはずだが、なぜ突然の方針転換に至ったのか。その舞台裏で何が起きていたのだろうか。
情報によると、今回の国民党による新北市長候補の一本化がこれほど迅速に進んだ背景には、侯氏自らが調整に乗り出した「侯・李会談」があったという。2月8日、侯氏と李氏は板橋区の里長連誼会会長・林榮彩氏主催の会食で同席した。二人は壇下で親密に耳打ちを交わし、壇上では侯氏が李氏の台北での手腕と新北との縁を称賛。一方の李氏も侯氏の新北での実績を高く評価するなど、当時から党内では一本化への期待感が高まっていた。
台北市政府とエヌビディアの契約締結後、李四川氏は直ちに副市長の辞任と新北市長選への出馬準備を発表した。(撮影:顏麟宇)
2度の会談で出馬支持が確定 関係者によると、前述の行事の前に、非公開の会合がすでに持たれていたようだ。侯氏と李氏は互いが出席することを知らなかったが、顔を合わせるや否や「選挙の指名スケジュールが迫っている」との認識で一致し、改めて会談の場を設けることを約束した。こうして実現した2度目の会談で、侯氏が李氏を支持し、党中央による調整や内参世論調査(内部調査)といった紛糾を避ける方針が定まったという。
合意後、李氏にとって唯一の課題はエヌビディアとの契約時期だった。11日の契約締結が確定した時点で、李氏は契約直後の辞任表明を決断していたという。この決定は極秘扱いとされ、10日夜に行われた台北市政府幹部の忘年会においても、李氏は口を閉ざし、「11日はエヌビディアとの契約発表だけだ」と語るにとどめていた。
一方、新北市政府側では当初、劉氏が2月16日(除夕=農歴旧正月の大晦日に当たる日)かそれ以降に李氏への祝意を表明するとの観測があった。しかし、侯氏による説得の結果、侯氏の投稿に続く形で早期表明が実現した。劉氏は「団結こそが、新北のより良い未来を勝ち取る道」と題し、「李四川副市長が国民党を代表して2026年新北市長選に出馬する。私は喜んで全力で支持し、共に戦う」と宣言。これにより、国民党の新北市長候補をめぐる争いは決着を見た。
李四川氏の新北市長選出馬を確定させたのは侯友宜氏であり、国民党主席・鄭麗文氏(写真)の役割はなかった。(撮影:柯承惠)
侯友宜氏が主導、国民党主席・鄭麗文氏の存在感なし 侯氏が調整を主導したことは明白だ。実際、10日に李氏がエヌビディアとの契約会見について説明した際、市長選への去就を問われると「侯友宜氏の実績は学ぶに値する」と述べ、侯氏への配慮を滲ませていた。11日に李氏が辞任を表明し、侯氏と劉氏が相次いで支持と団結を訴えた一連の流れは、三者の完全な連携を示している。
一方で、鄭麗文氏が主席を務める国民党中央は、新北市の候補者調整において蚊帳の外に置かれていたことが浮き彫りとなった。今後の選挙戦において、侯氏が推進力の中心となることは想像に難くない。
先日、国民党新北市党部は会議を開き、市党部主委・黄志雄氏、新北議長・蔣根煌氏、元市議・林新欽氏、新北市商工業発展委員会(工策会)主委・謝政達氏、新北市議会国民党団書記長・王威元氏らによる指名資格審査委員会の設置を承認した。今後、同委員会による李氏の審査を経て、党中央へ正式な指名申請が行われる運びとなる。
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