米ギャラップが90年続いた「米大統領支持率」調査の公表を停止 トランプ氏との関係に憶測も

米国のドナルド・トランプ大統領がホワイトハウスの執務室で新たな大統領令に署名した。(写真/AP通信提供)
米国のドナルド・トランプ大統領がホワイトハウスの執務室で新たな大統領令に署名した。(写真/AP通信提供)

ギャラップ 大統領支持率の公表停止へ

世論調査機関のギャラップ(Gallup)は、広報担当者を通じて、約90年にわたって公表してきた米国大統領の政権支持率データについて、今後は公表を停止する準備を進めていると明らかにした。

この判断をめぐっては、現職のドナルド・トランプ氏が自身に関する各種世論調査に強い関心を示し、ときに公然と批判や圧力とも受け取れる発言を行ってきたこと、また、同氏に不利なデータを報じるメディア企業への言及などとの関連を疑う見方も出ている。

ギャラップは一方で、今回の決定や方針転換について「完全に自社の研究目標と優先事項に基づくものだ」と強調し、ホワイトハウスからの圧力を受けたとの見方を事実上否定した。声明では、88年の歴史を経て、今後は個々の政治家に対する好感度評価の測定を停止するとしている。

今後は社会課題中心の調査へ

そのうえで、「今後も方法論において厳格な調査を継続し、人々の生活を形づくる課題や環境に焦点を当てていく」と説明した。関連データについては、「Gallup Poll Social Series」「Gallup Quarterly Business Review」「World Poll」を通じて引き続き公表していくとしている。

Editorial | After some 80 years, Gallup's presidential approval ratings are riding off into the sunset, and the public opinion polling agency is making a huge mistake.https://t.co/SCvoNmwF5l

— Boston Herald (@bostonherald)February 12, 2026

実際、ギャラップが公表してきた歴代米大統領の支持率は、同社のブランド信頼性と並び、米国における大統領の施政評価を測る代表的な指標として広く引用されてきた。その起源は、ハリー・トルーマン氏の政権期までさかのぼる。

こうした調査結果は米国現代史の一側面を映す資料ともなっており、2001年の同時多発テロ事件後、当時のジョージ・W・ブッシュ大統領の支持率が一時、90%に達したことも記録されている。

蓋洛普最新一則總統支持率報告,稱川普只剩36%支持、是第二任期最低。(翻攝自蓋洛普官網)
ギャラップが公表した最新の大統領支持率報告。トランプ氏の支持率は36%にとどまり、第2期で最低水準となった。(写真/ギャラップ公式サイト提供)

トランプ氏 世論調査に反発

しかし、こうした歴史的意義を持つデータに対し、ドナルド・トランプ氏は一貫して反発姿勢を示してきた。背景には、同調査が示す支持率の数値がある。第2期目の支持率は2025年12月に36%まで低下し、ギャラップの長年の記録の中でも「最低水準の一つ」とされた。第2期就任直後の支持率は47%だった。

トランプ氏は2度の大統領任期を通じ、自身の「否定的なイメージ」を意図的に示しているとみなした世論調査機関や報道機関に対し、積極的に対抗してきた。直近では、1月に新たな世論調査を公表した米紙「ニューヨーク・タイムズ」が対象となった。同紙の調査では大統領支持率は40%で、2025年9月から3ポイント低下したとされた。

トランプ氏はこの結果に強い不満を示し、既存の名誉毀損訴訟を拡大し、この世論調査の結果も請求対象に含める考えを示す投稿を行った。

紐約時報大樓。(美聯社)
ニューヨーク・タイムズ本社ビル。(写真/AP通信提供)

トランプ氏は自身のSNSへの投稿で、「タイムズ/シエナ大学世論調査(Times Siena Poll)」は一貫して自身に極めて否定的だと不満を示した。特に2024年の大統領選挙直前の調査結果を問題視し、最終的には自らが圧倒的勝利を収めたと主張した。

NYタイムズ 反論

これに対し、「ニューヨーク・タイムズ」は大統領本人からの批判を受けながらも、自社の調査手法を繰り返し擁護し、方法論の厳格さから広く引用されていると説明している。広報担当のチャーリー・スタットランダー氏も声明を発表し、反論した。

「トランプ大統領は自らに有利な世論調査は好み、不利な調査は好まない。しかし、調査結果が大統領にとって良いか悪いかは、私たちの方法論とは無関係だ」

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