月が太陽をかじった!?北半球の一部地域で部分日食の天体ショー

トロントでの部分日食。(AP通信社アーカイブ)

月が太陽の前を通過することによって、約4時間にわたる部分日食が29日に発生し、天文ファンにとっては北半球の一部地域で観測できる貴重な機会となります。

フランス通信(AFP)の報道によりますと、フランス・パリ天文台(Paris Observatory)によれば、今回の日食はカナダ東部からロシア北部にかけて広がり、ヨーロッパの大部分、北米の北東部、アフリカの北西部の一部地域でも観測可能とされています。

日食はグリニッジ標準時(GMT)で29日8時50分(時間同日17時50分)に始まり、12時43分(日本時間21時43分)に終了する予定です。

太陽、月、地球が一直線に並ぶと、この比較的珍しい天文現象が発生します。皆既日食の場合、月が太陽を完全に覆い、薄暗い夕暮れのような雰囲気を生み出します。

パリ天文台の天文学者フロラン・ドレフリ氏(Florent Deleflie)によると、今回の現象では北緯のいくつかの地域で月が太陽の最大90%を覆い、太陽の光は「冷たい光」へと変化すると説明しています。

グリニッジ時間10時47分には、カナダ北東部とグリーンランドにおいて日食のピークを迎えます。他の地域ではそれほど劇的ではなく、例えばフランスでは、太陽の10%から30%が隠される予定であり、その割合は地域によって異なります。

月がまるで太陽を「かじった」かのように見えるこの現象を安全に観察するには、適切な保護対策が必要です。日食中、あるいはその他の状況において、保護なしで太陽を直視することは、回復不能な視力障害を引き起こす恐れがありますのでご注意ください。

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