「台湾は情熱、日本は繊細」日台ハーフのLaurenさん、世界に台湾と日本の魅力を発信中

台湾と日本のバックグラウンドを持つLaurenさん。言語と経験で世界をつなぐ架け橋に。(Lauren提供)
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台湾と日本、二つの文化的背景を持つLaurenさんが、自身の成長の経験を語りました。彼女は、日本がかつて「島国」として、ハーフや外国人が少なかった時代に、居心地の悪さを感じることがあったと振り返ります。しかし、時代の変化とともに日本に暮らす外国人が増え、今ではそのバックグラウンドがむしろ強みになったと語ります。

また、中国語を話せることによって視野が広がり、異文化を受け入れることが自然にできるようになったといいます。それは、彼女が幼少期に台湾の天母で生活した経験が大きく影響しているそうです。この経験が、彼女にとって多文化環境を受け入れる土台となりました。


台湾と日本のバックグラウンドを持つLaurenさん。言語と経験で世界をつなぐ架け橋に。(黃信維撮影)
台湾と日本のバックグラウンドを持つLaurenさん。言語と経験で世界をつなぐ架け橋に。(Lauren提供)

台湾・日本・アメリカ、異なる文化を体験——「情熱」で表現する台湾

台湾と日本の文化の違いについて、Laurenさんは「日本は謙虚さや集団行動を重んじる一方で、台湾はより自由で、率直な意見が尊重される文化がある」と指摘します。彼女は、場所や環境に応じて自身の振る舞いを調整しており、台湾では率直に、そして日本では控えめに振る舞うようにしているという。また、アメリカでは台湾のような自信を持った態度がより歓迎される傾向があるとも述べた。

彼女はアメリカ留学時の経験を振り返り、積極的な態度が重要視される文化の中で、台湾の文化的特徴が適応を助けたと感じたといいます。「典型的な日本人の振る舞いでアメリカに行くと、少し内向的に見られるかもしれないが、台湾のようなオープンで自信を持った振る舞いは、アメリカでは受け入れられやすい」と語ります。

彼女が台湾と日本の文化を表す言葉を選ぶなら、台湾は「情熱」、日本は「繊細」だといいます。台湾では人々の温かさや家族の絆が強く感じられ、特に家族行事では親密な関係が保たれています。一方で、日本は細やかな気遣いや、礼儀正しい応対が際立つと話します。例えば、日本では贈り物を渡す際、美しい包装紙で包む習慣がありますが、アメリカではそのまま手渡すことが多いです。このような細部へのこだわりは、日本特有の文化として際立っていると彼女は分析します。

台湾と日本のバックグラウンドを持つLaurenさん。言語と経験で世界をつなぐ架け橋に。(黃信維撮影)
台湾と日本のバックグラウンドを持つLaurenさん。言語と経験で世界をつなぐ架け橋に。(Lauren提供)

家族文化の違い——将来的には台湾への移住を希望

また、家族の在り方についても、日本と台湾の文化的な違いを語りました。台湾では家族行事が頻繁にあり、親戚同士の交流が盛んですが、日本では家族が集まる機会は少なく、年末年始などの特別な日に限定されることが多いといいます。さらに、日本ではクリスマスを恋人や友人と過ごすことが一般的ですが、台湾では家族と過ごすことが主流だと指摘します。

彼女は、自身の文化的なバックグラウンドを活かし、世界に台湾と日本の魅力を伝えたいという思いを持っています。「台湾は素晴らしい国で、日本を超える部分も多く、特に技術分野では独自の強みを持っている」と語ります。そして、台湾が独立した国家であることをもっと世界に知ってもらいたいという願いもあります。

現在は日本を拠点に活動していますが、日本で発信できることには限界があると感じており、将来的には台湾に移住し、日本人の視点から台湾の魅力を世界に伝えていきたいと考えているといいます。

台湾と日本のバックグラウンドを持つLaurenさん。言語と経験で世界をつなぐ架け橋に。(黃信維撮影)
台湾と日本のバックグラウンドを持つLaurenさん。言語と経験で世界をつなぐ架け橋に。(Lauren提供)

言語への挑戦——最も難しいのは中国語

言語に関しては、日本語・英語・中国語の三言語を操るLaurenさんだが、最も難しい言語は「中国語」だと語ります。英語は26文字のアルファベットで成り立っていますが、中国語には無限の漢字が存在し、それが言語習得をより複雑にしていると感じているといいます。

異なる文化や言語を学び、柔軟に適応しながら成長してきたLaurenさん。彼女はこれからも多文化の架け橋となり、台湾と日本の魅力を発信し続けていくことを目指しています。


編集:梅木奈實