台湾高速鉄道(THSR)及び日立東芝連合(HTSC)は本日(17日)、「台湾高速鉄道新世代車両購入契約追加協定」の調印式を開催し、台湾高速鉄道の鄭光遠(ジェン・グアンユェン)董事長とHTSC代表の山川拓也氏が共同署名をを行いました。鄭光遠氏は、今回の追加契約締結により、新型車両の詳細設計がほぼ確定し、製造段階へ移行することを意味するとし、2026年下半期より台湾に順次搬入、2027年下半期から営業運転を開始する予定であると発表しました。
台湾新幹線・日立東芝連合製の「N700S」ベースの新車両 快適性・防音性能を向上
台湾高速鉄道と日立東芝連合は2023年5月に新型車両の契約を締結し、約2年にわたる詳細設計の協議を経て、台湾高速鉄道は複数の設備の追加導入を決定しました。これにより、N700S原装規格と同等の充電設備付き座席へのアップグレード、車両内に「全車両アクティブダンパーシステム」の導入、車両間通路に「防音カバー」装置を設置が含まれ、車内の防音・制振性能が向上し、現在運行している日本製車両と同等の快適性が確保されます。
台湾新幹線・バリアフリー設備も強化 快適な旅を提供
さらに、乗客の特別なニーズに応えるため、台湾高速鉄道新型車両には更なるバリアフリー設備が導入されます。授乳室に洗面台、衣類フック、ベビーシートを新設、車椅子専用席を2席増設(計6席)し、これにより、障がいのある乗客や子連れの家族もより快適に台湾高速鉄道を利用できるよう配慮しています。
2027年に運行開始 最新設備を搭載
台湾高速鉄道によると、新型車両は詳細設計確定後、製造段階へ進み、2026年下半期より順次台湾に搬入します。その後、静的および動的試験を実施し、車両性能検証と検収を経て、2027年下半期より正式に営業運転を開始する予定です。
台湾高速鉄道は開業18年で累計9.1億人を輸送しています。新型車両は現在運行中の700T型に比べ、流線型のデザインで、軽量化・高性能化・省エネルギー化・快適性の向上を実現します。新車両の車内にはフルカラーLCD案内表示、到着駅表示灯、二段式荷物棚などの最新設備が導入される予定です。
編集:梅木奈実 (関連記事: 台湾鉄道の運賃値上げ!特急列車には優位性がある?専門家が1つの高速鉄道代替不可能な重要ポイントを指摘 | 関連記事をもっと読む )
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