賴清德総統、日華懇・古屋圭司会長と会談し 日本の戸籍への「台湾」表記に感謝を表明

総統の頼清徳氏(中央)と日華懇会長の古屋圭司氏(左から3番目)は17日、「2025年玉山フォーラム-新南向プラス:台湾、インド太平洋と新世界」の開会式に出席。(劉偉宏撮影)

台湾の頼清徳総統は本日(17日)午後、日本の「日華議員懇談会」(日華懇)の会長である古屋圭司衆議院議員と会談し、日華懇の長年にわたる台日関係への支持に感謝の意を表しました。また、台湾と日本はともに第一列島線の重要な防衛ラインに位置しており、台湾は経済力と自主防衛能力を強化すると同時に、日本をはじめとする価値観を共有する国々と協力し、地域および世界の民主主義、平和、繁栄を促進していくと強調しました。

頼清徳総統は、日本の国会開会期間中にもかかわらず、古屋会長が代表団を率いて「玉山フォーラム」に参加し、日本の国会が台湾を支持していることを示したことに敬意を表しました。特に古屋会長がフォーラムにおいて台湾語で「台湾有事は日本有事」と発言したことに触れ、台日が運命共同体であることを改めて示したと評価しました。

頼清徳総統は、近年、古屋会長の指導の下、日華懇が積極的に台日関係の推進に取り組んできたことを振り返りました。日華懇は毎年、台湾の世界保健機関(WHO)及び環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)への参加を支持する決議を採択するほか、CPTPP、女性議員交流、地方交流促進、台湾関係法調査の4つの研究グループを設立し、両国の協力を深化させています。また、日華懇の推進により、日本の法務省は今年5月から、在日台湾人の戸籍における「国籍・地域」欄に「台湾」と記載できるようになったことは、日台友好の象徴的な成果であり、台湾国民にとって大きな感謝の意を示すものであると述べました。

今後の協力について、頼清徳総統は、日台が半導体、エネルギー、AI、無人機など、経済安全保障及びサプライチェーンの強靭性に関連する分野で協力を深め、双方にとって利益をもたらすべきだと提案しました。そして、権威主義国家の台頭に対し、民主主義国家が一層結束し、台湾は日本及び他の民主主義パートナーと協力し、地域の安定を確保し、経済貿易関係を強化し、日台関係をさらに発展させていくと述べました。

これに対し、古屋会長は、近年の国際情勢の大きな変化の中で、頼清徳総統のリーダーシップに大きな期待を寄せると述べました。また、外交・安全保障のみならず、日台経済協力の重要性を強調し、特に技術、サイバーセキュリティ、サプライチェーン強靭化の分野で連携を深める必要があると述べました。さらに、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本工場建設を例に挙げ、日台産業協力の可能性と発展の機会を示すものだと評価しました。

古屋会長はまた、在日台湾人が戸籍に「台湾」と記載できるようになったことについて、これは台湾国民の権利を尊重するだけでなく、日本の友好の象徴でもあると述べました。さらに、昨年の日台間の往来人数が過去最高を記録したことに言及し、今後も地方交流を促進し、日本の学生が台湾へ修学旅行に訪れることを奨励したいとし、日台関係をより緊密にし、共に未来の課題に対処し、地域の平和と安定を確保していきたいと語りました。

今回の訪問団には、参議院議員の山本順三衆議院議員の平沼正二郎「日本台湾交流協会」台北事務所代表の片山和之氏が含まれ、台湾側からは林佳龍外交部長、「台湾日本関係協会」秘書長の范振国氏が同行しました。また、総統府秘書長の潘孟安氏、国家安全会議秘書長の呉釗燮氏も同席しました。

台湾ニュースをもっと深く:風傳媒日本語版Xをフォロー👉 @stormmedia_jp