【大阪アジアン映画祭】台湾映画『我家的事』主演4名が"史上初"の同時受賞!感動作に日本観客も涙

潘客印監督は曾敬驊さん、高伊玲さんと共に授賞式に出席し、賞を受け取った。(©oaff 2025)
潘客印監督は曾敬驊さん、高伊玲さんと共に授賞式に出席し、賞を受け取った。(©oaff 2025)

第20回大阪アジアン映画祭の閉幕式と授賞式が3月23日に開催され、台湾映画『我家的事(My Heavenly City)』の主演を務めた高伊玲、藍葦華、曾敬驊、黃珮琪の4名が、そろって「薬師真珠賞」を受賞しました。

文化部の李遠部長は受賞の知らせを受け、駐日台灣文化センターを通じて祝福と喜びの意を伝えました。李部長は「国際的な評価と受賞は、台湾の文化産業に携わる人々のたゆまぬ努力と卓越した才能の証であり、政府としても今後も文化関係者と共に歩んでいきたい」と述べ、「この受賞は映画人・文化人を大いに励ますもの」と謝意を表しました。

また、駐日代表の李逸洋大使も「台湾映画人の創造空間は無限で、自由な発想と情熱に溢れています」と述べ、台湾映画が持つ可能性と「台流」の世界的潮流への期待を語りました。

「薬師真珠賞」は、大阪アジアン映画祭の創設者かつスポンサーである薬師真珠にちなんで設けられた賞で、アジア映画界における優れた俳優たちを称えるものです。今回、主演4名が同時受賞するのは映画祭史上初となる快挙であり、極めて貴重な出来事です。

『我家的事』は「笑いの中に涙、涙の中に笑い」というスタイルで、台湾のある家族の悲喜こもごもの物語を描いた作品です。台湾らしい風情に日本の観客も感動し、涙を誘われました。これは潘客印監督による初の長編映画であり、同映画祭でのワールドプレミア上映となりました。審査員は「家族4人を演じる4人の俳優が、それぞれに複雑な感情を巧みに表現し、新鋭監督によるこの傑作に大きく貢献した」と評価しました。

今年の大阪アジアン映画祭は2024年3月14日から23日まで開催され、コンペティション部門には林書宇監督の『小雁與吳愛麗』と、潘客印監督の『我家的事』が選出されました。さらに、周美豫監督の『失明』が特別注目作品として上映されました。また、昨年ABCテレビ賞(映画祭スポンサー賞)を受賞した『莎莉』は、3月に朝日放送テレビの関西地域での放送が決定しています。

大阪アジアン映画祭は、関西地域で最も注目される国際映画祭の一つであり、アジア各国の映画制作会社や監督、配給会社が集う場となっています。今年は台湾の徐漢強監督も短編部門の審査員として招かれており、台湾映画の文化的存在感が日本国内でも一層高まっています。

文化部駐日台湾文化センターは、同映画祭と連携して台湾映画特集を長年にわたり開催し、日本市場への根付かせやファンの育成を行ってきました。多くの新鋭台湾監督の作品が招待され、映画の商業上映に向けた版権販売も成功を収めており、今後さらなる台湾映画の日本市場進出が期待されます。


編集:梅木奈実

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