台湾文化総会(文総)が主催する大型文化イベント「TAIWAN PLUS 2025 台日新風」が9日午後、大阪市の中之島公園で開幕した。開始からわずか4時間で来場者数は1万人を超え、会場は終始熱気に包まれた。文化部の王時思次官、嘉義市の黄敏惠市長、文総副秘書長の黄竫蕙氏、詹賀舜氏らも現地を訪れ、各ブースを回って来場者と交流した。
We TAIWANグッズは、VS.会場や文総ブース、万博TW館神農限定店のほか、Pinkoiの「We TAIWAN」デザイン館(www.pinkoi.com/store/gacctw)でも販売されており、オンライン販売は累計8,000セットに達している。一定額以上の購入で限定の「一卡通-大阪関西万博カード」が進呈される。

嘉義市として初参加した黄敏惠市長は、近年日本各地の都市と緊密な交流を続けてきたと述べ、芸術・工芸・グルメなど8つの地元ブランドを出展したと紹介。「台湾の生命力を示す場であり、世界との友好を築く大切な機会だ」と強調した。会場では文化交流の強いエネルギーを感じ、大阪や国際社会との友好と学びを深めるだけでなく、嘉義市産業の海外進出の後押しにもなると述べた。

また黄市長は、7月6日未明に南部を襲った台風4号(ダナス)にも言及。午前2時に嘉義市を直撃し、午後11時40分に布袋から上陸、市全域が暴風域に入り、「まるで世界の終わりのような」風と震度5〜6規模の揺れが約2時間続いたと振り返った。倒木は1万本以上に上り、看板や公園施設の損壊も多数発生。当初対応では自助・互助に加え中央政府に支援を要請し、全国13県市の協力により1週間以内に主要道路と電力を復旧したが、復旧作業は現在も続いているという。当初は大阪行きをためらったが、経済振興と国際交流の重要性から市政府チームと役割を分担して参加を決断したと説明し、日本からの支援にも感謝を示した。「極端気象は経済・社会・環境のバランスを再考させる。文化の力は一層貴重だ」と語った。
王時思次官は、大阪開催は大阪・関西万博を起点に台湾文化を発信し、万博のテーマ「いのち輝く未来社会」に応えるものであると説明。未来の輝きは現在の生活の意義や自信、満足感に由来し、文化やテクノロジー、ビジュアルアート、映画、文学、工芸など多様な切り口を通じて未来と生命の輝きを感じてもらいたいと述べた。テーマは「奇跡の島」で、台湾を通じて未来への勇気と自信を持ってほしいと呼びかけた。
会場で特に注目を集めたのは、We TAIWANの人気IP「a-We」の限定グッズだった。販売開始の2時間前から行列ができ、初日の売上トップ3は「a-Weガラスカプセルトイ」「バッジ」「ぬいぐるみキーホルダー」。開始からわずか1時間以内で完売し、台湾デザインの独自性を強く印象づけた。 (関連記事: 台湾文化イベント「TAIWAN PLUS」&文学展「魔幻台湾」、大阪で同時開幕 雨にも負けず3万人が熱狂 | 関連記事をもっと読む )

W春池計画の発起人である呉庭安氏がデザインしたガラスカプセルトイは、多くの来場者が目当てに訪れ、販売開始から30分以内に売り切れた。後方に並んでいた日本人ファンは、完売の知らせに驚きと落胆を示し、再販時期を繰り返し尋ねていたという。春池は、a-We、バルーンドッグ、キノコ忍者、ナメクジ寿司などの人気造形の販売数を日ごとに制限し、若手工芸師によるオリジナル作品も投入している。これらは新竹の「春室」でもカプセルトイとして購入可能だ。