紙1枚でアニメ名シーンを再現　渋谷で人気の立体アート「ペーパーシアター」海外観光客が感動

東京・渋谷の「MEGAドン・キホーテ渋谷本店」では、日本発の人気クラフト商品「ペーパーシアター（紙劇場）」が外国人観光客の間で静かな人気を集めている。2025年7月8日、台湾メディア《風傳媒》の記者が現地を取材し、店頭で商品を購入した観光客の声や、販売現場、メーカーの担当者に話を聞いた。

この日、記者が話を聞いたのは、韓国から来日したKimさんとChoiさん、アメリカ・ジョージア州から訪れたSebastianくんとその父Daveさんの2組。それぞれがペーパーシアターに惹かれた理由や、その体験について語ってくれた。

渋谷で出会った“紙の芸術”に驚きの声　海外観光客の体験談

韓国から訪れたKimさんは、「フィギュアや小物を飾るのが好きな友人へのお土産を探していて、たまたま見つけたのがこの紙のクラフトでした」と話す。Choiさんは、ポケモンの「ラプラス」モデルを選び、「サイズが小さい分、組み立ては少し難しかったけれど、完成した時の達成感が大きくてとても満足しています」と笑顔を見せた。

アメリカから訪れたSebastianくんは、「ONE PIECEが大好きで、シャンクスとルフィの場面のシリーズを選びました。ガンダムやウォーハンマーもやっているので、こういう模型を作るのが大好きです」と興奮気味に語る。「兄が二人いて、家族全員がONE PIECEファンなんです」と家族でのつながりも教えてくれた。

父のDaveさんも「紙一枚でこれほど立体的なものができるとは、日本のクラフト文化の繊細さに驚きました」と感心し、親子で記念撮影に応じていた。 （関連記事： 富士山・大阪・浅草がミニチュアに　エンスカイ「ペーパーシアター」新作を発売 ｜ 関連記事をもっと読む ）

“作って楽しい、飾って嬉しい”　ペーパーシアターがつなぐ異文化

同店のスタッフによれば、ペーパーシアターは特に欧米の観光客から高い支持を集めており、「老若男女問わず幅広い層に人気です」とのこと。

「展示を見て『この1枚でこのクオリティ？』と驚かれるお客様が多く、その完成度の高さとユニークさが購入の決め手になっているようです」と、現場でのリアルな反応を語った。

このペーパーシアターを展開する株式会社エンスカイの担当者によると、現在は80種類・300点以上の商品を取り扱っており、「映画作品から始まったが、ファンの声に応えてアニメの名場面や最新作品まで展開するようになった」とのこと。

さらに、「訪日観光客のニーズに応えるため、日本の名所をテーマにした商品や、トレンドを反映したスピード感ある商品展開を意識しています」と話す。

人気シリーズとしては「スタジオジブリ」「ポケモン」「ONE PIECE」などが定番で、今後は新たなラインとして「シャドーアートミニ」シリーズの強化や、小さな子ども向け、本格派クラフトファン向け商品の展開も計画中だという。 （関連記事： 富士山・大阪・浅草がミニチュアに　エンスカイ「ペーパーシアター」新作を発売 ｜ 関連記事をもっと読む ）

紙一枚から世界へ――日本クラフト文化の静かな広がり

ペーパーシアターは、紙一枚から立体的な作品を生み出す驚きと、完成品を飾る楽しさ、組み立てる面白さを兼ね備えた、日本ならではのクラフト文化だ。アニメとクラフトが融合したこのユニークな世界は、今や世代や国境を越えて多くの人々を魅了している。

渋谷の一角で、日本のキャラクター文化とクラフト文化が交差し、静かに世界とのつながりを築いている。

編集：梅木奈実 （関連記事： 富士山・大阪・浅草がミニチュアに　エンスカイ「ペーパーシアター」新作を発売 ｜ 関連記事をもっと読む ）

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