独占》トランプが台湾を「売る」日が来る?台湾元高官が衝撃予測「米中会談は巨大取引の場になる」

2025-03-25 17:39
米中首脳会談に関する予測について、蘇起氏は、現在双方が積極的な準備を進めているとみられると述べた。(AP通信)
米中首脳会談に関する予測について、蘇起氏は、現在双方が積極的な準備を進めているとみられると述べた。(AP通信)

最近の台湾海峡における「法律戦」(反浸透法と反分裂法)および「軍事的対峙」(即時戦備演習と合同戦備パトロール)の新たな局面を経て、外部からは、台湾海峡の安定を保つための最後の手段として、トランプ(Donald Trump)大統領と習近平主席による直接会談しか残されていないとの見方が出ています。現時点では6月に開催される可能性が高いとされています。

これについて、台湾の国家安全会議の元秘書長である蘇起氏は、台湾が米中間における最も核心的で複雑な問題であることに変わりはないとしつつも、日本、韓国、さらには南シナ海といった要素も考慮する必要があると述べております。特に重要なのは、台湾が中国にとっては非常に高い価値を持つ一方で、アメリカにとってはそれほどの価値はないという点です。

蘇起氏は、インターネット番組正經龍鳳配にて、「中国が攻めてくる可能性があるが、アメリカが必ずしも救援に来るとは限らない」と長年主張してきたことを強調しました。しかしながら、民進党政権と台湾の大多数の人々は「中国は攻めてこない」「アメリカは必ず救援に来る」と信じており、蘇氏の主張とは正反対の立場を取っていると述べました。多くの人がアメリカを信頼する理由は、「中国国内が混乱しているため戦争を仕掛けてこない」ことや、「台湾が第一列島線上に位置しているため、アメリカが守るだろう」と考えており、「中国はアメリカに敗れることを恐れている」という前提があるとされています。しかし、蘇起氏は、現実はそうした単純なものではないと警告しています。

米中首脳会談はすでに準備段階?「台湾とウクライナが議題に上がる」

米中首脳会談に関する予測について、蘇起氏は「すでに積極的な準備が進められている」と推測。議題については、台湾問題が必ず取り上げられるものの、それだけではないと語っています。台湾は引き続き米中間で最も核心的かつ複雑な議題であるとはいえ、他にも日本、韓国、南シナ海などの地域的要因が絡むため、包括的な交渉が必要になるとしています。さらに重要なのは、台湾は中国にとっては極めて価値が高い一方、アメリカにとっては相対的に価値が低いため、アメリカは「台湾を非常に良い価格で売却するだろう」との見方を示しました。ただし、現時点ではトランプ氏が何を対価に得るかをまだ明確にしていないため、交渉は台湾に限定されるものではなく、他の多くの要素も含まれる「大取引」になるだろうと予測しています。

蘇起氏は、中国が現在、冷静に準備の姿勢を見せながら、アメリカにウクライナ問題の処理を任せ、自らのタイミングで交渉に臨もうとしていると分析しました。つまり、アメリカが中国との直接交渉に応じない限り、中国は独自のやり方で状況を打開できると踏んでいるのです。 (関連記事: 論評》2025年、新ヤルタ協定──トランプ氏・プーチン氏・習近平氏が世界秩序を再構築するのか? 関連記事をもっと読む

また、台湾をめぐる「取引」は三つのレベルに分けて考えられるとし、第一に台湾そのものに関する交渉、第二に地域的な安全保障の枠組みに関する交渉、第三に世界的なパワーバランスに関わる交渉があると述べました。特に、中国はすでに単なる地域大国ではなく、世界経済にも大きな影響力を持つグローバルパワーであり、特に貿易面でその存在感は際立っています。そのため、台湾を含む今回の交渉は「大取引(Big Deal)」となる可能性が高く、台湾はその中心的な位置を占めると強調しました。「台湾なくして、他の取引も成り立たない」との見解を示しています。

最新ニュース
台湾を追放された中国出身配偶者、『潔白な身で出国し、正々堂々と戻る』と涙の訴え──“言論の自由”をめぐり波紋広がる
楊佩蓉コラム》日本春闘33年ぶりの大幅賃上げ 人材獲得競争で「台湾の若者」が企業の第一ターゲットに?
トランプ政権、軍事計画を米誌編集長に誤送信 トランプ政権の情報管理が危機に?
独占》北京、頼政権に「政治的斬首」警告か?「頼17条」への反撃、中国が重大文書を準備、「台湾独立派リスト」も更新へ
天気予報》再び寒気団が南下!清明節連休の台湾、気温が10度急降下へ 北部では14度の肌寒さに 現地天気予報に注意
李忠謙コラム》トランプ政権復帰2ヶ月 哲学者と政治学者が警鐘「米国はもはや信頼できない」
独占》日台安保関係に新展開 岩﨑茂の台湾行政院顧問就任に続き、小野田治氏が台海問題を講演
中国が台湾海峡で異例の軍事行動 「頼17条」への静かなる反撃か
舞台裏》台湾.桃園市でリコール運動が急展開!軍関係者が方針転換 民進党は心理戦を重視、国民党の固定票に動揺広がる
台湾の老舗コンビニ第1号店が36年の歴史に幕!不動産業者が明かす閉店の裏側
中国、「海底ケーブル切断装置」を開発 南華早報「通信網遮断で世界秩序に影響も」
遺伝より“孤独”が寿命を左右?最新研究で分かった長生きの鍵
舞台裏》台湾、国防の新時代へ「軍は戦闘に専念、市民は自らを守る」全社会レジリエンス訓練が本格始動
台湾在住の中国人インフルエンサー「亜亜」、出国命令に抵抗 “武力統一”発言で居留資格剥奪、ネット炎上も
日米防衛協力の新章:日本、統合作戦司令部を創設し米軍との連携強化へ
AMDが台南に新拠点 “AI島・台湾”構想の鍵に
華人の日本移住がブームに!2026年には100万人突破へ 日本各地に広がる「日本語不要」の街
台湾にルーツを持つ声優・安齋由香里が挑む新たな境地 「温泉むすめ」で台湾文化を伝える
【大阪アジアン映画祭】台湾映画『我家的事』主演4名が"史上初"の同時受賞!感動作に日本観客も涙
「台湾は情熱、日本は繊細」日台ハーフのLaurenさん、世界に台湾と日本の魅力を発信中
【大阪アジアン映画祭】台湾ナイト-台湾映画特集が盛大に開幕
論評》2025年、新ヤルタ協定──トランプ氏・プーチン氏・習近平氏が世界秩序を再構築するのか?
パンデミックが退職計画を変更 在日台湾人TKが千葉でキャンプリゾートを構築
「不登校」問題解決を目指し 日本の高校がメタバース課程導入、アバターで授業参加が可能に
単独インタビュー》東北楽天イーグルス・宋家豪:次の目標は日本プロ野球500試合、200ホールド
日本旅行中の体調不良、どう対処? 旅行KOL・阿倫が「オンライン診療」などのツールを紹介
著書が相次いで受賞 日本の元外交官・垂秀夫:「中国問題」を生涯の志とする
中学時代はテニスに打ち込み、美容師に転身! 台湾の若者が日本で起業、きっかけは木村拓哉のドラマ
【MLB東京シリーズ】大谷人気&限定コラボで過去最高60億円の売上達成!
首都高が台湾・高雄市を訪問 スマートシティ技術の交流で日台連携深まる
ベルギー議会、台湾支持決議を可決 中国の頻繁な軍事演習に非難
微風評》「統一支持=武統宣伝」? 台湾で揺らぐ言論の自由の境界線
台湾・児童虐待事件の公判で死刑存廃論争が再燃 朱立倫氏「民進党は公平正義を無視し、死刑廃止を主張」
封神ブームが台湾で大ヒット!陽明山の姜太公(太公望)道場に若者参拝者が殺到
「教育の権限を親と各州に返還」トランプ氏、アメリカ教育省を閉鎖する大統領令に署名
台北初の「ららぽーと南港」が開業!初日に3万人超の来場 三井幹部「年間売上は100億元突破を目指す」
台湾・司法院の大法官指名作業が終了 院長候補に蔡秋明氏、副院長候補に蘇素娥氏
台湾・新北初のSDGsへの取り組み計画を発表した博物館 十三行博物館が千年の歴史から持続可能な未来へ
井上雄彦の息子がリアル「スラムダンク」に!井上大道、日本プロバスケ入り 父の故郷でプレー
舞台裏》台湾・賴清德総統の厳戒態勢は花蓮王の終焉か?国民党は別の反罷免戦略を打ち出す
【MLB東京開幕戦】ドジャース、カブスを圧倒!大谷翔平、東京ドームで本塁打炸裂!佐々木朗希、MLBデビュー戦で3回1失点
中国、台湾周辺で軍事演習を実施し中間線を越境 米国務省・国防総省が同時に中国を非難:露骨かつ無責任
【台湾・京華城事件】柯文哲、移審後初の弁明!被告4名が同日出廷 台北地裁、警備強化を要請
台湾・国民党が「死刑存続」「戒厳反対」国民投票を提案 民進党:「仮定の国民投票は全く意味がない」
歴史風傳媒》幼児虐待事件カイカイ案はなぜ全民の怒りを呼び起こしたのか?4歳女童が骨を折られ肉を穿通されて7年、台湾は何を学んだのか?
台湾で幼児虐待事件が波紋 「唯一死刑」案に弁護士が警鐘「子どもが永遠に見つからない可能性も」
【MLB東京開幕戦】「大谷キラー」も苦手なことが?台湾のカメラマンが現場でサポート
台北観光人気ランキング発表!西門町が1位、台北101を超える圧倒的人気
一文で分かる》トランプが関税を振りかざし、カナダとEUに制裁!各国の反撃戦略とは?
中国の台湾侵攻リスクが倍増?元空軍将官が日本のミサイル配備に警鐘