台湾初の高松宮殿下記念世界文化賞受賞 李安監督が創作のインスピレーション源として日本人監督たちを語る

2025-04-06 13:41
日本美術協会が創設した「高松宮殿下記念世界文化賞」で、台湾の映画監督アン・リー(右)が「演劇・映像」部門の賞に選ばれた。(黄信維撮影)
日本美術協会が創設した「高松宮殿下記念世界文化賞」で、台湾の映画監督アン・リー(右)が「演劇・映像」部門の賞に選ばれた。(黄信維撮影)
目次

日本美術協会が創設した「高松宮殿下記念世界文化賞」の2024年受賞者リストに、台湾の映画監督アン・リーが「演劇・映像」部門の賞に選ばれた。昨年11月18日、東京の大倉ホテルの「平安の間」で共同記者会見と各部門の懇談会が開催。台湾人として初めての受賞者となったアン・リーは、台湾人として初めてこの賞を受けることを非常に光栄に思い、誇りと深い感謝の気持ちを表明し、他の受賞者と共に授賞式に出席することは大きな栄誉であると述べた。また、個別インタビューでは、自己アイデンティティの矛盾が自身の映画制作にどのような影響を与えたかについて、3分間で非常に明確に説明した。

合同記者会見で、アン・リーは英語でスピーチし、自分は映画を代表する人物の一人かもしれないと述べ、困難な人生経験を描くことで、いくつかの感情の痕跡を表現し、これが集団創作への自分の貢献であると語った。しかし、アン・リーは、映画の真の命はスクリーン上の表現にあり、観客が自分なりの方法で映画を受け入れ、自分自身のストーリーを創造するとき、映画は自らを超え、多くの要素の総和以上の偉大な存在になると考えている。同時に、アン・リーは謙虚に、自分の作品がこのように認められることに深い謙虚さを感じると述べ、自分はこの偉大な事業の一部であり、その中で静かに奉仕しているに過ぎないと考えている。

アン・リーは、映画館は神殿のようなもので、映画は儀式であり、この儀式を通じて私たちは自分の生活を映し出し、真実に触れようとすると述べた。さらに、彼の職業人生は終わりのない学校のようであり、その中で絶えず映画を学び、自己を探求し、世界を理解し続けており、この学びには終わりがないと語った。最後に、アン・リーは皆に感謝の意を表し、特に式典の主催者、そして妻のJenとアシスタントのAmyに感謝した。彼は心から、この栄誉を受けることは大きな特権であり、彼の映画キャリアにおける重要なマイルストーンであると述べた。

日本美術協會創立的「高松宮殿下紀念世界文化賞」,台灣導演李安獲選「戲劇和影像」類別獎項。(黃信維攝)
台湾の映画監督アン・リーは、台湾人として初めてこの賞を受けることを非常に光栄に思い、誇りと深い感謝の気持ちを表明した。(黄信維撮影)

台湾初のアーティスト受賞 国際顧問としてヒラリーも出席

日本美術協会の会長である日枝久は世界文化賞の合同記者会見で、1989年の創設以来35年が経過し、35カ国から計180人のアーティストを表彰してきたと述べた。今年の受賞者はフランス、コロンビア、日本、ポルトガル、そして台湾から選ばれ、コロンビアと台湾は初めてアーティストが受賞した。現在の世界が分裂と対立に直面している中でも、芸術の偉大な力は国境や人種を越えることができる。彼は世界文化賞が芸術文化の発展を推進し続け、世界平和と安定に貢献することを望んでいると語った。また、他国の顧問のスピーチでも、ほとんどが台湾について特に言及したり、アン・リーの映画への貢献に触れたりしていた。 (関連記事: 日本在住KOL・阿倫がコンテンツ制作のきっかけを語る スノーボードインストラクター・ツアーガイドの資格取得のため撮影 関連記事をもっと読む

世界文化賞の国際顧問団には多くの重要人物が含まれており、イタリアのディーニ元首相、イギリスのオックスフォード大学パットン元名誉校長、ドイツのゲーテ・インスティテュートのレーマン元総裁、フランスのラファラン元首相、そしてアメリカのヒラリー・クリントン元国務長官などがいる。日枝久は、すべての候補者は日本の選考委員会の公正な審査を経て選ばれると述べた。次世代のアーティストの育成に力を入れる「若手芸術家奨励制度」の今年の表彰対象は、インドネシアの芸術組織「コミュニタス・サリハラ芸術センター」で、若手アーティストの発展促進および思想と表現の自由の擁護における貢献が顕著であるため選ばれた。

最新ニュース
舞台裏》中国、対台軍演に極超音速ミサイル『鷹撃21(YJ-21)』を投入 台湾は“極めて深刻”と評価
不合理な関税には報復せず 台湾総統・頼清徳氏が5つの戦略を発表「台米はゼロ関税から始める」
TSMCが30兆円を投資しても高関税を免れず BBCが提起:「台湾にはまだ交渉の切り札があるのか」
台湾株式市場、2,000ポイント超の急落で取引開始 「TSMCは848台湾ドルに下落」過去最大の下げ幅を記録
イラストレーターからモデルまで多彩な肩書きを持つ葉媚 日本在住の長い年月に新たなキャリアの節目
墾丁・小琉球も負けた!屏東の人気爆発観光スポット、143万人が殺到「交通も便利・美味しい・楽しい・飽きない」と地元民も太鼓判
日本在住KOL・阿倫がコンテンツ制作のきっかけを語る スノーボードインストラクター・ツアーガイドの資格取得のため撮影
論評:相互関税が世界経済貿易に大打撃、地政学はどのように再編されるか
【2025年最新】台北から車で30分!北台湾おすすめキャンプ場10選 「アクセス便利・絶景・高コスパ」でグランピングも
AI生成されたジブリ風イラストが大流行!著作権問題と宮崎駿の怒りを懸念し、ChatGPTが自ら制限
4月4・5・6日…なぜ毎年清明節の日付が異なる?結局いつなのか?
公孫策コラム:柯文哲は施明德になるのか、それとも鄭南榕になるのか?
論評:中共軍事演習が接近、トランプは出兵して救うのか?
「平和でなければ、台湾に民主主義なし!」龍應台、NYTの客員評論にて:台湾は直ちに対話を開始し、中国との平和共存を模索すべき
舞台裏》賴清德の独占を防げ! 民進党の新北、高雄、嘉義、台南の予備選挙 英蘇連盟と頼派閥グループの対決
独占インタビュー》日米同盟は形だけ?トランプ再登場で日米安保に警鐘 福島伸享氏「日本は防衛強化とアジア連携を急ぐべき」
台湾・国民党「親米和中」路線を再主張 「民進党の対中対決姿勢は戦争招く」と朱立倫氏
台湾与党・民進党関係者に中国スパイ疑惑 「裏切りには最も厳しい制裁」と強調
論評》習近平×トランプ「バースデー・サミット」浮上、中東和平と台湾海峡が取引材料に?習近平とトランプの「戦略的妥協」説
台湾文化部の100億元文化基金に不正疑惑 仮想通貨詐欺関係者の創投に3000万元出資、元民進党議員の息子も関与か
「音楽とネイルで日台をつなぐ」大阪出身・台湾ルーツのシンガーソングライター天邑が語る、家族、夢、そして言葉へのこだわり
「値上げの春」食品4000品目超が一斉値上げ 米・卵も高騰、住宅ローン金利も上昇へ
フェアモント東京、2025年7月1日に開業決定 ― 日本初進出、予約は4月1日より開始 伝統と革新が融合するラグジュアリーホテル
拳銃を誤って持ち込んだ米国人観光客を逮捕 関空の保安検査通過か、トイレから実弾も
舞台裏》米国を怒らせ、頼氏の「17条」に怯えた?国民党が訪中禁止令、朱立倫の「ダブルD戦略」が「ダブルデッド」に
トランプ関税「解放日」、台湾は嵐の中心に?海外メディアが4つの注目ポイントを整理 起こりうる事態とは
トランプ政権、関税発表間近!石破首相「全国1000カ所の相談窓口で中小企業支援へ」
速報》マレーシアで天然ガス輸送管が爆発!「幼児の背中が火傷」激痛に叫び声…63人が病院搬送、49軒の住宅が被害
日本の3000人が皇居に戸籍を置いている!日本の戸籍制度はどのように機能しているのか?日台の違いを一目で
台湾独立の大家も赤化と非難される!柯建銘がリコールに激怒し林濁水を「中国を庇う」と非難 本人は苦笑いで一言返す
「中国が台湾周辺で合同軍事演習を開始」台湾国防部長「緊急対応センターを設置、全動向を掌握」
日米防衛相会談 米側「西太平洋有事で日本が前線に」要求 トランプ政権の圧力に日本政府は警戒
「台湾はアジアの孤児に?」中国人配偶者の強制送還が波紋、両岸関係に新たな火種か
Z世代の「推し活」が消費構造を変える?日本の専門家が分析する2つのカギ
トランプ氏、プーチン氏の停戦遅延に激怒 「ロシアに追加制裁も」イランには核合意迫り爆撃を警告
江頭2:50、永野芽郁を泣かせた“暴走演出”に炎上 「オールスター感謝祭」での不適切行動を謝罪
台湾の大規模リコールに懸念 与党議員が異例の進言「一つの声だけではいけない」
警察家庭出身の英国人、京都で子供の相談支援システム開発 いじめ・不登校の支援に「君の味方」全国展開へ
家庭に眠る不要品が資産に?日本の「かくれ資産」が100兆円に迫る衝撃データ
台湾発「P.Seven」新作香水『府城香』が日本上陸 台南文化を香りで体験、誠品生活日本橋店で発売
ミャンマー大地震の死者数1万人超の恐れ!国際社会が支援の手、台湾・米国・中国・インド・日本・ロシアも援助へ
「日本で働いてわかったこと」ー台湾出身アリサさんが語る、東京で見つけた自分らしさ
宜蘭の最強観光スポット約12万人を魅了、​太平山は4位に! 観光客絶賛:「海外の絶景に劣らず忘れられない風景」
プラモデル展で注目の段ボール「大巨人」 ファンタジー風「ピザカッター」が伝統を覆す
バンド活動の夢を捨て 台湾の「ピンク教祖」燕梓、自分を貫きファッションデザインの夢を実現
舞台裏》空回りか?大統領が全社会防衛レジリエンスを操作 「台湾版都市戦」国軍はまだ多くを説明できず
中国、外資再誘致に本気?習近平氏がトヨタ・サムスンなど外資トップ40人と異例の会談
【台湾】国民党、巻き返しへ?民進党議員に罷免の動き拡大、43件が第2段階へ
【AI熱潮】ChatGPTが大ブーム、ジブリ風機能が物議を醸す!宮崎駿がAI創作を「命への侮辱」と激怒、OpenAIが著作権問題に巻き込まれる
速報》ミャンマーでM7.7の強い地震 台湾近隣2か国でも激しい揺れ!最新の被災映像が公開