論評:中共軍事演習が接近、トランプは出兵して救うのか?

2025-04-03 19:01
中国人民解放軍東部戦区は突然、陸海空・ロケット軍などの兵力を組織し、多方向から台湾周辺に接近する合同演習を行うと発表。これは台湾独立分裂勢力への厳重な警告であると強調した。(AP通信)
中国人民解放軍東部戦区は突然、陸海空・ロケット軍などの兵力を組織し、多方向から台湾周辺に接近する合同演習を行うと発表。これは台湾独立分裂勢力への厳重な警告であると強調した。(AP通信)
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エイプリルフールの朝早く、中国人民解放軍東部戦区が突然、陸海空軍・ロケット軍などの兵力を組織し、多方向から台湾周辺に接近する合同演習を行うと発表。これは台湾独立分裂勢力への厳重な警告であると強調した。賴清德総統を台湾独立派と名指しした。『ワシントン・ポスト』は先日、ペンタゴンの機密文書を独占報道し、中国による台湾侵略が米国の現在最大の脅威であることを明らかにしたが、米国は本土の利益を守ることを優先している。現状を見ると、賴清德は米国にしがみついているが、台湾海峡で戦火が起きた場合、米国は本当に台湾のために出兵するのだろうか?

国外敵対勢力が「接近」、文による攻撃と武力による脅し「妖魔退治」

18日間の待機の後、中国は台湾に対して文による攻撃と武力による脅しを展開した。東部戦区は軍事行動の主題ポスター「接近」を発表。ポスターには、解放軍の軍艦と戦闘機が台湾を取り囲み、「台湾独立が妖魔のように振る舞えば、自ら火を被る」という8文字が書かれている。ポスターには台湾の主要都市、台北、台中、台南、高雄が特別に表示されている。さらに「借りた殻で台湾を毒す」「空の殻で台湾を害する」「借りた殻で台湾を破壊する」というアニメーションを制作し、賴清德を醜く描き、画面は『黒神話:悟空』の「妖魔退治」のイメージで満ちている。

共軍の演習訓練は極めて的を絞ったものであり、間違いなく賴清德が『反分裂国家法』20周年の前日(3月13日)に中国を「国外敵対勢力」と指摘し、「国安17条」の対応戦略を打ち出したことに対する明確な態度表明である。中国軍の演習が始まって以来、東部戦区から国台弁の発言や映像に至るまで、すべて鮮明に賴清德政権、さらには賴清德本人に対して強烈な批判を行い、さらに「閩南語」(台湾語)で対外的に宣伝するなど、演習の対象は明らかである。

總統賴清德13日召開國安高層會議,隨後舉行記者會,宣布針對5大國安統戰威脅的17項因應策略,明確將「中國」界定為《反滲透法》的「境外敵對勢力」。(柯承惠攝)
共軍の演習訓練は極めて的を絞ったものであり、間違いなく賴清德が『反分裂国家法』20周年(3月13日)の前日に「国安17条」の対応戦略を打ち出したことに対するものである。(柯承惠撮影)

今回の軍事演習は「連合利剣-2025A」とは明言されておらず、終了時間も発表されていない。各界の分析によれば、「訓練から実戦へ」の移行の可能性も排除できず、より実戦的な特質を持っている。最近、共軍の「連合戦備警巡」は平均して週に1回行われ、台湾周辺の海空域に対して常態的な圧力をかけている。今回の「多方向接近」で本島に近づく行為は、国軍の海空防衛空間と警戒反応時間を圧縮し、兵力運用空間と作戦の縦深に影響を与え、人員に極めて大きな精神的圧力と武器装備の過度の磨耗を引き起こす恐れがある。これまで、我が国の国防部は常に威嚇の焦点を山東艦に合わせていたが、国防部の元情報研究官員は「間違った標的で、間違った方向だ」と語り、空母は遠洋作戦の武器であり、「空母は台湾に対して使うものではない」と述べている。 (関連記事: 「平和でなければ、台湾に民主主義なし!」龍應台、NYTの客員評論にて:台湾は直ちに対話を開始し、中国との平和共存を模索すべき 関連記事をもっと読む

中国の脅威が迫る中、米国が緊急に陣営を調整

同じ太平洋海域で、米国とフィリピンは軍事準備を開始し、4月には大規模な「肩を並べて」(Balikatan)合同軍事演習を行う予定である。米比の演習行動に対して、中国は強い不満を表明。3月28日、解放軍は南シナ海で同時に軍事パトロールを行い、フィリピンに「域外勢力」との合同パトロールや「違法な主張」を行わないよう警告し、この行為が地域の平和と安定を破壊すると批判した。

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