独占インタビュー》日米同盟は形だけ?トランプ再登場で日米安保に警鐘 福島伸享氏「日本は防衛強化とアジア連携を急ぐべき」

2025-04-02 18:58
日本の衆議院議員福島伸享は国会開会中で多忙な中、3月25日に特別に時間を割いて《風傳媒》とのビデオインタビューに応じた。(日本衆議院ウェブサイトより)
日本の衆議院議員福島伸享は国会開会中で多忙な中、3月25日に特別に時間を割いて《風傳媒》とのビデオインタビューに応じた。(日本衆議院ウェブサイトより)

日本の石破茂首相は2月初旬、米国への1兆ドル規模の投資を表明したにもかかわらず、トランプ政権が25%の自動車関税を再開する圧力をかける可能性が高まり、トランプ氏は日米安全保障条約について「日本にのみ有利だ」と批判した。これにより日本政界には大きな衝撃を与えた。日本衆議院議員の福島伸享氏は、《風傳媒》のインタビューに応じ、「日本は戦後80年近い国家戦略を見直し、政治改革を行い、防衛力を高め、他のアジアの民主主義国家と積極的に協力して地域の安定と平和を維持する必要がある」と語った。

福島伸享氏(以下、福島氏)は長年日台関係に注目し、「日華議員懇談会(以下、日華懇)」の重要な幹部メンバーであり、3月27日に開催された今期の「日華懇」総会にも出席した。同会議では「台日友好関係を守り、“台湾有事”の事態を回避するために全力を尽くす」と強調した。しかし、トランプ氏の再登場により、世界の政治・経済情勢が急変する中、日本と台湾も新たな挑戦に直面している。福島氏は衆議院開会中にもかかわらず、東京で「風傳媒」とのビデオインタビューの時間を特別に設け、以下の質問に一つ一つ答えた。

質問1:トランプ氏の日米安全保障条約への不満に対し、日本はどのように対応すべきか?

福島氏は、トランプ氏の安保条約に関する発言は個人的な感情を超え、米国の戦略全体の再均衡を示している」と指摘。これは日本にとって警鐘であり、同盟体制への過度な依存を続けることはできず、自己防衛能力の向上を加速し、能動的に対応できる安全保障の枠組みを構築する必要がある」。


2025年3月25日,日本眾議員福島伸享接受《風傳媒》視訊專訪。(王秋燕攝)
2025年3月25日、日本の衆議院議員・福島伸享氏が《風傳媒》のビデオインタビューに応じた。(王秋燕撮影)

質問2:中国の脅威が高まる中、防衛費をGDP比2%以上に引き上げることに賛成か?また、その資源配分は?

福島氏は「防衛予算の増額には賛成だが、それ以上に資金の使い道を明確にすることが重要だ」と述べ、「単に数字の達成を目指すのではなく、自衛力の実質的な向上に資するよう、資金の有効活用に注力すべきだ」と強調した。

防衛費の優先投資分野としては、まず中国の能力を上回るミサイル防衛体制の強化が必要とし、また日本は長大な海岸線を持つことから、海上保安庁との連携を強化し、艦艇数を増やして海上防衛を強化すべきだとした。さらに、現代戦におけるサイバー攻撃の重要性を踏まえ、サイバーセキュリティの強化も喫緊の課題であると述べた。 (関連記事: 日華懇の長年にわたる台湾支援に感謝 頼清徳総統「台日が連携し“非赤サプライチェーン”の構築を」 関連記事をもっと読む


日本自衛隊現役最上級護衛艦「熊野號」準備出航。(翻攝自海上自衛隊)
海上自衛隊の現役最上級護衛艦「くまの」が出航準備中。(海上自衛隊より)

質問3:「台湾有事は日本有事」にどう対応すべきか?中国が台湾に武力侵攻した場合、日本はどうすべきか?

福島氏は「簡単に答えられる問題ではない」としつつも、「台湾の安全は日本と密接に関わっている」と指摘。特に「トランプ氏が再び大統領に就任すれば、世界情勢が大きく変化し、米国が衝突後に介入し、最大限の取引を模索する可能性がある」と懸念を示した。そのため、「日本は防衛力を強化すると同時に、他のアジアの民主主義国家と連携し、地域の平和と安定を共同で守るべきだ」と述べた。

最新ニュース
4月4・5・6日…なぜ毎年清明節の日付が異なる?結局いつなのか?
公孫策コラム:柯文哲は施明德になるのか、それとも鄭南榕になるのか?
論評:中共軍事演習が接近、トランプは出兵して救うのか?
「平和でなければ、台湾に民主主義なし!」龍應台、NYTの客員評論にて:台湾は直ちに対話を開始し、中国との平和共存を模索すべき
舞台裏》賴清德の独占を防げ! 民進党の新北、高雄、嘉義、台南の予備選挙 英蘇連盟と頼派閥グループの対決
台湾・国民党「親米和中」路線を再主張 「民進党の対中対決姿勢は戦争招く」と朱立倫氏
台湾与党・民進党関係者に中国スパイ疑惑 「裏切りには最も厳しい制裁」と強調
論評》習近平×トランプ「バースデー・サミット」浮上、中東和平と台湾海峡が取引材料に?習近平とトランプの「戦略的妥協」説
台湾文化部の100億元文化基金に不正疑惑 仮想通貨詐欺関係者の創投に3000万元出資、元民進党議員の息子も関与か
「音楽とネイルで日台をつなぐ」大阪出身・台湾ルーツのシンガーソングライター天邑が語る、家族、夢、そして言葉へのこだわり
「値上げの春」食品4000品目超が一斉値上げ 米・卵も高騰、住宅ローン金利も上昇へ
フェアモント東京、2025年7月1日に開業決定 ― 日本初進出、予約は4月1日より開始 伝統と革新が融合するラグジュアリーホテル
拳銃を誤って持ち込んだ米国人観光客を逮捕 関空の保安検査通過か、トイレから実弾も
舞台裏》米国を怒らせ、頼氏の「17条」に怯えた?国民党が訪中禁止令、朱立倫の「ダブルD戦略」が「ダブルデッド」に
トランプ関税「解放日」、台湾は嵐の中心に?海外メディアが4つの注目ポイントを整理 起こりうる事態とは
トランプ政権、関税発表間近!石破首相「全国1000カ所の相談窓口で中小企業支援へ」
速報》マレーシアで天然ガス輸送管が爆発!「幼児の背中が火傷」激痛に叫び声…63人が病院搬送、49軒の住宅が被害
日本の3000人が皇居に戸籍を置いている!日本の戸籍制度はどのように機能しているのか?日台の違いを一目で
台湾独立の大家も赤化と非難される!柯建銘がリコールに激怒し林濁水を「中国を庇う」と非難 本人は苦笑いで一言返す
「中国が台湾周辺で合同軍事演習を開始」台湾国防部長「緊急対応センターを設置、全動向を掌握」
日米防衛相会談 米側「西太平洋有事で日本が前線に」要求 トランプ政権の圧力に日本政府は警戒
「台湾はアジアの孤児に?」中国人配偶者の強制送還が波紋、両岸関係に新たな火種か
Z世代の「推し活」が消費構造を変える?日本の専門家が分析する2つのカギ
トランプ氏、プーチン氏の停戦遅延に激怒 「ロシアに追加制裁も」イランには核合意迫り爆撃を警告
江頭2:50、永野芽郁を泣かせた“暴走演出”に炎上 「オールスター感謝祭」での不適切行動を謝罪
台湾の大規模リコールに懸念 与党議員が異例の進言「一つの声だけではいけない」
警察家庭出身の英国人、京都で子供の相談支援システム開発 いじめ・不登校の支援に「君の味方」全国展開へ
家庭に眠る不要品が資産に?日本の「かくれ資産」が100兆円に迫る衝撃データ
台湾発「P.Seven」新作香水『府城香』が日本上陸 台南文化を香りで体験、誠品生活日本橋店で発売
ミャンマー大地震の死者数1万人超の恐れ!国際社会が支援の手、台湾・米国・中国・インド・日本・ロシアも援助へ
「日本で働いてわかったこと」ー台湾出身アリサさんが語る、東京で見つけた自分らしさ
宜蘭の最強観光スポット約12万人を魅了、​太平山は4位に! 観光客絶賛:「海外の絶景に劣らず忘れられない風景」
プラモデル展で注目の段ボール「大巨人」 ファンタジー風「ピザカッター」が伝統を覆す
バンド活動の夢を捨て 台湾の「ピンク教祖」燕梓、自分を貫きファッションデザインの夢を実現
舞台裏》空回りか?大統領が全社会防衛レジリエンスを操作 「台湾版都市戦」国軍はまだ多くを説明できず
中国、外資再誘致に本気?習近平氏がトヨタ・サムスンなど外資トップ40人と異例の会談
【台湾】国民党、巻き返しへ?民進党議員に罷免の動き拡大、43件が第2段階へ
【AI熱潮】ChatGPTが大ブーム、ジブリ風機能が物議を醸す!宮崎駿がAI創作を「命への侮辱」と激怒、OpenAIが著作権問題に巻き込まれる
速報》ミャンマーでM7.7の強い地震 台湾近隣2か国でも激しい揺れ!最新の被災映像が公開
速報》ミャンマー中部でM7.7の大地震 バンコクでも強い揺れ 津波の心配なし
『海角七号』『第36個故事』出演俳優の中孝介容疑者を逮捕 銭湯で男性に性的暴行か
高輪ゲートウェイシティ開業 JR東日本、旧品川車両基地跡に日本最大級の未来都市
評論》「頼17条」に懸念、台湾学者76人が異議声明 頼清徳総統の大冒険
「台湾有事」を想定 日本政府、沖縄離島の12万人避難計画を発表
中国海警が台湾・東沙に侵入、さらに偽情報を拡散!海巡署が「海上の乱暴者を護衛する蛮行」と厳重非難
台湾に魅せられた日本人女性、47か国を旅して辿り着いた“心の居場所”
特別寄稿》トランプ氏が仕掛ける「中露離間」戦略、再び国際舞台の焦点に——米中露三角の行方は?
月が太陽をかじった!?北半球の一部地域で部分日食の天体ショー
韓国南東部で山火事が拡大、千年古刹が焼失、少なくとも20人が死亡 大統領代行「想定を超えた」
日華懇の長年にわたる台湾支援に感謝 頼清徳総統「台日が連携し“非赤サプライチェーン”の構築を」