東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)が推進する大規模開発プロジェクト「TAKANAWA GATEWAY CITY」が、2025年3月27日、東京都港区にてまちびらきを迎えました。
本計画は、旧・品川車両基地跡地を活用し、高輪ゲートウェイ駅と直結する形で整備された、駅と街が一体となった国内最大規模の都市再開発事業です。
「100年先の心豊かなくらしのための実験場」をコンセプトに掲げる本プロジェクトは、約20年にわたる構想と準備を経て始動しました。まちびらきにあわせて高輪ゲートウェイ駅が全面開業し、先行施設として複合ビル「THE LINKPILLAR 1」と商業施設「ニュウマン高輪」の2棟がオープンしました。今後は、文化複合施設「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」や住宅棟「TAKANAWA GATEWAY CITY RESIDENCE」などの開業が2026年春に予定されています。
まちびらき当日の午前10時40分からは、Gateway Parkにて開業を記念するテープカットセレモニーが開催され、港区の清家政和区長、地元関係者代表、TVCM出演者の堤真一氏、當真あみ氏ら14名が登壇しました。NHK交響楽団によるファンファーレの演奏にあわせて、JR東日本の喜勢陽一社長(※勢は旧字)と清家区長が自動走行モビリティに乗って登場し、会場の注目を集めました。
また、テープはドローンによって運ばれ、先進技術を駆使した演出で「未来志向の街づくり」を象徴しました。
喜勢社長は挨拶で、「構想から20年、JR東日本グループの夢と情熱を注いだこのプロジェクトがついに一歩を踏み出しました。高輪の地は、日本で初めて鉄道が走った場所であり、その歴史を受け継ぎながら、新たな交流とイノベーションの拠点を目指します」と述べました。さらに、「街のコンセプトを体現するロボットやドローン、今後進化するSuicaなどが、訪れる人々や居住者の生活を支える存在となります」と語りました。
今後は、ナイトタイムエコノミーの創出に向けた文化施設の整備に加え、田町寄りに建設中の3棟のビルが2026年春に竣工予定です。同年度中に第一期開発エリアのグランドオープンを迎えます。また、品川駅方面への歩行者デッキの整備も進められ、一体化した都市空間の形成が図られる予定です。
TAKANAWA GATEWAY CITYは、江戸時代に玄関口として栄え、150年前に日本で初めて海上を鉄道が走った歴史的土地・高輪の「イノベーションの記憶」を継承しながら、新たな都市のあり方を提示する未来型の拠点として、その第一歩を踏み出しました。
編集:梅木奈実
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