台湾発の香水ブランド「P.Seven茶香水」は、台南市文化資産管理処と連携し、新作フレグランス「府城香(ふじょうこう)」を東京・日本橋のCOREDO室町テラス内にある誠品生活日本橋店にて正式に発表しました。台南の歴史と文化を香りで日本に紹介する取り組みとして注目を集めています。

「府城香」は、台南の寺廟で焚かれる線香や街角に漂う木材、草本植物の香りからインスピレーションを受けており、白檀、パチョリ、シナモン、フェンネルなどの香料を調合しています。日常の煙や植物の空気感を再現し、まるで歴史ある街並みを歩いているかのような没入感をもたらします。調香の背景や開発ストーリーを紹介する展示のほか、実際に香りを体験できる試香セッションも実施され、来場者はその奥行きのある香りを五感で楽しむことができました。


さらに、会場では「鯨舟堂」漫画や「古都漫遊尋蹤」ボードゲーム、「古地図パズル」など台南ならではのコンテンツも展示され、香りだけでなく視覚的・知的にも台南文化に触れられる構成となりました。オンラインでは英語対応の「台南文化サウンドスケープ心理テスト」も公開されており、音の風景から台南を感じる試みも展開されています。
台湾出身で日本を拠点に活動するタレント・施鈺萱(シュアン咻咻萱)もこのイベントに参加し、自身のSNSで「台南文化×香水。香りのメインイメージは台湾のお寺文化をベースに、白檀、パチョリ、シナモン、フェンネルなどの要素、安心するような香り。」と絶賛のコメントを投稿しました。その言葉からも、「府城香」が放つ穏やかで情緒深い香りの魅力が伝わってきます。
P.Seven茶香水は2014年に潘雨晴(Pan Yu-Ching)氏によって設立されたブランドで、「台湾を瓶に詰める(Bottling Taiwan)」を理念とし、台湾茶をテーマにした香水の先駆者として知られています。ブランドの製品はこれまでに台湾外交部の国賓用ギフトに選ばれたほか、カンヌ国際映画祭やニューヨーク・ファッションウィークでも採用された実績を持っています。
調香チームはフランスの名門調香学校ISIPCAの修士課程を修了した専門家で構成され、すべての原料は国際香料協会(IFRA)の基準に準拠しています。人体、動物、環境に優しい処方を採用しています。「府城香」は、香りを通じて台湾・台南の文化と情景を日本の人々に届ける、新たな試みの結晶です。
編集:梅木奈実 (関連記事: 台南の人気観光スポット! 通が語る「グルメ・散策・海外並みの景観を味わう」場所とは | 関連記事をもっと読む )
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