台湾中央気象署は18日、第20号熱帯低気圧や台風外側の環流の影響で、台東や恒春半島で雨や雷雨の頻度が増し、局地的に大雨や豪雨となる可能性があると発表した。南部や東部も短時間の雷雨が見込まれ、特に台風18号(ラガサ)が中規模以上の台風に発達し、強風と豪雨を伴う見通しだという。さらに熱帯低気圧TD22も台風19号(ノグリー)に発達する恐れがあり、台湾周辺で複数の台風が同時に活動する「三つ巴」の状況が現実味を帯びてきた。
気象署は台風18号(ラガサ)が23〜24日にかけて台湾に最接近すると予測し、早ければ21日夜にも海上・陸上の台風警報を発表する可能性があるとしている。
台風17号(ミートク)、18号(ラガサ)、19号(ノグリー) 3つの台風が同時発生の可能性
中央大学大気科学系の呉徳栄副教授は、気象応用推進基金会のコラム「洩天機教室」で、第20号と第21号の熱帯低気圧が本日中に台風へと発達する可能性があり、それぞれ台風17号(ミートク)、台風18号(ラガサ)と命名される見込みであると指摘した。呉氏によれば、数値モデルのシミュレーションでは、台風18号(ラガサ)が中規模以上の台風へと強まり、強風や豪雨を伴いながら23日から24日にかけて台湾東部に大量の降雨をもたらすと予測されている。
また、気象関連のSNSページ「観気象看天気」は投稿で、西北太平洋では過去2日足らずの間に3つの熱帯低気圧が相次いで発生し、いずれも台風へ発達する可能性があると説明した。
さらに、けさ未明には小笠原諸島東方で発生した熱帯擾乱(91W)が熱帯低気圧TD22へと発達し、「環流構造は良好に見える」と指摘した。同ページは、今後1日以内に台風17号から台風19号が相次いで形成され、それぞれ台風17号(ミートク)、台風18号(ラガサ)、台風19号(ノグリー)と命名されると予測している。
同ページは、現在台湾が最も注視すべきは昨日発生したTD21(台風18号)であると強調した。一方で、91Wは台湾から比較的離れており、今後の進路には不確定要素があるものの、短期的には台湾に影響しないとみられるとしている。そして「混乱を極める西北太平洋で、どの熱帯低気圧がどの台風名を得るのか、現時点では断定できない。まさに台風の“命名争奪戦”が本格的に始まった」と述べている。

呉徳栄氏「台風18号は中規模以上に発達し強風と豪雨を伴う予測」
気象専門家の呉徳榮氏は、第21号熱帯低気圧が本日中に台風18号(ラガサ)へと発達する可能性があると指摘した。呉氏によれば、最新の欧州モデルによる22日午後8時のシミュレーション図では、台風18号(ラガサ)がバシー海峡に進入し、西進を続けると示されている。また、最新の米国モデルも修正され、欧州モデルとほぼ一致し、中規模以上の台風へと発達し強風と豪雨を伴うと予測されている。 (関連記事: 2025年新竹駅おすすめグルメ》格安グルメの集まる場所!老舗の美食15選、サクサクのタロイモボールや肉汁たっぷりの城隍包 | 関連記事をもっと読む )
ただし呉氏は、あくまで約1週間先を見通す数値モデルに基づくものであり、進路には科学的な不確実性が残ると強調した。そのため、今後さらなる脅威を及ぼすかどうかは、引き続き注視すべき重要なポイントであるとしている。