商業施設やオフィス空間を中心に多様なプロデュースを手掛ける株式会社船場(本社:東京都港区、代表取締役社長:小田切潤氏)は、9月1日付で木工ディレクターの大西功起(おおにし・あつき)氏を、船場およびグループ会社である株式会社装備の木工クリエイティブディレクターに起用した。
大西氏は岐阜県高山市の家具メーカーで職人としてのキャリアを積み、2015年に株式会社アーティストリーに入社。家具職人やCNCオペレーターを経て「3DX木工」と呼ばれる新しい技術分野を開拓し、曲線構造や立体的な加工を可能にした。従来の手作業では不可能だった表現を実現し、ウッドデザイン賞をはじめとする国内外のデザインアワードでも高い評価を受けている。
装備は船場創業間もない時代に設立された木工部門を担うグループ会社で、数十名の木工職人が所属。緻密な手仕事と素材選びに強みを持つ。今回の大西氏の参画により、船場の空間デザイン力、装備の職人技術、大西氏のデジタル木工技術を融合させることで、より独創的で先進的な空間づくりが可能になるとしている。
第1弾として、10月22日から開催される「ETHICAL DESIGN WEEK TOKYO 2025」において、新たに制作したストリートファニチャーを公開予定。今後も建築やアート、車両など幅広い領域での展開が期待される。
大西氏は「木工という仕事を子供たちの憧れの仕事にしたいという人生目標を持ち、この機会をいただけたことに感謝している。建築内装業界や木工職人の未来に貢献できるようなコラボレーションにしていきたい」とコメントした。
大西氏が携わった代表的な実績には、EXPO 2025大阪・関西万博JAPANマルシェ停留所や松坂屋名古屋店のベンチ、奈良「わの休憩所」などがある。船場と装備は今後もエシカルデザインを推進し、木工の可能性を拡張していく考えだ。
編集:柄澤南 (関連記事: 船場×Autodeskが戦略的提携 内装業界のDX加速とBIM普及を推進 | 関連記事をもっと読む )
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