東日本橋に新たなコーヒーショップ「Azure Coffee」が9月15日(月・祝)にプレオープンした。最寄りの東日本橋駅から徒歩2分、歴史ある繊維問屋街の面影と、ギャラリーやデザイン事務所が集まる新しい空気が交差するエリアにオープンした。

店名の“Azure”は、青金石を原料とする鮮やかな青の顔料に由来し、「自由で澄み切った青空のように広がるコーヒー体験」をコンセプトに掲げる。オーナーの長谷川萱氏は、Blue Bottle Coffeeでの研修を経て「Lost & Found」として雲南コーヒーを紹介してきた経験を持ち、現在は焙煎機ブランド「Kaleido」の日本代理店代表を務めている。
メニューは多彩で、特に注目されるのは中国・雲南産のスペシャルティコーヒーだ。ハンドドリップやエスプレッソといった定番に加え、エスプレッソのクレマをすくい上げ、砂が落ちるように注ぎ込む演出で提供される「クイックサンド・アメリカーノ」(700円)、濃厚なエスプレッソとミルクを組み合わせた「ムーン・ラテ」(800円)など、遊び心のあるラインナップが揃う。さらに、異なる抽出方法で淹れた3種類を同時に楽しむ「テイスティングセット」(1500円)は、飲み比べを通じてコーヒーの奥深さを実感できる人気の一品となりそうだ。そのほか、冷ややかで爽快なコールドブリューや、まろやかなミルクブリューも提供されている。
スイーツもコーヒーとの相性を意識して作られている。オレンジピールジャムとジャスミンティーゼリーを組み合わせた「杏仁プリン」(800円)は、爽やかさと甘さが幾重にも重なり、口に含むと層次豊かな味わいが広がる。また、「ティラミス」(900円)は、エスプレッソにコーヒーリキュールとラム酒を効かせた大人向けの一品で、ほろ苦さと芳醇な香りが楽しめる。

シングルオリジンの豆も充実しており、雲南のカトゥーラ・ウォッシュト(800円)、カティモール・ナチュラル(900円)、カティモール・アナエロビック(900円)、瑰夏ナチュラル(1500円)をはじめ、パナマのベルナルディナ(1200円)、ドス・ヘフェス ゲイシャ(1800円)、アウロマール・アルマ(1800円)、コロンビアのイマクラダ・スダンルメ(1800円)など、多彩なラインナップを誇る。豆は100グラム単位(2200〜4000円)での販売もあり、50グラムの小分けパッケージも用意されている。

風傳媒記者は開幕初日に「クイックサンド・アメリカーノ」を試飲。飲み口は驚くほど柔らかく、香り高いが角のない穏やかな味わいが印象的だった。また、杏仁プリンも試食し、柑橘の清々しい風味とジャスミンの余韻が重なり合い、奥行きのある味わいを楽しむことができた。

店内には黒いボトルに詰められたコーヒー豆が整然と並び、高級感のあるデザインが目を引く。ギフトや持ち帰りにも適しており、空間全体に特別感を添えている。座席数は約11席とコンパクトながら、展示や焙煎体験イベントも視野に入れた設計で、訪れる人々に「自由なコーヒー」の世界を提供している。
店舗情報
Azure Coffee
住所:東京都中央区東日本橋2-5-5 1F
営業時間:11:00〜20:00(不定休)
座席数:約11席
Instagram:@azure.coffee / @Kaleido_japan
編集:柄澤南 (関連記事: ジミー チュウが銀座に「ストリートカフェ」を初開業 NiziUメンバーも来場、英国スタイルの特別空間を披露 | 関連記事をもっと読む )
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