最先端技術が海戦を変える!ガーディアン:中国が西側潜水艦を暴けば、オーストラリアAUKUS計画は「水中の棺桶」に

2025-09-15 16:53
2023年3月13日、米国のバイデン大統領、豪州のアルバネーゼ首相、英国のスナク首相がカリフォルニア州サンディエゴ海軍基地で、核動力潜水艦協力枠組み「AUKUS」を共同発表した。(AP通信)
2023年3月13日、米国のバイデン大統領、豪州のアルバネーゼ首相、英国のスナク首相がカリフォルニア州サンディエゴ海軍基地で、核動力潜水艦協力枠組み「AUKUS」を共同発表した。(AP通信)
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量子センサー、衛星追跡、人工知能(AI)など次世代の探知技術をめぐる競争が激化する中、英国の高級紙『ガーディアン』は「海戦を根本から変える技術革命が進行している」と警告した。こうした進展は従来の潜水艦が持つ「ステルスの優位性」を揺るがし、巨額を投じたオーストラリアのAUKUS核潜水艦計画が、将来的には「水中の鉄の棺桶」と化すのではないかという深刻な懸念を呼んでいる。

軍事史では、戦場を支配した最終兵器が新技術によって無力化される事例が繰り返されてきた。2年前、オーストラリア潜水艦局のジョナサン・ミード海軍中将は、AUKUSの将来型潜水艦を「海洋の頂点捕食者」と呼び、「速度・ステルス性・火力を兼ね備える」と強調していた。しかし、その自負が今や時代遅れになりつつあるとの見方が広がっている。

21世紀初頭、核潜水艦は世界最強の抑止兵器の一つと見なされてきた。深海に潜み、ほぼ探知不可能な「水中の亡霊」として、相手に壊滅的な「第二撃」を保証する存在だった。核潜水艦を保有する国への攻撃は、必ず深海からの報復を計算に入れざるを得なかった。

しかし、中国による相次ぐ技術的ブレークスルーが、この前提を揺さぶっている。公表された成果には検証が必要なものも多いが、量子技術やAIによる探知能力の発展は、従来「最後の不透明な領域」とされた海を可視化する可能性を秘める。つまり、潜水艦が頼ってきた「深海の神秘」は、近い将来もはや存在しなくなるかもしれない。

海の「透明化」:潜水艦ステルスの終焉は近いのか

国『ガーディアン』紙は現在進行中の水中軍拡競争について、「核心は潜水艦を発見する技術と、それを再び隠す技術のせめぎ合いだ」と報じている。各国は莫大な予算を投じ、無人機やソーナーブイ、衛星、磁力計、量子センサーといった探知システムを次々に開発し、潜水艦が「見えない存在」でいられる領域を狭めようとしている。

海のわずかな波の乱れ、温度の変化、磁場の歪み、生物発光の痕跡——。どんな微細な変化も潜水艦の航跡を示す手掛かりになり得る。こうした膨大なデータを人工知能(AI)がリアルタイムで処理すれば、潜水艦の位置を割り出す精度は飛躍的に高まり、人間のアナリストが見落とすパターンや関連性までも特定できる。

この競争の最前線にいるのは、まさにAUKUSが牽制しようとする中国である。

潜水艦は水中で動く金属塊であり、その存在は必ず地球磁場の歪みを伴う。上海交通大学の研究チームは昨年、潜水艦のプロペラが発する微弱な電磁波を20キロ離れた地点から感知できる新型海底センサーを開発したと発表した。従来の探知距離の約10倍にあたる。さらに2024年12月、西安の研究者グループは、潜水艦が残す「磁気の尾跡」を空から追跡できる新型磁力計を開発したと主張している。 (関連記事: オーストラリアで中国系「慰安婦」銅像除幕 戦争の記憶継承 関連記事をもっと読む

また、量子センサー技術の進展は一層の衝撃を与えている。今年4月、中国航天科技集団の科学者らは、ドローンに搭載可能な量子センサーを発表し、潜水艦の精密追跡が可能だと主張した。彼らによれば、採用した「コヒーレント・ポピュレーション・トラッピング原子磁力計」は、NATOのMAD-XRシステムに匹敵する感度を持ちながら低コストで量産配備できるという。

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