官民が連携して開催されるスタートアップフェスティバル「RAMEN TECH(ラーメンテック)」が、2025年10月5日(日)から12日(日)までの1週間、福岡市の天神・大名エリアを中心に開催される。旧「FUKUOKA STARTUP WEEK」からリブランディングされた本イベントは、福岡ならではの地域力と国際性を生かし、テクノロジー、クリエイティブ、カルチャーが交差する未来志向の祭典として注目を集めている。

今年のRAMEN TECHでは、スタートアップ、エンジニア、投資家、エコシステムビルダー、クリエイターなど、国内外から多様な関係者が福岡に集結。期間中は福岡市内の各会場で50以上の関連イベントが開催される予定であり、ピッチイベント、ネットワーキング、展示会、デジタル体験などを通じて、世界に向けたイノベーションの発信拠点を目指す。
9月11日、イベントに先立ち、福岡市のスタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next」において、主催者による共同記者会見が行われた。冒頭で登壇した高島宗一郎市長は、「毎日がスタートアップフェスティバルのような1週間になる。これまで皆さんが築いてきたイベントを集結させ、官民が一体となって福岡を盛り上げていきたい」と述べ、開催に向けての意気込みを語った。
この会見には、RAMEN TECH期間中に開催される各イベントの主催者が多数登壇した。Colive Fukuokaの大瀬良亮氏、明星和楽の実行委員長・波止紗英氏、九州最大級のスタートアップイベント「Startup Go!Go!」を主催する岸原稔泰氏らに加え、西日本フィナンシャルホールディングス、ふくおかフィナンシャルグループ、みずほ銀行、九州経済産業局、福岡県、CIC Fukuoka、大名カンファレンス、F Venturesなど、地元企業や金融機関、官公庁も名を連ね、各団体からプログラムの紹介が行われた。
また、福岡を拠点とするスタートアップ代表として、AR技術を活用した事業を展開するMarbleXR株式会社の代表取締役・木村沙那氏が登壇。「福岡ならではのすごい盛り上がりを感じた。RAMEN TECH期間中には、アメリカ発のARデバイスを体験できるイベントも企画したい。福岡発のスタートアップとしてグローバルに挑戦していきたい」と述べた。
RAMEN TECHの名称には、福岡で独自の進化を遂げ世界に広がった「豚骨ラーメン」のように、スタートアップのアイデアや可能性を福岡から世界へ広げていくという想いが込められている。初日には、子ども向けのVR・eスポーツ・プログラミング体験などを含むデジタルイベントが「Fukuoka Growth Next」で開催されるほか、10月10日には200社から選抜された30社が登壇する大型ピッチイベントも予定されている。
期間中は、デジタルノマドの滞在型プログラム「Colive Fukuoka」も同時開催され、ノマド向けの交流イベントやサイドプログラムも組み込まれる予定だ。高島市長は「面白いイベントが盛りだくさん。全国、そして世界から福岡に集まっていただきたい。行政と民間が連携して一体となって福岡のスタートアップを盛り上げていければ」と呼びかけた。
10月第2週、福岡市はスタートアップエコシステムの熱気に包まれる。官民の垣根を超えて展開されるRAMEN TECHの一週間に、ぜひ注目したい。
編集:柄澤南 (関連記事: 名古屋発「TechGALA Japan 2026」開催決定 150社超出展&100セッションで世界のスタートアップ集結 | 関連記事をもっと読む )
世界を、台湾から読む⇒風傳媒日本語版 X:@stormmedia_jp