気象専門家の呉徳榮氏によれば、今後1週間の間に2つの熱帯擾乱が発生する見通しである。1つ目は18日から20日にかけてルソン島北端を通過するが、台風に発達する可能性は低い。ただし、18日から20日の降雨リスクを高める要因となるという。もう1つは台風に発達する確率が70%に達しており、もし発達すれば今年の台風17号「ミートク」となる。進路はバシー海峡または台湾を通過する可能性があり、今後の動向を注視する必要があるとしている。
70%の確率で台風17号(ミートク)に発達!最新進路、台湾直撃の可能性あり
中央大学大気科学科兼任副教授の呉徳榮氏は、本日(16日)、気象応用推広基金会のコラム「洩天機教室」で、最新の欧州数値予測モデルの解析結果を明らかにした。それによると、大規模低圧循環の中でフィリピン東方に位置する熱帯擾乱がルソン島北端を通過し、台湾南西方の海域を経て広東方面へ進む見込みである。台風へ発達する可能性は依然として低く(約30%)、ただし大規模低圧循環の外縁に水蒸気を増加させ、18日から20日にかけて降雨リスクを高める要因になると指摘した。
さらに呉氏は、もう一つの熱帯擾乱について言及した。それはフィリピン東方海域で発達中であり、台風へ発達する確率はすでに70%に引き上げられている。もし台風となれば、今年の台風17号「ミートク」と命名される見通しである。最新の欧州モデルでは21日午後8時時点で台湾東方の海上に位置し、バシー海峡へ向かうと予測されている。一方、米国モデルでは同時刻に台湾東方海上から台湾本島へ向かう進路を示しており、両モデルの予測には顕著な差異がみられる。このため台湾への脅威の程度については「不確定性」が残されており、今後も継続的な観察が必要であるとした。

中央気象署は本日、高温情報を発表した。日中は各地で厳しい暑さとなり、台北市、新北市、屏東県には最高気温が36度に達する可能性が続くとして橙色警報が出され、桃園市には36度以上の高温に注意を促す黄色警報が発令された。
呉徳榮氏によれば、最新の欧州数値予測モデルは本日も各地で晴天が広がり、日中は酷暑となり、全台湾で最高気温が38度を超える地域があると示している。紫外線も強く、日焼けや熱中症への警戒が必要だという。午後は山間部で局地的な短時間のにわか雨や雷雨が発生するほか、恒春半島や花東地域でも局地的な降雨の可能性があるとして注意を呼びかけた。
この3日間、水蒸気が増加「午後の雷雨が激増」
呉徳榮氏は、最新の欧州数値予測モデルについて、17日から20日にかけて大規模低圧循環の外縁に流れ込む水蒸気が日ごとに増加すると指摘した。その影響で、東部や恒春半島では局地的な降雨が発生し、降雨量も日を追うごとに増える見通しである。また、午後は山間部で局地的な短時間のにわか雨や雷雨が見られ、平地でも影響を受ける地域が次第に広がり、大規模な雷雨が発生する可能性もあるという。さらに、北台湾では明日も極めて高い気温が続くが、18日以降は各地で気温がやや下がるものの、依然として暑さが続くと述べた。

呉徳榮氏は、21日には水蒸気がやや減少し、各地で晴れて厳しい暑さが続く一方、午後は山間部で局地的な短時間のにわか雨や雷雨が発生する見込みであると述べた。22日には「熱帯系統」の外縁部が接近し、大台北地域および宜蘭・花蓮では天気が崩れて雨となる見通しである。寒気の影響はないものの、降雨により気温はわずかに下がるが、その他の地域では依然として暑さが続くと指摘した。
編集:柄澤南 (関連記事: 天気予報》台湾の週間天気 36度超の猛暑から一転、北東モンスーンで秋の気配濃くなる | 関連記事をもっと読む )
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