今年で6回目を迎えたTokyo Gap-Financing Market(TGFM)は、初のアワードを設立。応募・参加双方のモチベーション向上を目的に新設されたもので、映画産業の国際的な協働促進を狙う。授賞式では、最高賞「Tokyo Project Award」にインドネシアを舞台とした『FOUR SEASONS IN JAVA』が選ばれた。審査委員を務めたヴェネチア国際映画祭の選定委員ベルトリン・パオロ氏は、「本作は東南アジアの現代をセンシティブかつ力強い物語で描いた。成熟した映画作家によるシネマティックな表現が光った」と講評した。
『FOUR SEASONS IN JAVA』は、カンボジアのKongchak Studioが提供する25,000ドル相当のサウンドポストプロダクション機会を贈る「Kongchak Award」も同時受賞し、会場は歓声と拍手に包まれた。このほか、Z世代の映画学生による「Asian Gen-Z Award」には『HUM』が選ばれ、特別言及作品(Special Mention)として『I HAVE TO FUCK BEFORE THE WORLD ENDS』が表彰された。タイのWhite Light社による「White Light Award」は『ポラリスが降り注ぐ夜』が受賞した。Tokyo Project Awardには賞金200万円が授与され、Asian Gen-Z Awardには50万円、さらに両スタジオからのポストプロダクション支援が提供されるなど、国際映画製作支援の新たな枠組みが提示された。
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また、8回目となる「MPA DHU TIFFCOMマスタークラスセミナー&ピッチングコンテスト」も最終日に開催された。米国映画業界団体モーション・ピクチャー・アソシエーション(MPA)、デジタルハリウッド大学(DHU)、TIFFCOMが共催し、若手映画人が海外展開の足がかりを得る場として注目を集めている。第1部のマスタークラスでは、映画『エルヴィス』(バズ・ラーマン監督)のプロデューサー、スカイラー・ワイス氏が講師として登壇。ハリウッド製作の現場を例に、国際的な共同製作の可能性について語った。続く第2部のピッチングコンテストでは、国内外のファイナリスト7名が登壇し、審査の結果、韓国のカン・ジヒョン監督による『Find me』が最優秀賞「MPA Grand Prize」に輝いた。
カン監督には、2026年11月に開催される「Global Film & Television Immersion Program」への参加権が授与され、アメリカでの映画・テレビビジネスの現場を体験する機会が提供される。また、鈴木美桜監督の『湖畔の罪』と笹谷遼平監督の『アスファルトが重い』が優秀賞「Special Recognition Prize」に選出され、オーストラリアでの「アジア太平洋スクリーンアワード(APSA)」へ招待されることが決まった。
22回目を迎えた本年のTIFFCOMは、ASEAN諸国との連携強化を掲げ、東南アジアを中心とした国際共同製作企画が多数集結。映画祭と連動した企画のほか、日本IPのグローバル展開を目指す「Tokyo IP Market: Adaptation & Remake」も開催され、多くの商談が行われた。会場は連日賑わいを見せ、オープンピッチやミーティングエリアでは熱気に包まれた。
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2025年10月31日から11月9日まで、東京ビッグサイトにて「Japan Mobility Show 2025(JMS 2025)」が開催される。南展示棟の会場では、こどもの職業・社会体験施設「キッザニア」を運営するKCJ GROUP株式会社と日本自動車工業会が連携し、モビリティに関わる職業を体験できる特別企画「Out of KidZania in JMS......
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