トップ ニュース 「米の本場」日本が認めた台湾米 桃園産「台中192号」が日本へ初輸出 蓬萊米100周年で実現した“光栄なる回帰” 
「米の本場」日本が認めた台湾米 桃園産「台中192号」が日本へ初輸出 蓬萊米100周年で実現した“光栄なる回帰” 台湾・桃園産の高品質米が日本へ輸出され、副市長の蘇俊賓氏が出荷セレモニーに出席した。(写真/桃園市政府提供)
これは単なる輸出ではない――。台湾稲作の原点「蓬萊米」の誕生から1世紀を経て、台湾の米が再び「米の国」日本へと凱旋した。 桃園市で育成された良質米の改良品種「台中192号」が、11月3日に正式に出荷され、初めて日本市場に輸出された。 
桃園市の蘇俊賓副市長が自らコンテナ封印式を主宰し、「光栄なる回帰」の瞬間を見届けた。
蘇副市長は、「当時の蓬萊米は耐病性や強靭さを備え、台湾の稲作基盤を築いた。そして約100年後、桃園の良質米がついに日本市場への販売を実現した」と述べ、この「百年の勝利」を象徴的な出来事と位置づけた。
日本企業社長も「厳格チェック」 “米の国”が認めた品質 今回の輸出パートナーは、日本の農業法人「農業生産法人株式会社ぱるず」。同社の諸喜田徹社長は、台湾側との品質確認において重要な役割を果たした。 諸喜田社長は、桃園米の含水率、品質、栽培工程に至るまで何度も厳密に検査を実施。その結果、輸出契約が正式に成立したという。 
「米の本場」日本の基準をクリアしたことは、台湾の長年にわたる育種技術と農業革新力を証明するものであり、桃園の米が国際市場でも最高水準の信頼を得たことを示している。
桃園の誇り、世界のトップクラスへ 今回輸出された桃園産の良質米は、沖縄で精米・加工され、日本市場で販売される予定だ。 桃園市農業局の陳冠義局長は、「今回の米はすべて有機認証と残留農薬検査をクリアしており、桃園の農業が正式に国際基準へと接続されたことを意味する」と述べた。 
蘇副市長も「桃園の生態環境を重視した農業生産や、スマート農業・テクノロジーを活用した生産技術は、すでに世界のトップクラスに到達している」と強調した。
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